令和7年度AB-Crossプロジェクトに採択された「好気性グラニュールによる ダウンサイジング可能な下水処理技術」に関する委託契約を締結 - PR TIMES|RBB TODAY
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令和7年度AB-Crossプロジェクトに採択された「好気性グラニュールによる ダウンサイジング可能な下水処理技術」に関する委託契約を締結

国土交通省が実施する「上下水道一体革新的技術実証事業(AB-Crossプロジェクト)」*1 において、宮城県(公営企業管理者:千葉 衛)、地方共同法人日本下水道事業団(理事長:黒田 憲司、本社:東京都文京区、以下「JS」)、およびメタウォーター株式会社(社長:山口 賢二、本社:東京都千代田区)の3者が提案した「好気性グラニュールによるダウンサイジング可能な下水処理技術」(以下、「本技術」)が、令和7年度実規模実証事業として採択され、国土技術政策総合研究所と令和7年7月1日付で好気性グラニュールによるダウンサイジング可能な下水処理技術実証研究委託契約を締結しました。本技術は、当社がオランダのHaskoning社と国内独占的使用許諾契約を締結している好気性グラニュールを用いた水処理技術「Nereda(R)技術」を適用した技術となります。

本技術は、好気性グラニュール法を用いる新たな下水処理技術です。「好気性グラニュール法」とは、反応タンク内で粒状の汚泥(グラニュール)を形成させ、これを用いて有機物や窒素・リンの除去を行う生物処理(好気処理)方法です。好気性グラニュールは従来の活性汚泥と比べて沈降性が高く、かつ汚泥内に好気部、無酸素部、嫌気部を形成する特性を持ちます。本実証事業ではサイクル運転の処理方法を採用し、1つの反応タンク内での1.流入・流出、2.曝気、3.沈殿の3工程サイクルによる処理を実証します。また、反応タンク内の汚泥濃度を大幅に増加できるため、反応タンク容量の縮小が可能で、最初沈殿池と最終沈殿池が不要となることでコンパクトな施設となります。

本実証事業において「ダウンサイジング」とは、将来的な流入下水量の減少に応じて、施設規模を段階的に縮小することを指します。本技術では、水量の減少に対して処理能力を柔軟に減少させ、自動制御技術を使用することで過剰な電力消費を抑制します。なお、標準活性汚泥法(以下、「標準法」)の施設を対象とする場合にも同様にコンパクトな施設への再構築が可能です。

グラニュール汚泥の断面イメージ

反応タンクの3工程サイクル


本技術導入で不要となる設備

*1 上下水道一体革新的技術実証事業(通称:AB-Cross)とは...
上下水道一体革新的技術実証事業:水道革新的技術(A-JUMP技術)と下水道革新的技術(B-DASH技術)を横断(Cross)する上下水道一体の技術実証事業であり、水道に関する革新的技術、下水道に関する革新的技術に加えて、両者を横断する上下水道一体の革新的技術を対象とする。

本技術の特徴
1.社会面
・ダウンサイジングに対応
・施設のコンパクト化により、耐震化や災害復旧が容易

2.経済面
・極めてコンパクトな施設となり、建設費を低減
・動力設備が少なく、維持管理費の低減と省エネが可能

3.環境面
・省エネによるCO2排出量削減に貢献
・標準法代替の場合は、N2O排出量がA2O法と同程度まで削減
・高度処理施設の再構築を促進し、水環境管理に貢献

本実証事業で実証する想定効果

ダウンサイジングに伴う消費電力量のイメージ

本技術による従来技術からの削減率

実証事業概要
・委託研究名称:好気性グラニュールによるダウンサイジング可能な下水処理技術実証研究
・実施者:メタウォーター・日本下水道事業団・宮城県共同研究体
・実証フィールド:宮城県阿武隈川下流流域下水道 県南浄化センター(宮城県岩沼市下野郷字赤江川1-3)

 本実証事業では、実証フィールドの1池に本技術を導入し、実規模(処理能力4,000 m3/日)での実証実験を行います。
 当社は、水環境のトータルソリューション企業として、設計、建設、運転総括、調査とりまとめを行います。今後は、宮城県とJS、および当社の3者による相互協力の下、下水道事業の発展と持続性確保に寄与する革新的技術の確立を目指していきます。


【ご参考】
関連するニュースリリースは、以下を参照ください。
好気性グラニュールを用いた水処理技術「Nereda(R)技術」の国内独占的使用許諾契約を締結(2025年4月23日 報道発表)
https://www.metawater.co.jp/news/2025/04/nereda.html

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