
自動車業界の大手企業とのパートナーシップによる持続可能なモビリティソリューションが表彰
ブリュッセル、2025年10月21日 - 高機能ポリマーの世界的リーディングカンパニーであるサイエンスコは本日、2025 SPE Automotive AwardsにおいてSociety of Plastics Engineers(SPE)から4つの表彰を受けたことを発表します。これらの賞は、35名の業界専門家で構成された審査員により、持続可能性への影響と技術的イノベーションの観点から厳格な審査を経て授与されました。授賞式はドイツ・ボンで開催されました。
このたび表彰された4つのソリューションの内の1つ目は、「シャーシ&構造部品」部門の最優秀賞を受賞した後輪ステアリング用のタイミングプーリーで、サイエンスコのRyton(r) BR111 BLを使用し、ZFグループとの共同開発によって製造されています。この部品は、自動車における重要なシステムにおいて、スペシャルティポリマーがいかに貢献できるかを示す好例といえます。本部品は、油が存在する状態で最高150°Cの過酷な動作環境に耐えるとともに、寸法精度と耐摩耗性を維持します。焼結金属を用いた従来のソリューションと比較した場合、45%という大幅な軽量化を実現しているだけでなく、二酸化炭素排出量の30%削減および騒音・振動・ハーシュネス(NVH)の低減によって、より快適な運転を実現します。
2つ目は、同じ「シャーシ&構造部品」部門で3位を獲得した小型コリメータマウントで、Lucid社の電動SUVであるLucid Gravity向けに、サイエンスコのRyton(r) BR111 BLを用いてJabil Optics社が開発し、Ningbo Sunrise社によって成形されました。サイエンスコのスペシャルティポリマーを用いたことで、アルミニウムを用いた従来品と比較して、材料からの二酸化炭素排出量を79%削減しています。
さらに、サイエンスコからは、次世代電気モビリティに向けた2つのソリューションもノミネートされました。1つ目は、Bosch社の電気モーター向け高電圧コネクタで、Furnel社によって成形されました。このイノベーションは、サイエンスコのAmodel(r) PPAの採用と設計の最適化によって、卓越した電気的性能、高い難燃性、生産サイクルタイムの50%短縮を実現しています。
2つ目は、サイエンスコのAmodel(r) Bios HFFR R1-133を用いてSemikron-Danfoss Elektronik GmbH社と共同開発したパワーモジュールです。表面トラッキング試験(STT: Surface tracking test)という、高電圧で使用される絶縁材料の耐トラッキング性を評価するための試験規格において900V以上の絶縁物性を示し、140°CのRTI(相対温度指数)を備える本ソリューションは、大幅な小型化と長期的な信頼性を実現しています。このモジュールは、レーザー溶着への適合性によって組み立て作業が簡素化されるだけでなく、サステナブルな材料配合とリサイクルアルミニウムへの移行によって部品の二酸化炭素排出量が約40%削減されています。
サイエンスコで自動車・バッテリー担当のエグゼクティブバイスプレジデントを務めるMatthias Braemは、「これらの賞は、サイエンスコのイノベーションと持続可能なモビリティへの取り組みが高く評価された結果であると考えています。サイエンスコの材料に関する専門知識とパートナー企業のイノベーションとを組み合わせることで、私たちは車両の軽量化、安全性の強化、持続可能性の向上を実現するソリューションを生み出しています」と話しています。
サイエンスコについて
サイエンスコは、人々の生活、仕事、旅行や遊びをより良くする画期的なソリューションを開発する科学企業です。アーネスト・ソルベイが1911年に設立した科学会議に始まり、現在、私たちは30か国に13,000人以上の従業員からなる多様性に富んだグローバルチームを擁し、優秀な人材を結集して、お客様の利益に向け科学とイノベーションの限界を押し広げるために取り組んでいます。
私たちのソリューションは、家庭用品、食品、消費財、航空機、自動車、バッテリー、スマートデバイス、医療用途で活用されている安全かつ環境に優しく、よりサステナブルな製品づくりに貢献しています。私たちは、イノベーションによって循環型経済の実現という大きな目標を追求し、人類を進歩させる画期的なテクノロジーを探求しています。
サイエンスコの詳細については、https://www.syensqo.com/ をご覧ください。
配信元企業:Syensqo SA
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