OKI×戸田建設×太平洋セメント、RFID利用で配線不要な建造物ひずみ計測システムの試験に成功 | RBB TODAY

OKI×戸田建設×太平洋セメント、RFID利用で配線不要な建造物ひずみ計測システムの試験に成功

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実物大試験体の載荷による本システムと既存の有線によるひずみ計との比較
  • 実物大試験体の載荷による本システムと既存の有線によるひずみ計との比較
  • 試験状況 (コンクリートへの取付け、載荷試験、および施工試験)
 戸田建設、太平洋セメント、沖電気工業(OKI)の3社は16日、コンクリート構造物施工管理・維持管理を使用目的とする、パッシブ型センサ付RFIDを活用した「電源と外部配線がいらないひずみ計測システム」の実用化試験に成功したことを発表した。

 電池を搭載しないパッシブ型ひずみセンサ付RFIDタグをコンクリート内部に埋め込むことにより、構造物に作用するさまざまな荷重や劣化によって生じる変位・変形を、外部より電波を当てて非接触で測定するもの。今回、戸田建設などが開発した「さくさくSLIT工法」の実部材による載荷試験および施工試験を行い、構造物の変位・変形を非接触で計測できることを確認したという。

 パッシブ型ひずみセンサ付RFIDタグは、リーダライタからの電波エネルギーを利用することから、電池寿命を気にせず計測が可能で、書換え可能な中容量のメモリに調査点検結果の記録や、建設時の使用材料の記録なども残すことが可能となっている。周波数は水分による干渉の影響が小さい13.56MHz帯を使用し、コンクリート構造物に埋設して使用する。

 システムの基本部分は、太平洋セメントおよびOKIがコンクリートや鋼構造物の維持管理への適用を目的に開発したもので、「さくさくSLIT工法」のプレキャストコンクリート形状に合わせて、ひずみ計測部を設けた鉄筋にRFIDタグを接続・調整し、コンクリート部材への容易な設置と確実なモニタリングを可能にし、10×10-6の分解能でひずみが測定できる。

 施工中の荷重や土圧などによる変形を、非接触で直接モニタリングすることで、施工における品質確保や完成後の維持管理に活用できるため、今後、戸田建設では「電源と外部配線がいらないひずみ計測システム」の実用化範囲をさらに各種建設資材に拡大し、品質の向上ばかりでなく、完成後の維持管理や災害後の構造物の健全性の早期評価など、ニーズに応えていく予定。太平洋セメントグループでは、2008年10月を目処にグループ企業である太平洋コンサルタントからひずみ計測RFIDタグと高出力型センサ対応型リーダライタ(OKIが開発中)を、評価キットとして試験販売を開始する予定。OKIでは、13.56MHz帯/パッシブ型センサ付RFIDのコア技術を活用し、さまざまなセンサに対応したセンサ付RFIDタグやセンサ対応型リーダライタの開発を行い、建設・土木以外の多業種に向けた展開を図る計画だ。
《冨岡晶》

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