【MWC 2012 Vol.39】「4100万画素」を実現するNokiaのPureView技術とは | RBB TODAY

【MWC 2012 Vol.39】「4100万画素」を実現するNokiaのPureView技術とは

 ノキアは、スペイン・バルセロナで開催中の展示会「Mobile Wolrd Congress 2012」において、4100万画素カメラを搭載するSymbianスマートフォン「Nokia 808 PureView」を発表した。

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カメラ機能にフォーカスしたフルタッチSymbianスマートフォン「Nokia 808 PureView」
  • カメラ機能にフォーカスしたフルタッチSymbianスマートフォン「Nokia 808 PureView」
  • 「Nokia 808 PureView」
  • カメラ機能にフォーカスしたフルタッチSymbianスマートフォン「Nokia 808 PureView」
  • ノキアブース内の展示コーナー
  • 同社従来機に比べ一層大きな光量を得られるキセノンフラッシュなども搭載
  • 「Full resolution」を選択すれば、最大で7152×5368ピクセルの超高画素記録が可能
  • Nokiaの技術文書で解説されている記録画素数(「PureView imaging technology」ホワイトペーパーより)
  • デジタルズームを使わない画角
 ノキアは、スペイン・バルセロナで開催中の展示会「Mobile Wolrd Congress 2012」において、4100万画素カメラを搭載するSymbianスマートフォン「Nokia 808 PureView」を発表した。“PureView imaging technology”と呼ばれる画像処理技術を搭載しており、撮影後の画像を大きく拡大して見ることができるのが特徴。

 PureView imaging technologyは、圧倒的多数のピクセルで画像を撮影するもので、静止画であれば撮影後に細部を拡大して見ることができ、動画であれば光学ズームのない携帯電話でもズームと同じように画角を変更することができる。デバイス自体が撮像できる画素数は7728×5368ピクセル(4100万画素)だが、実際にはアスペクト比4:3の場合は7152×5368ピクセル、16:9の場合は7728×4354ピクセルで記録するため、それぞれ画素数は3800万画素、3400万画素となる。

 4100万という画素数自体は常軌を逸したものに思われるかもしれないが、最近のスマートフォンでは1/3.2インチといったサイズの撮像センサーを用いることが多いのに対し、808 PureViewは1/1.2インチと、かなり大型のセンサーを搭載している。このため、画素ピッチは他のハイエンドスマートフォンと大差ないという。

 エンドユーザーが4100万画素の画像データを必要とすることはほとんどない。一般家庭のプリンターが対応しているA4サイズの用紙に写真を出力する場合、必要な画素数は多くても800万画素程度であり、もっと少ない画素数でも印刷品質には大差ないことが多い。PureView技術は、デジタルズームをより高品質に行うための機能と考えて差し支えないだろう。Nokiaでは、デフォルト設定である5Mピクセル、16:9での撮影時において、約3倍の“ロスレスズーム”が可能であるとしている。

 とはいえ、ノキアは特大の画素数が画質やカメラの使い勝手に関しても一定のメリットを持つと主張している。例えば、デジタルカメラの画像には特に高感度での撮影時にランダムなノイズが乗ることが避けられないが、複数の画素の情報を合成して画像データを生成することにより、ノイズを低減することが可能だ。

 また、ほとんどの光学ズームレンズでは望遠側に寄るほど開放F値が大きく(=暗く)なったり、最短撮影距離が長く(=被写体に近寄れなく)なったりするが、デジタルズームならそのような現象は発生しない。ズーム位置の違いによって映像にひずみが生じることもない。デジタルズームの原理を考えれば当然のことだが、4100万画素という画素数の余裕によって、そのようなメリットを現実的に享受できるのが808 PureViewの特徴というわけだ。そのほか、センサーサイズが大きいため、他の携帯電話と比較した場合、背景をぼかして被写体を際立たせるような撮影も行いやすいとしている。

 デジタルズームを積極的に活用するという考え方は、光学ズーム機構を搭載するスペースに乏しい携帯電話ならではの発想ということができるが、大型のセンサーや高解像度の画像処理機能はコストに跳ね返ると考えられる。おそらく、他社のハイエンドモデル並みの価格になると予想され、Nokiaメインストリームからの勇退が決定済みのSymbian携帯に支払う金額としては引き合わないものになる可能性も高い。

 ただし、今回Symbian機での実装となったのは、PureView技術はWindows Phoneがまだ存在しない数年前に開発が始まったためで、NokiaではWindows Phoneへの移植にも前向きな姿勢を示している。市場から808 PureViewに対して一定のポジティブな反応が得られれば、次期Windows PhoneのハイエンドモデルにPureView技術が搭載される可能性は十分あると言えるだろう。
《日高彰》

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