2025年9月16日配信
国内有数の補聴器メーカーでありAI補聴器技術の先駆者であるスターキージャパン株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:高井浩希、以下 スターキー)は、米国ミネソタ州に本社を置く補聴器メーカーStarkeyの日本法人です。
本年3月に国内発売されたスターキーの最新モデル「Edge AI (エッジエーアイ)、以下Edge AI」 は、すでに世界100以上の市場で展開されており、聴覚ケアの専門家を中心に注目を集めています。従来モデルとの比較において、音声認識精度の向上やより騒音下・静かな環境の双方での聴こえの改善が確認されており、次世代の補聴器技術として関心が高まっています。

スターキーは、Edge AIの聴こえの体験をさらに広げる新アクセサリーとして、LE Audio対応の「StarLink Edgeテーブルマイク」と「StarLink Edgeリモートマイク」を発表しました。
これらのアクセサリーは、話し手との距離がある場面など、補聴器単体では聞き取りが難しい状況において、音声を直接補聴器へストリーミングすることで、より明瞭な会話の聞き取りをサポートします。両アクセサリー製品は、スターキー補聴器取扱販売店にて、2025年9月16日より順次販売を開始します。

補聴器のイメージを変えるEdge AI:聴こえの未来を、もっと自分らしく

Edge AIには、信号処理の中核を担う次世代の「G2 ニューロプロセッサー」が搭載されています。このプロセッサーには、業界で唯一となるDNN(ディープニューラルネットワーク)処理専用の「ニューラルプロセッシングユニット(NPU)」が統合されており*1、周囲の音環境を瞬時に分析し、必要な音声を選び出す処理をリアルタイムで行います。NPUは、音声処理に特化した演算チップとして設計されており、AI(人工知能)による複雑な音声解析を高速かつ効率的に実行します。これにより、従来の補聴器では難しかったリアルタイムでの音声選別や雑音抑制が可能になりました。
Edge AIのDNNとは、高度な人工知能技術の一つであり、人間の脳の聴覚野が音声を認識・選別する働きを模倣して設計されており、必要な音声を瞬時に選び出し、周囲の雑音を効果的に抑制します。このDNNは音響的な環境最適化を行う「サウンドマネジメントシステム」と並行して処理されることで、処理速度とバッテリー効率の両面で優れた性能を発揮します。たとえばEdge AI シリーズのRIC RTスタイルでは、最大51時間*2の連続使用が可能でありながら、従来モデルの100倍の信号処理能力を実現しています。
これによりEdge AIは、騒音下でも静かな環境でも、より自然で快適な聴こえをサポートします。騒音下では、DNNによる音声処理の進化により、音声認識能力が従来比で最大30%向上*3。独自の「DNN音声予測機能」とサウンドマネジメントシステムが連携することで、複数人が話す場面や雑音の多い環境でも、必要な音声をより明瞭に聞き取ることが可能です。
また、Edge AIでは、静かな環境での課題にも対応しています。補聴器ユーザーの多くは、日常の約75%を60dB SPL以下の静かな環境で過ごしています。このような環境では、静かな話し声や音の理解が騒音下での聞き取りと同様に困難な場合があります。エアコンの音や遠くのざわめきなどの小さな雑音が、静かな話し声の理解を妨げることがありますが、Edge AIでは、これらの雑音を最大6dB抑制することで、静かな話し声の理解度が最大10%向上*4しています。
自分らしく生きるためのAI技術:Edge AIが描く新しい聴こえの世界
このような技術的な進展を通じて、補聴器におけるAI活用の新たな可能性を切り拓いたことが認められ、スターキー米国本社 プレジデント兼CEO ブランドン・サワリッチは「Leading AI Professionals」として、2025年 BIG AIエクセレンス・アワード(BIG AI Excellence Award)」を受賞しました。同賞は、人工知能によって人々の生活に変革をもたらす製品やリーダーを顕彰する、国際的な賞*5です。受賞理由には、音声明瞭度の向上、雑音の低減、バッテリー効率の最適化といった信号処理機能の進化に加え、リアルタイム翻訳、転倒検知、健康トラッキングなど、AIを活用した多彩な機能の成果が含まれています。

ブランドン・サワリッチは受賞に際し、次のように述べています:「スターキーにとってAI(人工知能)は、単に高度な技術というだけでなく、人々が自分らしく生き、周囲とより深くつながり、心身ともに健やかに過ごすための力だと考えています。」
Edge AIには、複数の内蔵センサーが搭載されており、ユーザー動作に連動した聴こえの最適化に加えて、転倒を検知するといった機能も備えています。さらに、服薬タイミングを知らせるリマインダー通知や72言語対応の翻訳機能付きAIアシスタントなど、日常生活を支える機能も充実しています。
ブランドン・サワリッチは、こうした機能が補聴器に対する従来のイメージを変えるきっかけになると語ります:「補聴器に対して 『年齢を感じさせるもの』 というイメージを持つ方も少なくありません。スターキーは、そうした従来のイメージをくつがえし、日常をより快適に、自分らしくすごすための新しい補聴器を創り出しています。それが私たちの取り組みです。」
Edge AIの聴こえを支える新アクセサリー、LE Audio対応マイク2種登場

StarLink Edge テーブルマイク
■ StarLink Edge テーブルマイク 57,200円(税込)
8つの高性能マイクを内蔵した充電式ストリーミング機器です。3つのリスニングモードを切り替えることで、会議やグループディスカッションなど、複数人が話す場面で重要な音声に集中しやすく設計されています。電源のオン・オフに連動してストリーミングが自動的に開始・停止され、スマートフォン操作などで中断された場合も自動的に再開されます。
[通信範囲15mまで]

StarLink Edge リモートマイク
■ StarLink Edge リモートマイク 27,500円(税込)
騒がしい場所での1対1の会話や、講演会場など話し手との距離がある場面での聴こえをサポートする、両耳ストリーミング対応のアクセサリーです。音量調整などが可能なリモコン機能も搭載。必要な機能に絞った手にフィットするシンプルな設計で、活動的なユーザーの日常使いに適しています。
[通信範囲15mまで]
LE AudioとAuracast(TM) ――補聴器の新たな可能性
Edge AIシリーズとそのアクセサリーは、いずれもBluetoothワイヤレス通信技術の次世代規格となる「LE Audio(LEオーディオ)」に対応しており、今後聴こえの可能性をさらに広げていきます。LE Audioは、補聴器の音質や接続性の安定を高めるとともに、通信範囲の拡大を実現。日常の様々な場面で、より柔軟な使い方が可能になります。なかでも注目されるのが、LE Audioに含まれる新機能「Auracast(TM)(オーラキャスト)」です。Auracast (TM)は、駅や空港、劇場などの公共施設で、ひとつの音声を複数の人に同時に届けることを可能にする技術で、今後の普及が期待されています*6。
Edge AIシリーズは、Auracast(TM)にも対応可能な設計となっており、未来の接続環境に備えた補聴器として、従来の枠を超えた新たな価値を提供します。
聴こえを超えて、社会とつながる:スターキーが目指す補聴器の未来
スターキージャパンの代表取締役社長の高井浩希は述べます:「わたしたちスターキーは、ただ補聴器を届けるのではなく、聴こえに悩む方々に力を与え、社会とのつながりを支え、人生をより豊かに彩るきっかけとなる解決策をお届けしたいと考えています。私たちは、補聴器を「個人のための機器」から「社会とつながるツール」へと進化させることを目指しています。Auracast(TM)をはじめとするLE Audioの先進技術は、聴こえの体験を公共空間にまで広げ、より自由で快適なコミュニケーションを可能にします。Edge AIは、こうした未来の接続環境に対応する準備が整ったモデルであり、日々の暮らしの中で、より自然で安心できる聴こえをサポートします。」
業界唯一のみまもりアプリとバランス評価機能で、聴こえのその先へ
Edge AIでは、聴こえの体験を広げる専用のアプリも充実しています。いずれのアプリも無料でご利用いただけます。
■My Starkey(マイスターキー)
ユーザー体験を重視して設計された「My Starkey(マイスターキー)」アプリは、直感的な操作性と多機能性を兼ね備え、音質調整
や翻訳、服薬リマインダーなど日常生活を支える機能が一つに集約されています。
なかでも注目すべきは、業界唯一の「バランス評価機能」です。これは、難聴とバランス機能の低下との関連性に着目したもので、内蔵センサーとAIにより、転倒リスクの早期発見と予防に貢献します。米スタンフォード大学との共同研究では、医療専門家による評価との高い一致率を示し、その有効性が実証されました。自身のバランス状態を把握することで、転倒予防への意識づけにもつながります。

My Starkey(マイスターキー)
■みまもりアプリ「Hear Share(ヒアシェア)」
「Hear Share(ヒアシェア)」アプリは、補聴器メーカーで唯一のみまもり専用アプリとして、離れて暮らす家族や、見守りを必要とする方の聴こえと健康をサポートします。新たに追加された位置情報共有機能により、ユーザーと見守る側の双方に、さらなる安心を提供します。
スターキーはこれからも、人々に力を与え、社会をつなぎ、人生を変える革新を追求してまいります。

Hear Share(ヒアシェア)
スターキーEdge AI補聴器製品ページ
快適プレミアムAI補聴器 エッジ AI|スターキージャパン
*1 2025年9月スターキー調べ。
*2 リチウムイオン充電式補聴器のパフォーマンス、難聴の程度、装用環境、ストリーミングの使用状況などによっても異なります。
*3 Neuro Sound Technology 2.0によるDNN処理。従来技術との比較
*4 前世代GenesisAIとの比較。G2ニューロプロセッサーによるリアルタイム処理と、DNN音声予測機能の連携によって実現
*5 Starkey's Brandon Sawalich wins 2025 AI Excellence Award
*6 Bluetooth(R)のワードマークおよびロゴはBluetooth SIG, Inc.が所有する登録商標であり、Auracast(TM)ワードマークおよびロゴは、Bluetooth SIG,Incが所有する商標です。Starkeyはこれらのマークをライセンス契約に基づいて使用しています。
【スターキー・ヒアリング・テクノロジーズ、およびスターキージャパンについて】
スターキー・ヒアリング・テクノロジーズは、米国ミネソタ州エデンプレーリーに本社を置く、グローバル聴覚技術企業です。1967年にビル・オースティンによって設立され、革新的なデジタル補聴システムの設計・開発で広く知られています。スターキーのミッションはお客様に最高のサービスを提供することで、他にはない価値を届けること。思いやりのある製品を通じて、より良い「聴こえ」で人と人とをつなぐことを、わたしたちの存在意義としています。そのうえで、より良い「聴こえ」で世界をリードし、人々が自分らしく、より豊かな人生を歩めるよう支援することをビジョンに掲げています。現在はブランドン・サワリッチ社長兼CEOのもと、スターキーは米国資本の唯一の補聴技術プロバイダーとして、世界中で事業を展開しています。6,000人以上の従業員を擁し、29の拠点を持ち、世界100以上の市場でビジネスを展開しています。スターキージャパンは1991年より補聴器の製造・販売を行い、お客様のご要望にきめ細かくお応えしています。
スターキー・ヒアリング・テクノロジーズ:www.starkey.com
スターキージャパン:www.starkeyjp.com

【本件に関するお問い合わせ先】
スターキージャパン マーケティング部
E-mail:sj_mktg@starkey.com
電話:045-475-9701
FAX:045-475-9707
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