45nmプロセスの製造拠点を完備、vProの現状——インテル・エンタープライズ・アップデート・ミーティング | RBB TODAY
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45nmプロセスの製造拠点を完備、vProの現状——インテル・エンタープライズ・アップデート・ミーティング

エンタープライズ ハードウェア
インテル マーケティング本部 本部長 阿部 剛士氏
  • インテル マーケティング本部 本部長 阿部 剛士氏
  • High-K(高誘導率)ゲート絶縁膜と金属ゲートを採用
  • 45ナノメートルの製造設備
  • マーケティング本部デジタル・エンタープライズ・グループ統括部長の平野 浩介氏
  • 2006年はクアッドコアに進化した年
  • サーバ向け、デュアルコア、クアッドコアのロードマップ
  • プロセッサのロードマップ
  • vProテクノロジーによるWeybridge(コードネーム)
 インテルは3月19日、「デジタル・エンタープライズ・アップデート・ミーティング」を開催し、主として企業向けコンピューティングに関する最新情報を公表した。

 まず登壇した同社のマーケティング本部 本部長の阿部 剛士氏は、「2007年の目玉は新しい(45nm)製造プロセス」だとした。製造拠点となるFABは、2か所が完成、2か所が建設中となっている。米オレゴン州のD1Dおよび米アリゾナ州のFAB 32では今年後半から稼働開始する計画で、従来公表されていた「2008年前半から稼働」というスケジュールから若干早まっている。また、イスラエルに建設中のFAB 28は2008年前半から稼働予定、さらに、場所は未公表だがFAB 11Xが2008年後半から稼働予定となっており、インテルの45nmプロセスの製造拠点は4か所となる。

 また、次世代Core2プロセッサ・ファミリーとなる“Penrynプロセッサ”(開発コード名)は、既に45nmプロセスによる動作サンプルが完成しているという。このプロセス技術のもう1つのトピックは、High-K(高誘電率)ゲート絶縁膜と金属ゲートを採用したことだという。阿部氏によればこれは、「インテルがMOSテクノロジーを使い始めてから40年目にして、初めて使用する素材」だという。65nmプロセスから45nmプロセスに変更することで、トランジスタの実装密度が2倍になり、トランジスタのスイッチング速度が20%向上すると同時にスイッチング時の電力が30%削減できるという。

 続いて、同社マーケティング本部デジタル・エンタープライズ・グループ統括部長の平野 浩介氏が登壇した。同氏は、インテルの2006年を「デュアルコア化からクアッドコア化へ飛躍した年」と位置づけ、エンタープライズ市場でクアッドコア・プロセッサの利用が拡大しつつある状況を強調した。

 同氏はクアッドコア インテルXeonプロセッサー5300番台とAMD Opteronプロセッサ(デュアルコア)との性能比較を示し、Xeonの性能が十分上回っていることを示した。もっとも、比較対象となっているOpteronはデュアルコアで、コア数が2倍異なっているのだが、これについて同氏は、コアの数が倍増することによる性能向上幅を見込んでも、現時点で利用可能なXeonプロセッサは十分な性能優位を維持できるとし、さらに今後45nmプロセスの投入などでインテル側も順調にパフォーマンスを向上させていくとしている。

 なお、同氏が示した最新のプロセッサ・ロードマップでは、今年後半にItanium2系の新プロセッサとして“Montvale”が投入されるほか、Xeon MP系でも“Tigerton”が投入される。また、Xeon DP/UP系では、今年後半から45nmプロセスへの移行が開始されるという。

 インテルでは、マイクロアーキテクチャの刷新とプロセス技術の更新を交互に進めていく。2006年のCore2マイクロアーキテクチャの投入に続き、今年は45nmプロセスが投入され、2年で世代交代する、というサイクルが今後継続されるという。

 さらに、同氏はvProの現状についても紹介を行なった。今後の計画としては、モバイル・プラットフォームである“Santa Rosa”の投入にあわせ、vProをノートPCにも展開していくほか、デスクトップでは新バージョンとなる“Weybridge”(開発コード名)が投入される。Weybridgeではチップセットが更新され、ネットワーク機能の強化、AMT(Active Management Technology)の改良、I/Oの仮想化機能のハードウェア・サポート、TxT(Trusted Execution Technology、旧称LaGrande)の導入などが計画されている。
《渡邉利和》
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