研究とポップカルチャーの融合を掲げるクリエイティブレーベルAcademimic(東京都渋谷区)は、人工知能(AI)やニューロテクノジーの研究開発・ソリューション提供を手掛ける株式会社アラヤ(東京都千代田区)の社内ラボ「Visionary Lab」が制作した、天気と物語をつなぐWEBアプリ「雲ノ下レーベル」プロジェクトにおいて、企画・クリエイティブディレクションを担いました。

近年、気象の変化が心身に影響を与える症状や、天候によって気分が揺らぐことへの関心が高まりつつあります。こうした天気と感情のつながりに着目し、日常に寄り添う新たな表現のかたちを探るプロジェクトとして、「雲ノ下レーベル」は生まれました。
本プロジェクトは、気象APIと位置情報を活用し、雨の日だけアクセスできるスマートフォン向けWEBアプリとなっており、曇った空模様と響き合うように音楽と物語がひらきます。Academimicは本取組において「気象と感情」「事象と物語」を詩的にひらく思想設計を担当。雨という偶発的な現象を起点に、感情の湿度・記憶の喚起を促すインターフェースを企画しました。初期作品のクリエイティブ制作にも参加し、アーティストとの連携のもと、視覚・音・言葉が織りなす表現世界の設計と演出を手がけています。
URL:
https://under-the.cloud/
(スマートフォン推奨/位置情報の許可が必要です)
雲ノ下レーベルとは
「雲ノ下レーベル」は、ユーザーの今いる空に雨雲がかかっている時だけ開き、雨をテーマにした作品が楽しめるWEBアプリです。気象APIによるリアルタイムな雨雲情報を元に、雨の日のみに開かれるレーベルとして設計。一瞬の天気とユーザーの感情を接続する“気象と感情の詩的体験メディア”として立ち上げました。本企画では、雨の日という多くの人にとって感情が揺らぐ時間帯に注目し、気象と感情の関係をエンタメ作品化する試みとして構想しました。

◾特徴と仕組み
■ 雨の日だけ開くサイト設計(気象API連携)
ユーザーの現在地に対応するリアルタイムの天気情報(雨・曇り・晴れ)を自動取得。「雨の日にだけ開くレーベル」というコンセプトに沿って、晴れや曇りの日はコンテンツが非表示になります。その際も、空模様に応じた詩的なテキストで表示することで、閉じている時間さえも物語の一部として設計しています。
■ 天気 × 位置 × コピー生成AI
ユーザーの位置情報と天候に応じて、その場所・空・気配に寄り添う詩的な一文をAIがリアルタイムに生成。生成には位置・天気・時間帯などを加味した独自アルゴリズムを使用。
例)千代田区×曇り
「電気街の空は、まだ言葉にならない気持ちが浮かんでいる。」
■ レーベルコンテンツ(音楽と物語)
雨の日にだけアクセス可能なページでは、気象条件とシンクロするオリジナル音楽やショートストーリーを展開。“雨”をテーマにした書き下ろし楽曲を、Academimic所属のアーティストが制作。第一作目はボカロPのkohe制作による「あるとすれば」。雨が降る時間、大切なものは何かを立ち止まるきっかけと捉え作家独自の視点で描いた一曲。その世界を余すことなく体験できる縦型動画とともにお楽しみください。2作品目以降は順次公開。
https://www.youtube.com/watch?v=0YN23TZPiSw
◾参加アーティスト

koheボカロP/トラックメイカーとして楽曲とその動画制作を行う。
学術研究の経験もあり、CERN(欧州原子核研究機構)の素粒子物理実験においてミューオンに関する研究で修士号を取得。
現在はデータサイエンティストとして画像認識AIを用いたソリューション開発を行う傍ら、科学に触れたときのワクワク感を表現するためにAcademimicでの音楽制作活動を行う。
https://lit.link/kohe3745

田口十る創作家。作曲とそのMV制作を中心にTRPGシナリオの執筆等も手掛ける。『作品を通して誰かに何か良い影響を与えたい』という抽象的な理念を基に活動している。
https://lit.link/TagutiTall

唐紅美術大学に通いながら作詞・作曲・執筆活動に勤しんでいる。特に、言葉の力で自身の想いを伝えたいと考え活動中。
マイナビ閃光ライオット2025 ファイナリスト。
https://lit.link/VividVermilion
◾Academimicが目指すもの
Academimicは、研究とポップカルチャーの融合をテーマに活動するクリエイティブレーベルです。科学的知見をそのまま翻訳するのではなく、「それをどう感じるか」「個人の感情や記憶とどう接続するか」という視点から企画と表現を設計しています。
「雲ノ下レーベル」は、その思想の延長にあるプロジェクトです。気象という現象は、気圧や気温の変化として生理・心理に影響を与える科学的対象であると同時に、詩や記憶と強く結びついた文化的側面もあります。本作では「感受性」や「気分のゆらぎ」を、雨天という事象と物語の両側から照らし出すような体験を設計しました。あえて「天気」というローカルで偶発的な条件に依存することで、情報の一方通行を超え、「いま・ここ」に根ざした感受性を立ち上げようとする試みです。天気は、物理法則に支配された科学現象でありながら、日々の気分や記憶と静かに結びついています。私たちは、そんな身近な科学のかけらを、感情と響きあう作品として実装することを目指しています。
◾「雨」をテーマに創作したい方へ - 参加アーティスト募集
「雲ノ下レーベル」では今後も、“雨”というテーマにインスパイアされた小説や楽曲の制作に参加いただけるアーティストを継続的に募集しています。天気にまつわる記憶、雨に濡れる感情、曇天とともに揺れる心──そんな気象と感情が交差する作品を、共にかたちにしてくださる方をお待ちしています。
お問合せ先:https://vl.araya.org/#contact
◾制作体制・クレジット
開発・UI設計・ジェネラルディレクター:森 達也
デザイン:三村 正太郎
企画・コンセプト設計・クリエイティブディレクション:Academimic
制作:株式会社アラヤ Visionary Lab(https://vl.araya.org)
◾Academimic

研究とポップカルチャーの融合を掲げるクリエイティブレーベル。論文や学術的知見に触れて生まれた感動や構造を、小説・音楽・映像・イラストへと変換。思想を表現言語と捉え、社会実装に寄与するアウトプットを数多く手がけている。
代表事例:内閣府SFプロトタイピングPJ「Neu World」クリエイティブディレクション、論文を街頭アート化した「ロンブンアートストリート」、渋谷区立宮下公園全域の展示「Academimic Museum」など。
受賞歴:NOVUS Future Design Award 2023 最優秀賞、MAU SOCIAL IMPACT AWARD グランプリ、DIG SHIBUYA 2024連携PJ選出ほか
▼Webサイト
https://academimic.com/
企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ