「電子出版はPDFではいけないのか?」「予算つけなくても標準化できるのでは?」……事業仕分け第3弾で仕分け人 | RBB TODAY
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「電子出版はPDFではいけないのか?」「予算つけなくても標準化できるのでは?」……事業仕分け第3弾で仕分け人

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「電子出版はPDFではダメなのか?」……事業仕分け第3弾 ICT関係事業総務省
  • 「電子出版はPDFではダメなのか?」……事業仕分け第3弾 ICT関係事業総務省
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 「新ICT利活用サービス創出支援事業」に関するやりとりは、冒頭から仕分け人と説明人の興奮気味の議論ではじまった。説明が電子出版に及んだときだった。

 説明人が標準仕様が来年3月までに納品予定である点を回答すると、仕分け人は「10月末まで作業をはじめていなかったというのがわからない」「もともと業界団体がはじめていたものに、予算をつけただけではないか?」と指摘。さらに仕分け人は、標準化にからんで「パーツは各社が持っており、それを合体すればいいのではないか?」と疑問を投げかけた。

仕分け人:つまりパーツは各企業がもっているものを……

説明人:全てのパーツが現在あるわけではない。パーツのうちのいくつかのものはあるだろうと考えている

仕分け人:これ自体が仕分け対象ではないので、これ以上議論しないが、仕分け人の意見としては、これまでまったくやってなくて、5ヵ月で標準化ができあがるというのが考えにい。するとパーツはできていて、それを合体することだとすれば、そもそも……

説明人:全てのパーツが残っている、あるという状況には絶対ない

仕分け人:もし、この予算をつけなかったら標準化は行われませんでしたか?

説明人:おそらく行われなかったと思う。そうするとどういうことが起こるかというと、おそらく日本で電子書籍のビジネスがシュリンクする

仕分け人:民間では標準化しなかったらビジネスは成り立たないわけだから、国が予算をつけなくたって絶対やると私は思う

説明人:標準化しなくてもビジネスはできるんです。ただし、その場合、コンテンツの囲い込みということになります。それは読者となる国民にとって非常に迷惑にかかることです

 この後、説明人がフォーマット統一にかかる予算は1億円と説明。これに対しては「1億円を投入しなければ、どのような影響があるのか?」との仕分け人の質問に、「金額的な計算はしていない」と回答。「金額的な計算をしなくて国が関与するという道理がわからない」と仕分け人が述べると、「金額的な計算をしなくてもどれだけの影響があるのかわかるじゃないですか?」と憤慨した様子で説明人が回答する場面もあった。

 なお、やりとりのなかでは、電子書籍にフォーマットに関して、仕分け人から「PDFではいけないのか」といった趣旨の質問がとび、いったんその話題から離れた後にまたPDFの話題が持ち上がるという場面が見られた。仕分け人はPDFでは検索ができるし、画像も扱える、それを超えるだけの利便性があるのか分からないなどと強調した。説明人は「アクセシビリティー」の問題があり、障害者や高齢者にとってはPDFでは難しくなるだろうと回答。これに対しては「テキスト読みあげソフトもある」と仕分け人が主張した。なお、説明人は出版社でもPDFでは表現に不十分との意見が多数で、それに対応するフォーマットを作っていく必要性を紹介した。

 同仕分けの様子はUstreamで確認することができる。

《RBB TODAY》
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