特定非営利活動法人Fine(ファイン:東京都江東区木場6-11-5サニーコーポK201、理事長:野曽原誉枝)は、このたび兵庫県が制定した「不妊症等に関する支援推進条例」に基づく取組みの一環として、ひょうご仕事と生活センター(https://www.hyogo-wlb.jp)の派遣事業である「不妊治療支援アドバイザー」に登録いたしました。

支援アドバイザーとしての最初の活動として、カーエレクトロニクスを扱う株式会社デンソーテン様(兵庫県神戸市)にて啓発セミナー「職場みんなで学ぶ、不妊治療とやさしい配慮」を実施。10月21日にはプラスチック製品を扱うアスカカンパニー株式会社様(兵庫県加東市)においても、従業員向けに不妊治療と仕事の両立に関わる啓発セミナーを実施し、活動が本格的にスタートしています。
また、12月1日に「ワーク・ライフ・バランスフェスタ2025 不妊治療と仕事の両立支援フォーラム」(https://www.hyogo-wlb.jp/eventlist/festa/item12868)が開催されます。兵庫県、連合兵庫、兵庫県経営者協会、兵庫労働局、公益財団法人兵庫県勤労福祉協会ひょうご仕事と生活センター主催の 本イベントは、仕事にやりがいや充実感を持って責任を果たしながら、子育てや介護、地域活動などの生活も充実させる「ワーク・ライフ・バランス」の実現を目指すものです。妊娠・出産・不妊・不妊治療といったライフイベントについて、企業関係者とともに理解を深めるプログラムが予定されています。
当法人理事長の野曽原誉枝は、パネルディスカッションのパネリストとして登壇し、不妊治療と仕事の両立について当事者の視点からお話しします。
背景
兵庫県では、2025年に全国で初めて「不妊症等に関する支援推進条例」を制定しました。本条例は、不妊治療を受けながら働く人々を社会全体で支え、安心して治療と就労を両立できる環境を整備することを目的としています。条例に基づき、「ひょうご仕事と生活センター」では企業や団体に向けた普及啓発や相談体制の強化を進めています。
NPO法人Fineは2004年の設立以来、当事者団体として不妊治療を経験する人々の声を集め、社会へ発信してきました。その知見を活かし、このたび5名のメンバーが「不妊治療支援アドバイザー」に登録し、企業での研修や制度導入、企業風土醸成に伴う相談対応を担うこととなりました。
Fineの強みである当事者の経験から得られた知見をもとに、制度や職場の仕組みをより現実に即した形へと改善できるよう支援してまいります。
一人ひとりの「声」や「気づき」を、社会を動かす力に変え、誰かの経験が、次の誰かの希望につながる社会を目指して取り組んでいきます。
活動内容
―株式会社デンソーテン様啓発セミナー―2025年9月24日(水)、株式会社デンソーテン様の従業員に向けて、ウェビナーによる啓発セミナーを実施しました。セミナーでは、不妊治療と仕事の両立に直面する当事者の現状や課題、企業に求められる配慮や制度設計のポイントについて、具体的な事例を交えながらお伝えしました。
参加者からは具体的な質問や、不妊や不妊治療に関する当事者の精神的な負担についての質問などを多数いただいたほか、「これまで気づかなかった視点を得られました」「職場でどう支援できるか考えるきっかけになりました」との感想が寄せられました。
―アスカカンパニー株式会社様啓発セミナー―
2025年10月21日(火)、アスカカンパニー株式会社様の従業員に向けて「不妊治療と仕事の両立支援セミナー」を実施しました。不妊や不妊治療に関わらず、相談しやすい職場風土の醸成に積極的に取り組まれている中で、その風土をさらに根付かせ、さらに一歩深めることを目的として実施しました。セミナーでは、常に変化する社会背景、生殖機能、不妊・不育症の前提知識、不妊治療をしながら仕事の両立のための社会的なサポートなど、幅広い観点でお伝えしました。
参加者からは、「知ることで理解が進み、少しでも寄り添えるようになったと思いました」「不妊治療は特別なこと事ではないのだと思えることが出来ました」「周りの人から相談を受けた際にどのように声を掛ければいいのか理解を深める事が出来ました」との感想が寄せられました。

セミナーの様子

アスカカンパニー(株)のご担当者様、兵庫県産業労働部労政福祉課、ひょうご仕事と生活センターの皆様とFine 理事長
今後の予定
11月には、アスカカンパニー株式会社様の管理職向けに啓発セミナーを実施予定です。今後も県内の企業や団体におけるセミナーや相談対応を通じて、誰もが安心して治療と仕事を両立できる社会づくりを進めてまいります。
今後の展望
Fineは、日本で最初に設立された不妊当事者団体として、20年以上にわたり「声なき声」を集め、社会に届けてきました。その過程で築いてきた 豊富な当事者知見、行政・医療機関・企業と協働してきた 共創実績、そして全国に広がる 当事者ネットワーク は、他にはない私たちの強みです。兵庫県における「不妊治療支援アドバイザー」としての活動は、単なるセミナー実施にとどまらず、当事者の生の声を職場や社会に届け、制度や意識の変革につなげる重要な役割を担っています。
Fineだからこそできる「当事者視点に立ったリアルな啓発」を軸に、企業の健康経営やダイバーシティ推進にも寄与し、働きながら安心して治療に臨める環境づくりを加速させてまいります。
また、兵庫県での取り組みをモデルケースとして、他の自治体や企業にも展開し、全国的な「治療と仕事の両立支援」の拡充を目指します。
私たちは、当事者が孤立せず、自分らしい生き方を前向きに選択できる社会の実現に向けて、これからも一歩ずつ活動を広げてまいります。
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