ヤマハ、リアルタイムでネット合奏・重唱を可能にする技術「ネットデュエット」を開発 | RBB TODAY

ヤマハ、リアルタイムでネット合奏・重唱を可能にする技術「ネットデュエット」を開発

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

「NETDUETTO」構成例
  • 「NETDUETTO」構成例
  • 将来的には「NetVOCALOID」との連動も?
 ヤマハは5日、インターネットなどを介して複数拠点でのリアルタイムの歌唱や、バンド演奏を可能にする技術「NETDUETTO(ネットデュエット)」を開発したことを発表した。

 ネットワークで複数の地点をつないで、音声(オーディオ)のやりとりをして楽曲制作を行ったり、リアルタイムでセッションを行ったりする製品・サービスはこれまでにもあったが、遅延が発生するなどの問題があった。その解決には、専用線などの特別な環境、ルーター設定など専門的な知識が必要とされる場合が多いため、使用者は一部に限られていた。

 これに対し「NETDUETTO」は、できるかぎり手軽に、また一般家庭などさまざまな環境であっても動作することを重視して開発された。ユーザーは、サーバ上にある仮想的な「セッションルーム」に入室することで合奏を行う。同じ「セッションルーム」にいる参加者とは自動的に接続が確立され、双方向のオーディオのやり取りができるようになる。実際のオーディオはサーバを介さず、直接端末間で通信。一般的な家庭からインターネット接続で使われているルーターでは、NAT(Network Adress Translation)でIPアドレスが変換されており、そのままではルーター配下の端末同士で、直接通信を行うことはできないが、「NETDUETTO」では、このような環境下でも特別な設定を行わずに、通信を行うための仕組みが組み込まれているという。

 そして、パケットの到着時間のズレ、送信側/受信側が同じサンプリングレートであっても微妙にクロックのズレが発生する問題には、必要に応じて補正を行うなどのダイナミックな制御をすることで、音楽的に破綻しないような工夫がされているとのこと。音質面ではCD並みの44.1kHzから22.05kHz/11.025kHzと3つのオーディオサンプリング周波数から選択可能。また、接続人数も現在の実験では4人までの接続を確認している(実際に通信可能な接続人数や音質は、回線品質や混雑具合などによって変化)。

 現在の試作アプリケーションはWindowsおよびMac OS Xで動作しているが、「NETDUETTO」のコアとなるソフトウェア部品は、特定のOSやオーディオデバイスに依存しない形で実装されており、ゲーム機用ソフトソフトウェアなどへの応用や、オーディオ機器などの組み込み機器への実装などの応用も可能となっている。

 「NETDUETTO」により、音楽や音楽制作関連機材に関する専門知識を持たない人でも、インターネット越しに、相互に音声情報の時間差(ズレ)をほとんど意識することなく、高音質でデュエットといった重唱や複数の楽器によるバンド演奏(セッション)を簡単に楽しむことができるようになる見込み。ヤマハでは、一般向けトライアルを行いながら製品化を目指すとともに、自社での展開のみならず、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)での展開など広く他社・他業界との連携を図っていきたいとしている。
《冨岡晶》

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