【Tech・Ed 2007 Vol.3】WS 2008のダイナミックパーティショニングはここがすごい!——イアン・マクドナルド基調講演 | RBB TODAY
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【Tech・Ed 2007 Vol.3】WS 2008のダイナミックパーティショニングはここがすごい!——イアン・マクドナルド基調講演

エンタープライズ その他
マイクロソフトのコミットメント
  • マイクロソフトのコミットメント
  • 「Hot-Replace」のデモ:セル#3に擬似的にエラーを発生させ、#6へメモリ内容をコピー
  • 「Hot-Replace」のデモ:動作に要したサービス停止時間は3.47秒
  • 「Hot-Add」のデモ:CPU使用率が100%近くまで上昇している状態でセル#7を追加
  • 「Hot-Add」のデモ:使用率が低下して安定。CPUが16コアから24コアに増えていることも確認できる
  • モデル化によって問題発生個所を視覚的に表示
  • 「正常性エクスプローラ」の画面:問題の要約・原因・解決策が詳細に表示される。タスク部分で、解決するためのスクリプトも自動生成される
  • ポリシーに違反したテーブルのエラーメッセージ(画面右下)
 マイクロフトによるエンジニアを対象とした国内最大級の総合テクニカルコンファレンス「Microsoft Tech・Ed 2007 Yokohama」(8月21〜24日、パシフィコ横浜)のキーノートに、米国マイクロソフトのWindows Server プログラム マネージメント ディレクター イアン・マクドナルド氏が登場、直前に流したビデオ映像から飛び出してきたという設定で、バイクにまたがるという演出で登場した。

 マクドナルド氏は、マイクロソフトはPCの会社と言われていたが今や戦略的なITサプライヤとなり、ビジネスの問題を解決していくとコミット。また、マイクロソフトが進める今後のITの基礎と考える「相互運用」については、ユーザーやパートナーのみならず、競合企業とも対話していきたいと言及。先ごろ発表されたCitrix社によるXenSourceの買収を高評価し、両社との関係をより広げていきたいと述べた。また各種の標準化団体に積極的に参画し、製品の標準化を高めて相互運用性を促進したいとも語った。

 引き続き、2008年に出荷を開始するWindows Server 2008、Visual Studio 2008、SQL Server 2008を中心とした、マイクロソフトが新たに提供するテクノロジー4種を、日本法人の担当者によるデモを交えながら紹介した。

■仮想化によるITインフラの最適化
 デモを担当したマイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部の森屋幸英氏は、Windows Server Virtializationが提供する3つの価値を「サーバ統合」「資産移行の柔軟性」「ハードウェアリソースの有効活用」と説明。Windows Server Virtializationは、OSとハードウェアが1対1で動いているのではなく、ハイパーバイザ型と呼ばれる、薄いソフトウェアの仮想化レイヤをはさむことでパフォーマンスを維持しながらOSを並行動作させているという。

 続くWindows Server 2008のダイナミックパーティショニングの紹介は、共同開発したNECとの連携デモとなった。これはOSを再起動させることなくハードウェアの追加・交換を可能にするもの。Itanium 2搭載の「NX7700」を用い、使用する4つのセルのうち、#2と#3が組み合わさって1つのOSを動作させた状態でWindows Server 2008 β3 英語版を動作。故障の予兆があるCPUやメモリを予備と交換する「Hot-Replace」を実行すると、NX7700のメモリコピー機能により、#3の内容が#6にコピーされ、#3が切り離される。このデモで実際に要したサービス停止時間は3.47秒であった。

 次に、16コア構成のサーバで予想外の負荷がかかってリソースがひっ迫している状態で「Hot-Add」を適用、再起動することなくCPUやメモリを追加して処理能力を向上させるというデモを披露した。

■モデル主導のシステム管理による効率化
 次に、運用管理製品「System Center Operations Manager 2007」の機能を利用することでWebベースの分散アプリケーションをいかに効率よく管理できるかをデモ。担当したマイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部の浅野智氏からは、IIS、SQLおよび業務アプリケーションで構成されている業務アプリケーションを使って、ある個所で問題が発生した際にそれがどのように申請システムに影響するかをモデル化の機能でダイアグラムで表示し、問題を切り分けていく機能が紹介された。

■宣言型管理によるデータプラットフォーム
 マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部の斎藤泰行氏より、SQLサーバの管理者が「このサーバのこのデータベース、このテーブルは、このような運用管理ポリシーをもって実行していきたい」ということをあらかじめデータベースに登録しておくことで、ポリシーに違反したテーブルが適用しようとするとエラーを発生させ、ポリシー統制を行っていくというデモが行われた。

■ユーザー視点による優れたエクスペリエンスの実現
 マイクロソフト ディベロッパー&プラットフォーム統括本部の近藤和彦氏は、「人の力を最大限に発揮するためには、インターフェースがいかにすぐれたユーザー体験を提供できるかカギを握る」とし、Visual Studio 2008新機能が紹介された。Web開発機能で強化された1つとして、JavaScriptにブレイクポイントを設定できる機能をデモ。

 さらに2007 Office Systemに対応した機能として、Outlookのアドインを.net Frameworkベースで開発し、Outlook内にカスタム領域を表示する機能なども披露された。また最後に「Silverlight」と呼ばれる新しいテクノロジーも紹介。WPFと同じテクノロジーを利用し、クロスプラットフォームで優れたユーザー体験を提供できるという。
《柏木由美子》
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