福岡県警、コミックを無断掲載していたWebサイトの関係者を逮捕 | RBB TODAY

福岡県警、コミックを無断掲載していたWebサイトの関係者を逮捕

 ACCSは、福岡県警生活安全総務課と甘木署が14日、コミック作家に無断でスキャニングしたコミックを大量にアップロードして送信できる状態にしたとして、著作権法違反の疑いで3名を逮捕した、と発表した。

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無断で掲載されたコミックの一部
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  •  ACCSは、福岡県警生活安全総務課と甘木署が14日、コミック作家に無断でスキャニングしたコミックを大量にアップロードして送信できる状態にしたとして、著作権法違反の疑いで3名を逮捕した、と発表した。
 コンピューターソフトウェア著作権協会(ACCS)は14日に緊急記者会見を開き、福岡県警生活安全総務課と甘木署が14日、コミック作家に無断でスキャニングしたコミックを大量にアップロードして送信できる状態にし、自らが運営するサイト「464.jp」を通じてインターネットユーザーに無料で閲覧させていた大田区の自営業男性など関係者3人(男2人、女1人)を、著作権法違反の疑いで逮捕した、と発表した。

 なおACCSでは、このような電子書籍ビジネスを模した著作権侵害行為が摘発されたのは、今回が初めてだとしている。

 3人はコミック作家9人がそれぞれ著作権を有するコミック9作品をスキャンしたデータを、自らが設置した大田区のサーバに複製し、不特定多数のインターネットユーザーに対して送信できる状態にして、著作権(複製権および公衆送信権)を侵害した疑いが持たれている。

 著作権が侵害されたと刑事告訴したのは、赤松健氏、秋元治氏、あだち充氏、一条ゆかり氏、井上雄彦氏、浦沢直樹氏、しげの秀一氏、高橋留美子氏、藤沢とおる氏の9人。なお、この9人は、約750人のコミック作家などが参加する権利団体「21世紀のコミック作家の権利を考える会」(以下、考える会)およびACCSと連携した、講談社、集英社、小学館など出版社計8社を通じて、著作権を侵害されたのべ649人のコミック作家の代表として告訴したものだとACCSではコメントしている。

 1月25日には逮捕に先立って、サーバ設置場所など2か所に対して家宅捜索が行われており、サーバ31台、PC5台、スキャナー3台、裁断機のほか、背表紙を裁断されたものを含む17,552冊のコミック単行本などが押収されている。なお、464.jpに掲載されていた総冊数は「多すぎて不明」とACCSではしており、「本人いわく5万冊」だとコメントしている。

 警察の調べによると、逮捕された3人は違法と知りながらアップロードを続けていたことを認めており、ホームページの運営全般、サーバの構築、スキャニング作業とそれぞれ作業を分担してコミックのアップロードを行っていたと供述しているという。

 同サイトはあまりにも多くのコミックを扱っていたため、2005年9月ごろには関係者に噂が広がり、出版社や考える会は9月下旬ごろから著作権侵害行為をやめるように、サイト運営者に数度にわたり文書などで警告していたが、サイトは継続していたという。その後、福岡県警の署員によるサイバーパトロール中に同サイトが発見され、権利者側に著作権侵害の有無などを照会。これらの経緯などがあったことから刑事告訴を決意し、同県警にて捜査を進めていたとしている。

 記者会見にはACCSの葛山氏、考える会の事務局顧問弁護士である山崎氏、出版社代表として小学館の大亀氏が列席。各立場による今回の事件へのコメントなどが述べられた。また、ビデオレターが考える会の理事でもあるコミック作家の弘兼憲史氏から寄せられており、464.jpを見た感想として「スキャンが曲がるなど粗雑に扱われており、正直いい気がしない」と述べられたほか、今回の告訴について「お金が欲しくてやっているわけではない。今後出てくる人たちのためにも守るべき権利をしっかり守っていきたい。読者の人にも理解して欲しい」と述べられていた。
《村上幸治》

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