干渉環境化でもセクタスループットは4.06Mbps。イー・アクセスのTD-SCDMA(MC)実験結果 | RBB TODAY
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干渉環境化でもセクタスループットは4.06Mbps。イー・アクセスのTD-SCDMA(MC)実験結果

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同社代表取締役兼CEOの千本倖生氏
  • 同社代表取締役兼CEOの千本倖生氏
  • 干渉実験の結果
  • データ通信だけではなく音声通話のサービスも検討されている。写真は音声端末のプロトタイプ
  • 基地局の設置場所
 イー・アクセスは、TD-SCDMA(MC)の実験結果を報告した。今回の説明会は、エリアが3セル(基地局)/9セクタに拡大され、実験がフェーズ2に移行したことにより開催されたもの。干渉試験やハンドオーバーの報告が主だ。

 このフェーズ2で行われた干渉実験では、虎ノ門基地局に接続しつつ四ッ谷基地局の干渉を受けるという条件で実施。3台の端末を用いて同時に測定し、その合計をセクタスループットとしている。この結果、干渉がない場合のセクタスループットは4.40Mbps、干渉がある場合は4.06Mbpsになり、干渉があったとしても約20%ほどの速度低下にとどまった。なおこの値は、商用サービスで実現できるであろうスループットに限りなく近い値になっている。

 ほかにはハンドオーバーのデモンストレーションも披露され、走行中の自動車に搭載されたPCから途切れることなくストリーミングの動画が楽しめることが示された。

 また、1.7GHz帯におけるFDD方式による参入の検討を開始したことも明らかにされた。総務省は9月30日に「携帯電話用周波数の確保に向けた取組」を公表。FDD方式を用いる新規参入者に1.7GHz帯を割り当てることが示されており、同社はここで名乗りを上げた。

 同社代表取締役兼CEOの千本倖生氏は、昨日ソフトバンクBBが起こした800MHz帯域の割り当てに関する行政訴訟について触れ、「(新規参入の門戸を広げるという)ソフトバンクの動きには賛成できる」と支持。「TD-SCDMA(MC)の2GHz帯でもFDDの1.7GHz帯でも、透明なプロセスで公正に審査してほしい」と求めた。さらに、「2GHz帯の割り当ては新規参入に限られると認識しているが、NTTの関係会社が手を上げているがこれは新規事業者とは言い難い」と激しく反対している。このような考えは、ソフトバンクBBと同様だ。

 しかし、ソフトバンクBBが起こした800MHz帯の割り当てに関する行政訴訟については、「800MHz帯は“再編”により既存事業者に割り当てられる帯域という認識でいる」と反論。さらに、「最終手段として訴訟を起こすのは我々のやり方ではない」と否定した。
《安達崇徳》
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