【Wireless Japan 2010(Vol.15)】LTEサービスの普及で、携帯電話で対戦型アクションゲームも楽しめる時代に! | RBB TODAY
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【Wireless Japan 2010(Vol.15)】LTEサービスの普及で、携帯電話で対戦型アクションゲームも楽しめる時代に!

エンタープライズ モバイルBIZ
NTTドコモ無線アクセス開発部 新博行氏(無線方式担当 担当課長 工学博士)
  • NTTドコモ無線アクセス開発部 新博行氏(無線方式担当 担当課長 工学博士)
  • 今年12月に導入予定のLTEは、「データ端末」から提供され、2011年からハンドセットが提供予定
  • 原さん「将来的には地下鉄でも利用できるようになるのですね。いまから楽しみにしています」
  • 原さんの動画インタビューの様子
 NTTドコモのブースでは、新しい移動通信サービスとして注目を浴びているLTEの取り組みについても紹介されていた。LTEの担当者であるNTTドコモ無線アクセス開発部の新博行氏(無線方式担当 担当課長 工学博士)に現在の状況や今後の展開などについて話をうかがった。

――そもそもLTE(Long Term Evolution)とはどのようなサービスなのでしょうか?

■新氏:いま国内で使われている携帯電話サービスは第3世代(3G)であり、NTTドコモではFOMAサービスとしてお客様に提供しています。3Gに比べて伝送速度を大幅に向上し、大容量化を実現するサービスとして提唱したのがLTEです。一番の特徴は、標準化の規定上で最大300Mbpsの伝送を実現できる点です。また従来の3Gサービスに比べてネットワークの遅延が少なく、レスポンスが要求されるようなアプリケーションにも対応します。

――どのような流れでLTEは進展してきたのですか?

■新氏:我々はLTEの基本コンセプトを2004年の国際会議で世界に先駆けて提案しました。当時は「Super 3G」という名称でしたが、その後、携帯電話の仕様を策定する国際標準化団体3GPPにて標準化の活動を積極的に推進してきました。その後、2006年から装置開発をスタートし、2008年には屋外における検証で世界で初めて3GPPに準拠した250Mbpsの伝送速度を実現できました。

――この6月から試験サービスも始まっていますが、進捗状況はいかがでしょうか?

■新氏:実際に12月に開始される商用サービスに向けて、同一のネットワークを使って検証を行っているところです。12月に無事サービスインできるように、鋭意検証を進めている段階です。LTEの実効速度は環境にも依存するため、そういう点も含めていま十分に検証しているわけです。

――LTEの帯域として2GHz帯(5MHz/10MHz幅)から導入する理由は?

■新氏:NTTドコモは従来のFOMAサービスを2GHz帯で提供していました。基地局にはFOMAのためのアンテナがあり、LTEも2GHzを利用することで既存設備を使えるようになります。これにより迅速なエリア展開が可能になります。さらに1.5GHz帯も利用する予定ですが、こちらについては2012年の第3四半期を予定しています。

――近々にも本格導入が予定されているLTEですが、実際の普及プランについて教えてください。

■新氏:現時点では2010年12月からスタートし、お客さまの需要が高い東名阪地域から展開する方針です。年度内に約1,000局の基地局を展開する予定で、当初は下り最大37.5Mbps(一部で75Mbps)からサービスを開始します。その後、順次地方都市にも展開していく予定です。端末については当初はPCで使うデータ通信端末から提供を開始します。一般的な携帯電話は2011年から提供をスタートする方針です。最初に導入する際には、新しいLTEサービスとともに、従来のFOMAサービスの両方を使える携帯電話を用意します。これにより、LTEのエリアでは伝送速度の速い通信が可能になり、またエリア外では既存のFOMAサービスを利用できるようになります。

――具体的なサービスの特徴とメリットについて教えてください

■新氏:お客様にとって一番わかりやすい点はデータの伝送速度が速くなるため、インターネットから大容量コンテンツをダウンロードする際に非常に快適にデータを落とせるようになることです。これによりアプリケーションの幅が広がるようになると思います。さらに遅延時間が小さくなるので、たとえば対戦型アクションゲームのようなコンテンツでも携帯電話で楽しめるようになるかもしれません。
《井上猛雄》
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