あなたの無線LAN、誰でも使えたりしない?〜IPA、6月の不正アクセスの届出状況について発表 | RBB TODAY
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あなたの無線LAN、誰でも使えたりしない?〜IPA、6月の不正アクセスの届出状況について発表

エンタープライズ その他
ウイルス検出数
  • ウイルス検出数
  • 一方的なアクセス数の推移
  • 無線LANの危険性:ウォードライビング
 独立行政法人 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は2日、2008年6月および2008年上半期のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況について発表した。

 ウイルスの検出数(発見数)は約23.6万個と、5月の20万個から18.2%とかなりの増加となった。検出数の1位はW32/Netskyで約20.5万個 、2位はW32/Mywifeが急増して約1.4万個、3位はW32/Mytobで約4,000個となった。

 不正アクセスの届出件数は13件で、そのうち何らかの被害のあった件数は11件。内訳は侵入6件、DoS攻撃が3件、その他(被害あり)2件となった。なお相談件数は1211件で、2005年に統計を取り始めてから最多となった。とくに「ワンクリック不正請求」に関する相談が372件(5月:320件)となり、過去最多記録を更新。その他は、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が14件(5月:1件)、Winnyに関連する相談が4件(5月:8件)などだった。またUSBメモリでのウイルス感染の事例も報告されている。

 インターネット定点観測(TALOT2)によると、2008年4月の期待しない(一方的な)アクセスの総数は、10観測点で156,012件あり、かつ発信元の総数は10観測点で55,589あった。1観測点で1日あたり185の発信元から520件のアクセスがあったことになるが、これらの数値については、今年に入ってからは減少傾向にあるようだ。

 なお今月の呼びかけは「自宅の無線 LAN のセキュリティ設定を確認しよう!」とのことで、無線LANが外部から不正アクセスされていないか、あらためて設定などを確認するよう呼びかけている。国内では、2005年に不正アクセス事件の犯人が、メールの本当の発信元を隠すために他人の無線LAN環境を無断で経由して、ウイルスメールの送信に使っていたという事例がある。つい最近では先月、他人の親機を無断で経由してインターネットの掲示板に脅迫文書を書き込んだとして、高校生が書類送検された事件が発生している。

 「自宅のインターネットの通信速度が異常に遅くなった。試しに無線LANを外してみたら、明らかに通信速度が元に戻った」といった場合は要注意だ。WPS(Wi-Fi Protected Setup)に対応した親機と子機同士であれば、複雑なセキュリティ設定項目をワンタッチで自動設定でき、簡単かつ安全にネットワークの接続が可能となるとのことで、同報告では、一般家庭ではWPSを使用するか、WPA(Wi-Fi Protected Access)などの強度の高い暗号化やパスワードの設定をするよう推奨している。WEPのみの設定しかできない機器は安全といえないので使わないでほしいとしている。WEPのみしか対応していないふるい機種でもファームウェアのアップデートなどで対応できるものもあるので、工夫してほしいとのことだ。
《冨岡晶》
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