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美味しいけどカロリーが、、、 これからは「濃い味×健康的」がキーワードに!

エンタメ 調査
「濃い味商品」の購入経験
  • 「濃い味商品」の購入経験
  • 「濃い味派」? 「薄味派」?
  • それぞれの理由
  • 健康面のデメリットがなければ、、、
  • キリン 「濃い味〈糖質0〉」
  • エスビー食品 「濃いシチュー」
  • フードレーベル 「牛角 濃い味 キムチ」
  • 商品ジャーナリストの北村 森氏
 消費者の意識・実態に関する調査をおこなうトレンド総研は9日、「濃い味」や「濃厚」を謳う商品が増え、その売上を伸ばしているという近年の「濃い味ブーム」に注目し、消費者への意識調査、商品ジャーナリストへのインタビューを実施。「濃い味ブーム」の実態と、今後のトレンド予測についてのレポートを発表した。

■人気の「濃い味」商品

 レポートでは最初に、市場で目にする機会が増えている「濃い味」を売りにする商品について、代表的なものをいくつかピックアップし、その特徴を分析している。

 例えば、名前もそのものずばりなのが、キリンの「濃い味〈糖質0〉」。これは、いわゆる「第3のビール」と呼ばれるカテゴリーの商品だが、ビール本来の濃い麦の風味やコクが特徴。一方、糖質は0で、カロリーも同カテゴリー中最も低い数値となっており、根強い「健康思考」に対してもメリットを打ち出している。また、エスビー食品の「濃いシチュー」は、手軽に本格派のシチューを楽しめると人気。フードレーベルの「牛角 濃い味 キムチ」は、“辛みの中にも甘み(旨み)がある”という商品コンセプトが多くの支持を集めているという。

■消費者に浸透し始めている「濃い味」

 次に、「濃い味」の商品について、20代~50代の男女500名を対象にインターネットによる意識調査を実施した。実施期間は4月23日~4月25日。

 まず、「濃い味商品」について、購入経験や認知といった面で、消費者への浸透がどの程度進んでいるのか調べるため、「『濃い味商品』を購入したことがありますか?」と聞いた。すると、57%が「購入したことがある」と回答し、「購入したことがない」(16%)を大きく上回る結果に。また、「濃い味商品」のラインナップについて、「最近、増えていると感じる」という人は69%、女性に限定した場合、「濃い味商品」のラインナップの増加を感じているという人は76%にのぼった。市場での「濃い味商品」の広がりが強く感じられているといえる。

 さらに、「商品名に『濃厚』、『濃い味』、『濃い』などのワードが入っているだけで、通常のものよりも美味しそうな気がする」という人も59%にのぼり、「濃い味商品」の人気が伺える結果となった。

 こうした人気の要因を探るべく、「あなたは『濃い味派』ですか?それとも『薄味派』ですか?」と質問したところ、「濃い味派」と答えた人は51%で、「薄味派」と答えた人は41%となり、「濃い味派」が多数派に。「濃い味派」、「薄味派」、それぞれに「濃い味」、「薄味」を好きな理由を聞いたところ、「濃い味」が好きな理由として最も多くあげられたのは「美味しいから」(63%)で、以下、「満足感があるから」(55%)、「贅沢な気分になれるから」(21%)と味覚的な要因が続いた。一方、「薄味派」については、「健康に良いから」(50%)が最も多く、以下、「美味しいから」(49%)、「食べ慣れているから」(48%)と続く結果になった。

 また、ストレートに「『濃い味』は美味しいと思いますか?」と聞くと、「濃い味派」は大半が「美味しいと思う」(96%)と回答したのはもちろん、「薄味派」も50%と、2人に1人が「濃い味」の美味しさを認める結果になった。

■美味しいが、健康面が気になる

 一方、「薄味」を支持する理由として、最も多くあげられた健康面でのメリット。これに対して、「濃い味」に抱く健康面のイメージについても聞いた。「濃い味」に対して、「健康に良くないイメージがある」という人は、「濃い味派」で77%、「薄味派」で75%。いずれも8割近くの人が「濃い味」は健康に良くないというイメージを持っている。また、「濃い味派」の83%、「薄味派」の74%が、「『濃い味』はカロリーが高いイメージがある」と回答。「濃い味」については、健康面のマイナスイメージが根強いことが伺える。

 「濃い味派」に、「『健康に良くない』、『カロリーが高い』と思いつつも、『濃い味』を選んでしまったことがありますか?」と聞くと、「ある」と答えた人は77%。また、その時の感想を聞くと、「やはり好きなのでやめられない。(女性・39歳)」といった意見も見られたものの、「満足感を得た後に後悔した(男性・46歳)」、「濃い味の方が魅力的なのでついつい選ぶが、食べた後はいつも後悔、罪悪感でいっぱい。(女性・36歳)」というように、「濃い味派」の多くは、味覚的な満足感とは裏腹に、後悔をした経験があるようだ。そして、「健康面でのデメリットがなければ、もっと『濃い味』の飲料や食品を選びたいと思いますか?」と聞くと、89%が「思う」と答えた。

■「濃い味」トレンドの今後は

 レポートでは最後に、「濃い味商品」や「濃い味ブーム」について、元「日経トレンディ」編集長で、商品ジャーナリストである北村 森氏に意見を聞いている。

 北村氏は、「濃い味」の魅力や特徴について、「『食べた』という実感を得られること。それが消費者にとっては魅力です。」とし、加えて、「このところの『濃い味商品』は、ただ『塩辛い』、『脂っぽい』というものから一歩進んで、素材の味を濃密に感じられるものが主流となりつつあります。こうした点も、『濃い味商品』の満足度をさらに上げているものと思われます。」としている。

 「濃い味」のトレンドについては、「近年の消費者は貪欲ですし、味覚も成熟してきています。素材の旨みをじっくり堪能できる最近の『濃い味商品』は、こうした消費者のニーズにも合致しているとも考えられます。」さらに、「パワーをくれる“濃い味”を好み、仕事にも遊びにも力を発揮したい、そんな消費者の前向きなニーズが、ブームの底流にあると分析できます。」と述べる。

 そして今後は、「『濃い味で、しかも健康的』という裏付けのある商品が存在感を増すのではないでしょうか。いわば『“我慢しない”濃い味』という商品です。」とコメント。“我慢しない”ということが今年のキーワードのひとつであるとした。食の世界でも、“我慢しない”という点が、ヒットのカギになると予想。「素材の持つ香ばしさ、あるいは、濃縮された旨みなどをもってして“濃い味”を完成させ、しかもカロリーはさほどではない。そうした商品は、この時代のニーズにぴたりと合致するのでは、と考えられます。」として、そうしたニーズをくみ取った「濃い味」の商品は今後も増えていくと予想している。
《白石 雄太》
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