【FINETECH JAPAN/Display 2007 Vol.4】ソニー、有機ELテレビを出展! 11V型は年内に商品化が決定—その薄さ・鮮やかさに驚く | RBB TODAY

【FINETECH JAPAN/Display 2007 Vol.4】ソニー、有機ELテレビを出展! 11V型は年内に商品化が決定—その薄さ・鮮やかさに驚く

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ソニーブース
  • ソニーブース
  • 展示された有機ELテレビ27V型と11V型
  • デモ映像では高コントラスト・広色域・高速応答性がアピールされた
  • クリアな有機ELテレビの画面
  • 有機ELテレビの側面
 ソニーブースは有機ELテレビの展示で話題を集める。本日付けの発表で、年内に有機ELテレビの11V型が商品化されることが明らかになった。有機ELテレビの商品化は世界初となる。なお、具体的な発売時期や価格、仕様などは現時点では公表されていない。

 展示モデルは27V型と11V型で、1月にラスベガスで開催されたコンスーマーエレクトロニクスショーで話題となったモデルだ。27V型の解像度は1,920×1,080ピクセル。有機ELパネルとして世界初のフルHDを実現した。11V型は解像度1,024×600ピクセルのワイドSVGAで、もっとも薄い部分は3mmだ。その薄さを見るために、展示スペース側面をのぞき込む人も多かった。

 有機ELテレビのコントラスト比は1,000,000:1、画面輝度は全白表示時で200cd/m2、最高輝度は600cd/m2に達する。色再現領域はNTSC比で100パーセント以上。デモ映像では高コントラスト・広色域・高速応答性をアピール。イルミネーションの静止画では漆黒の黒とランプの明るさをクッキリと見せた。船の動画では水しぶきのひとつひとつを鮮明に描き、にじみのないクリアな映像だった。

 有機ELは電流を流すと自発光する素材を使用しており、従来の平面パネルに比べてコントラスト、ピーク照度、色再現性、応答性能に優れている。また、自発光式でバックパネルを持たないため薄くできる。

 ソニーは有機ELの特徴をさらに引き出すため、独自のSuper Top Emission技術を開発した。従来のEL発光パネルはボトムエミッション式で、ELの光をTFT基板側から取り出していた。しかしTFT基板にはEL駆動用の画素回路が存在するため、光を外に出す領域が限られてしまう。これに対してトップエミッション方式は、TFT基板よりも手前の封止基板側から光を取り出し、発光したEL光を外部に効率良く放出する方式だ。

 トップエミッション方式に“Super”が加わる理由はマイクロキャビティー構造とカラーフィルタの工夫によるもの。従来のパネルは表面に円偏光板を設置して外光反射を防いだ。これは有効な技術だが、副作用としてEL光量を半減させてしまう。そこでソニーは円偏光板を使用せず、マイクロキャビティとカラーフィルタを使って外光反射を防ぎ、同時に色純度の向上も実現した。マイクロキャビティは有機層の膜厚をRGBで変える構造だ。各色のELスペクトルのピーク波長にカソード・アノード電極間の光路長が合致するよう、膜厚を選んでいる。これにカラーフィルタが外光反射をカットする役目を持っている。

 ソニーは小型テレビ向けパネルの量産化には目処が立ったとして、今後は中型・大型化に向けてさらなる技術開発を進めていくという。年内に発売される11V型に続く、さらなる大型有機ELテレビの商品化に期待したい。
《杉山淳一》

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