【レビュー】Android 4.0 国内ブランド初搭載、快速&快適な高品位スマホ「AQUOS PHONE 104SH」 | RBB TODAY

【レビュー】Android 4.0 国内ブランド初搭載、快速&快適な高品位スマホ「AQUOS PHONE 104SH」

IT・デジタル フォトレポート

ディスプレイサイズの割には持ちやすい端末だ。裏側の形状が効果的。
  • ディスプレイサイズの割には持ちやすい端末だ。裏側の形状が効果的。
  • 裏側は艶のある塗装が施されており、もちろん樹脂製だが、触った感じは金属っぽさがある。田の字型の穴はスピーカー。
  • 左側面に電源ボタンとボリウムボタン。ストラップホールもここにあり、反対側は何もない。
  • 上面にヘッドホン端子、下面にUSB端子がある。サイドの赤いラインは上下ではこのようなデザイン処理。
  • iPhone 4と大きさを比較してみた。ディスプレイサイズの違いが際立つ。
  • 厚みは本機の8.9ミリに対して、iPhone 4は9.3ミリ。しかし面積の大きい本機のほうが相対的に薄く感じる。
  • 裏ブタを外すと、防水構造を採用していることがよくわかる。バッテリーはボディ上側にある。
  • SIMカードとMicroSDカード。最近の端末では一般的なレイアウトだ。
 日本でも急激にスマートフォン普及が進む中、国内メーカーもその開発が緊急かつ重要な課題になっている。もはやフィーチャーフォンでスマートフォンに対抗できないことは明白。そんな危機感のなせる技か、国産スマートフォンはこの1年ほどの短い期間で驚くべき進化を遂げた。

 それを実感させてくれたのが、今回取り上げる「AQUOS PHONE 104SH」(ソフトバンクモバイル)だ。この国産初のAndroid 4.0搭載機をしばらく使用したのでレポートしてみたい。

 ■シャープなのにこんなにカッコいいなんて
 
 箱を開けてまずは本体とご対面。129×65ミリのサイズは最近のモデルではごく普通といっていいだろう。ただし、最薄部8.9ミリはかなり薄いほうだ。しかもボディサイドをゆるやかにカーブさせ、逆かまぼこ型の形状としているため、見た目や手に持った印象は実際以上に薄く感じる。
 
 手に持った感触はいい。本体が薄いとこんなに持ちやすいのかと再認識させてくれる説得力がある。そして、そのデザイン。「意外にも」カッコいいと思った。フィーチャーフォンの頃から、シャープというとディスプレイの美しさに代表される性能面は凄いのだが、そのデザインはどうにも家電臭が抜けないという印象があった。ところが、この「104SH」はカッコいいのだ。適切な表現か分らないが、洗練された高級感を感じる。どことなく異国っぽい。
 
 ディスプレイは凄い、と言いたいところだが、今ではごく普通になってしまった解像度720×1280のHDでサイズは4.5インチ。ただし、このディスプレイサイズでボディの幅が65ミリというのはかなりスリムだ。つまり、ベゼルの幅が非常に狭いわけで、これは持ちやすさを向上させてくれるだけでなく、デザイン面でも好印象を与えてくれる。
 
 さっそく、電源を入れてセットアップ。ディスプレイの設定には鮮やか表示モードというのがあって、これを有効にするといかにもシャープらしいメリハリのある画面になる。無効にすればぐっと落ち着いた感じだ。
 
 セットアップしてほんの数分使った時点で、すでにいくつかの印象を持った。まずタッチセンサー式の3つのボタンが非常に使いやすい。先代モデルの102SHよりボタンの面積が広くとられ、しかも本機はタッチセンサーの感度がバツグンにいいため、非常に押しやすいのだ。これをしばらく使った後で愛用のXperia acroを使ったら、ハードキーが押しにくくてイライラしたほどだ
 
 ただし、ホームボタンでスリープから復帰できないのは相変わらずで、これはどうもいただけない。最近の端末ではこれが普通なのだが、本機は電源ボタンの位置が悪く、スリープからの復帰がやりにくい。右手で本機を操作できるように、つまり親指で画面をタップできるように持つと、電源ボタンにはどうしても指が届かず、いちいち持ち替えなくてはいけないのだ。

 こういった場合、アプリによってボリュームボタンで復帰できるようにするのが最近の流行らしい。しかし、本機の場合はボリュームボタンも電源ボタンと同じ左側にあり、しかもボタン自体が非常に小さいので、そういったカスタマイズをしてもあまり意味がなさそうだ。
 
 ■素の状態で本当にサクサク動く
 
 さらにいくらか使い込んで、うわさ以上、と感心したのがそのスムーズな動作だ。1.5GHzのデュアルコア、メモリは1GBとこれで遅いわけがないスペックだが、実際に使ってみるまで信用できないという思いもあった。Android端末に限った話ではないが、こういった製品は初期状態で大量のアプリが起動しているために異常に遅くなっている機種も少なからずある。本機はどうかというと、やはりかなりの数のアプリが起動している。しかし、それでもなお、十分以上に速い。なんのチューニングもなく、買ってきたままの素の状態でこれだけサクサク動くスマートフォンというのは画期的だろう。
 
 すでに少し触れたとおり、本機はタッチセンサーの出来も非常にいい。このセンサーと高速な動作の組み合わせによる操作感は快適の一言に尽きる。とくに、縦長のメニューをスクロールさせたときの爽快感はiPhoneをも超えているといっていい。サクサクどころかシュンシュンという感じだ。アプリを次々と起動してもほとんど速度低下が起こらないのもありがたい。これなら定期的に再起動したり不要なアプリを強制終了するといった手間ともサヨナラできそうだ。
 
 ただ、これだけハイスペックだとやはりバッテリーの持ちが心配になる。厳正なテストをしたわけではないが、使ってみた印象では、やはりバッテリーライフは短いと感じた。iPhone 4と一緒に持ち歩き、使用頻度としては同程度かiPhoneのほうが多かったのだが、明らかにiPhone 4より速くバッテリーが消耗する。本機の登場時、購入者にモバイルバッテリーをプレゼントするキャンペーンがあったが、的を射たプレゼントと言わざるを得ない。もっとも、これはシャープの独自機能である「エコ技」をオフにしての話。「技あり」設定にするだけで劇的にバッテリーライフが伸びるとのことだが、この機能をオンにした瞬間に画面が暗くなるため、あまり使う気にならない。
 
 ■Android 4.0はどこが違う?
 
 本機は国産初のAndroid 4.0搭載機であり、現在のところSoftBankで唯一のAndroid 4.0搭載機でもある。当然、その使用感は気になるところだ。しかし結論からいってしまうと、この端末を使う限りAndroid 4.0だから、ということを感じる場面は非常に少ない。
 
 たとえば、ディスプレイの下の3つのキーは、Android 4.0の標準の仕様であればメニューキーがタスクキーに変更されているはず。しかし本機はAndroid 2.xxの仕様のままだ。また、ホームキーを押したときに表示されるアプリの一覧も本機では独自のメニューになっている。
 
 つまり、本機は独自のインターフェースを採用している部分が多く、Android 4.0の素顔が見えにくくなっている。従来のモデルを使い慣れている人には違和感なく操作できるように配慮されているので、その面ではメリットがあるといえるだろう。反面、OS本来の仕様をメーカーが勝手に変更することに疑問を感じる人もいるはずだ。このあたりはどちらがいいというより好みの問題といえる。
 
 もちろん、Android 4.0のお陰で実現した機能もある。たとえばロック画面から直接カメラや電話機能を起動できるようになった。また、認識率の極めて高い音声入力もAndroid 4.0ならではだ。ただし、ロックを解除する顔認証については期待しないほうがいい。Android 4.0の目玉の一つではあるが、本機では後述するようにインカメラの位置が悪いこともあり、実用に耐えないと言わざるを得ない。

 ■カメラも速く、そして美しい

 続いてカメラ機能をチェック。先代モデルの102SHと同じなので普通なら軽く流すべきかもしれないが、しかしこのカメラはとてもサラっと紹介するだけでは済まない凄さがある。起動は速いし、画質も極めて優秀だ。1200万画素という、ちょっと前のデジタル一眼並みの画素数だが、それがちゃんと使えるスペックになっているから凄い。つまり、画素数にレンズや処理エンジンがちゃんと追いついていて、この画素数を生かした撮り方ができるのだ。光学手ぶれ補正と低ノイズなセンサーにより、暗いところの撮影に強いのも素晴らしく、コンパクトデジカメの出る幕なし、とさえ思える。

 静止画だけでなく動画の画質も素晴らしく、目の覚めるようなすっきりした画質だ。動画だから画質がねむくなるとか解像感が下がるということがほとんどなく、動画から静止画を切り出しても写真として通用するほど。

 ただ、このカメラは、善し悪しがはっきりしているな、と思ったのも事実。条件を選んで最高の1枚を撮影すれば、おそらく本機で撮影した写真の画質はあらゆるスマートフォンでトップクラスだろう。しかし、トータルで見た場合「アレッ」と思うところが幾つかあるのが惜しい。

 まず、LEDフラッシュがない。暗いところの撮影に強いといってもそれとこれとは話が別で、写真の表現としてフラッシュが欲しいこともあるし、暗がりで確実にピントをあわせるための補助光としても必要だ。次に操作性。本機を横に構えて写真を撮ろうとすると、意図せず電源ボタンを押してしまいスリープになってしまう。これにはかなりイライラさせられた。この電源ボタンをシャッターボタンにできれば、と思うと非常に惜しい。

 カメラについてはもう1点だけ書かなければいけないことがある。インカメラの位置だ。なんとディスプレイの下にあるのだが、この位置に付けるくらいなら付けないほうがよかった、と思うくらいに、このインカメラで撮った自分の顔はひどい。鼻の穴全開の見上げた写真になるし、それを防ぐためカメラの位置を上げると、今度は妙な上目遣いの顔になってしまう。はっきりいって、インカメラをよく使う人は本機は買うべきではない。

 ■日本独自機能はないが、それでも欲しいと思わせる

 今さらだが、本機の最大の特徴は、シャープ製端末でありながらワンセグ、おサイフ、赤外線といった日本独自機能をバッサリと切り捨てたことだ。シャープはフィーチャーフォンの頃からワンセグの画質をウリにしてきたし、本機にしても「AQUOS Phone」と銘打っているのにテレビが映らないのは、改めて考えるととんでもないことのような気がする(AQUOSの高画質を受け継いでいるという意味なので矛盾はないのだが)。

 しかし、日本独自機能はなくとも、この端末は十分に魅力があると、実際に使ってみて実感した。「この機能があるから選ぶ」というのではなくて、理屈抜きに「この端末が欲しい」と思わせる魅力がある。魅力があってもやっぱりワンセグやおサイフのない端末は買えない、という人も確かにいるのが日本市場の厳しいところだが、それでも日本製の端末もこの境地に達したかと思うと感慨深いものがある。

《山田 正昭》

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