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「パソコンソフトは文具」と言い切るソースネクスト松田社長。法人市場へ参入

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「パソコンソフトは文具」と言い切るソースネクスト松田社長。法人市場へ参入
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 ソフトの価格を1,980円に統一し、販売チャンネルを拡大するというコモディティ化戦略を進めているソースネクストは、1,980円ソフトで法人市場に参入する。また、日本オラクルやNRIセキュアテクノロジーズと業務提携することで、開発ツールやセキュリティソフトを強化する。

セキュリティソフト分野で業務提携したのはNRIセキュアテクノロジーズ(社長:寺田洋氏(写真左・右側))。Java開発環境では日本オラクル(社長:新宅正明氏(写真左・右側))と業務提携。世界初の低価格で開発ツールを販売する


 法人市場の場合、一般的には営業マンが個別に訪問しソリューションを提案、きめ細かなサポートを提供するというスタイルだ。しかし、ソースネクストは従来のパッケージソフトを代理店やオンライン、家電量販店など複数チャネルで販売し、サポートもメールのみにするなどコストダウンを図ることで、コモディティ化戦略を法人市場に適用する。

 投入するソフトは、現在最も売れているPDF作成ソフト「いきなりPDF」を中心に23ジャンル50タイトル。タイトル数は100タイトルまで追加する予定だ。ライセンス単価は、1,980円シリーズの場合10ライセンスで18,711円(税込)、50ライセンスで88,357.5円(税込)。ライセンス数が多くなればなるほど、1本当たりの単価が安くなる。

 ソースネクスト 代表取締役社長 松田憲幸氏は「パソコンソフトは文具」と明言、「1,980円という価格ならば、企業は必要なライセンス数を購入する」と法人市場への参入に強い自信を見せた。同社は、法人市場において2004年度10億円、2009年度年商200億円の売り上げを目指す。

 日本オラクルとの業務提携によって実現するのは、Java統合開発環境「Oracle JDeveloper 10g 1Year Limited」のQuality1980シリーズ化だ。これにより、同ソフトは7月23日より税込1,980円で販売されることになる。

 「Oracle JDeveloper 10g」は、J2EEアプリケーションやWebサービスをJavaで開発するための統合開発ツールで、主に法人をターゲットとしたエンタープライズ製品。Quality1980シリーズに加わる「Oracle JDeveloper 10g 1Year Limited」は、「Oracle JDeveloper 10g」の利用期間を「1年間」に限定した年間ライセンスというシステムを導入することで、130,620円という価格を1,980円に押し下げることに成功した。

 なお、1年後のライセンス更新には、あらたなライセンス証明書を取得することで継続利用が可能となる。通常版とOracle JDeveloper 10g 1Year Limitedの違いは使用期間だけではない。サポートについても、Oracle JDeveloper 10g 1Year Limitedは製品についての問い合わせのみに対応するので、技術サポートが必要ならば通常版も購入が必要となる。

 日本オラクル 代表取締役社長 新宅正明氏は、「開発環境は初期投資が高いため個人やSOHOでは導入が難しかったが、本製品ならば気軽に購入できます。開発環境が広がれば日本の開発者にとってもよい刺激になるでしょうし、技術そのものも向上していくでしょう」とコメントする。一方、ソースネクストの松田氏は、「ユーティリティや文書管理、インターネットなどで総計171タイトルというラインアップを持つQuality1980シリーズですが、開発ツールはありませんでした。これでほぼすべてのパソコンソフトのジャンルはカバーできたことになります」と述べる。両社は、同ソフトを投入することでオラクルのJava開発者を10万人に増やしたい考えだ。

 もうひとつの業務提携となったNRIセキュアテクノロジーズは、野村総合研究所のセキュリティ事業部門から設立された会社。主に、法人を対象にセキュリティソリューションやコンサルティングを提供している。ソースネクストとの提携によって、コンシューマ向けセキュリティソフトを共同開発していく。具体的には、NRIセキュアテクノロジーズが開発した企業向けのPCセキュリティ診断・管理ソリューションである「SecureCube」「PC-Check」を、個人ユーザ用にカスタマイズするというものだ。コンシューマ向けにカスタマイズされた2ソフトは、9月にソースネクストの「ウイルスセキュリティ」シリーズのひとつとして発売される。
《北島友和》
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