半導体前工程、台湾・韓国が63%超占有し分散検討が焦点に【A.T. カーニー】 - PR TIMES|RBB TODAY
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半導体前工程、台湾・韓国が63%超占有し分散検討が焦点に【A.T. カーニー】

インドが半導体製造魅力度指数で新興候補地首位、一方で米国・一部欧州主要国はアジア比約40%高の運営コストが課題に

A.T. カーニー株式会社(東京都港区、日本代表:針ヶ谷 武文)は、半導体の前工程製造拠点、いわゆるファブの立地選定に関わる要因を、事業環境、インセンティブ、運営コストの3つの観点から整理した論考「半導体前工程製造 魅力度指数:半導体産業のグローバル分散化」を公開しました。
本稿では、台湾・韓国が、IDMやターンキー型を含む世界ファウンドリー市場の63%超を占める一方、需要拡大や地政学的不確実性を背景に、前工程製造の地理的分散が重要な検討テーマになりつつあることを示しています。本分析で図表化された新興候補地では、インドが半導体製造魅力度指数で首位となりました。また、米国、ドイツ、フランスなど一部欧州主要国では、強固な事業環境や技術インフラを備える一方、運営コストがアジア地域より約40%高いことが示されています。

63%超が台湾・韓国に集中、前工程は「集積」から「分散検討」へ
半導体の前工程製造は、ウエハーを製造する高度かつ資本集約的な工程です。バックエンド工程に比べて自動化の度合いが高く、技術、人材、設備、知的財産保護、インフラの成熟度が立地判断に大きく影響します。本稿では、台湾と韓国が、IDMやターンキー型を含む世界ファウンドリー市場の63%超を占めるとしています。対象は、150mm、200mm、300mmウエハーです。
この集中は、両地域が長年にわたり生産インフラ、規模の経済、人材供給、政府支援を積み上げてきた結果と考えられます。一方で、半導体需要の拡大、地政学的緊張、米中経済関係の変化は、企業に既存の拠点構成を見直す契機となっています。前工程製造の立地選定は、コストだけでなく、事業環境、インセンティブ、運営コストを総合的に評価する戦略的意思決定であることが示唆されます。

約40%高い米国・一部欧州主要国の運営コスト、長期稼働時の費用差が焦点に
米国、ドイツ、フランスなどの既存ハブは、強固な事業環境、技術インフラ、半導体関連施策を備えています。一方で、本稿では、これらの地域にファブを設置する場合の運営コストは、世界でも最も高い水準にあり、アジア地域より約40%高いとしています。前工程ファブは投資額が大きく、稼働後の費用構造も長期にわたって競争力を左右するため、運営コストの把握と管理が重要になります。
他方、マレーシアはバックエンド分野で世界シェア約13%を有し、低コスト市場として存在感を示しています。電子機器メーカーに対する5年間の法人税免除や、原材料・部品の輸入関税免除も、企業誘致上の魅力を高める要因とされています。ただし、前工程立地では、コストだけでなく、事業環境、インセンティブ、運営コストをバランスよく評価することが重要であると示唆されます。

半導体製造魅力度指数、9候補地中インドが首位
本分析で図表化された新興候補地では、インドが半導体製造魅力度指数4.68で首位となりました。インドは、豊富な熟練労働力、比較的低い運営コスト、100億ドル規模のチップ基金、成果連動型インセンティブ、設備投資・装置に対する補助金などが評価要因として挙げられています。一方で、確立された前工程エコシステムの不足、限定的なバックエンド産業、一部地域での電力・水供給の不安定さは課題として示されています。
ベトナムは、2023年から2030年にかけて5万人の半導体専門技術者を育成する計画を掲げ、低い労働・ユーティリティ費用や税制優遇を強みにしています。ただし、電力供給や、半導体産業に特化した詳細な投資計画の欠如が課題として挙げられています。新興候補地の比較からは、低コストや補助金だけでなく、人材育成、電力・水供給などのインフラ、半導体産業に特化した投資計画の具体化が重要であることが示唆されます。




- 論考について
・ 論考名:「半導体前工程製造 魅力度指数:半導体産業のグローバル分散化」
・ URL:https://www.jp.kearney.com/issue-papers-perspectives/front-end-semiconductor-manufacturing-attractiveness-index


- 監修者
西川 覚也 シニアパートナー
東京大学工学部卒。特許事務所を経て、A.T. カーニー入社。現在の技術軸に新しい技術軸を足して、需要を創造するM&A戦略、IoTを梃にした新しい価値の創造(ビジネスモデル、オペレーションモデル)を支援。


竹井 潔 プリンシパル
MITスローン経営大学院修了(MBA)。東芝(現キオクシア)半導体事業の経営企画部門で、事業戦略立案や海外企業との提携交渉に従事したのち、KEARNEYに入社。通信、ハイテク領域を中心に、全社戦略、事業ポートフォリオ変革、新事業開発、M&A戦略等のテーマを手掛ける。クロスボーダーのプロジェクトリードが可能。経済産業省 JAXA部会委員。


A.T. カーニーについて
A.T. カーニー(グローバル・ブランド名:KEARNEY)は、100年にわたり世界有数の経営コンサルティングファームとして、Fortune Global 500企業の4分の3以上をはじめ、世界各国の政府機関に信頼されるパートナーであり続けてきました。40カ国以上に拠点を展開し、私たちの最大の強みは「人」にあります。インパクト・ファーストを掲げ、独創的な発想と実行力をもって、顧客企業が直面する最も困難な課題に挑み、変革の実現をともに推進します。日本には1972年に進出し、あらゆる主要産業のリーディングカンパニーに対し、戦略策定から変革の実行まで一貫した支援を提供しています。詳しくはWebサイトをご覧ください。www.jp.kearney.com

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