光ファイバ上のパケットを光のまま高速に交換・転送する「全光パケット交換実験」に成功。通信総合研究所 | RBB TODAY
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光ファイバ上のパケットを光のまま高速に交換・転送する「全光パケット交換実験」に成功。通信総合研究所

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 総務省通信総合研究所は、光ファイバを流れるパケットを、電子化せずに光のまま交換する、全光パケット交換実験に成功したと発表した。

 光で交換されているパケットの経路を選択する場合、電気信号に直してから経路を切り替えている現在の方法では、宛先制御のための演算部分が将来的なボトルネックになると言われている。また、多重化されている波長ごとに経路を分ける光クロスコネクトでは、宛先数が波長数に制限されてしまう。

 今回の全光パケット交換実験では、宛先情報を複数の波長にパルス列として重ねて記録する。この宛先情報を光の回折を利用して相関を取り、合致する経路に分岐させるという仕組みとなっている。光パケットを経路ごとに振り分けるためのマルチセクション・ファイバ回折格子ユニットは、それ自体はボールペン程度の大きさである。実験では5波長5パルス(120の宛先が登録可能)でのパケット交換に成功しており、9波長9パルスであれば36万種類の宛先が利用できる。

 電気信号への変換を行わなず、光学的な現象のみでパケットの経路選択が行われるため、速度低下のおそれがないのが特徴である。
《RBB TODAY》
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