29球団のどこからも声はかからなかった。
母国復帰案も現実的ではない。
3Aから再びメジャー昇格に挑戦することになった、コ・ウソクの厳しい現状だ。
MLBのミネソタ・ツインズは8月31日(日本時間)、コ・ウソクがウェーバーを通過し、傘下3Aのセントポール・セインツに完全移籍したと発表した。MLBの公式取引記録にも、コ・ウソクは30日付でセインツへアウトライト移籍したと登録されている。
それに先駆け、ツインズは29日、外野手のウォーカー・ジェンキンスを40人ロースターに登録するため、コ・ウソクをDFA(40人枠から外して移籍可能にする措置)とした。その後、コ・ウソクはウェーバーにかけられたが、ツインズを除くメジャー29球団は獲得に動かなかった。
結局、コ・ウソクはツインズの40人ロースターから外れ、セインツに残ることになった。

2カ月前とは状況が一変した。コ・ウソクは今年7月、デトロイト・タイガースからツインズへ金銭トレードで移籍し、ついに夢見ていたメジャーのマウンドに立った。
2024年にサンディエゴ・パドレスと契約して渡米してから2年あまり。待望のメジャー昇格を果たしたものの、その機会は長く続かなかった。メジャーでは4試合に登板し、1ホールド、防御率9.00を記録。4イニングを投げて4失点だった。
その後、再び3Aに降格すると、悪い出来事が重なった。7月25日、登板を前に審判団がコ・ウソクのグラブから異物を発見したのだ。コ・ウソクは不正な物質を使用したことはないと潔白を主張し、処分に異議を申し立てた。当初10試合だった出場停止処分は、8試合に減った。
しかし、この一件の影響もあってか、復帰後の成績も振るわなかった。セインツでは8試合に登板して2勝1敗、防御率12.54を記録。結局、ツインズはジェンキンスを40人ロースターに加えるため、コ・ウソクを40人枠から外した。
DFA直後、米国ではコ・ウソクが他球団で再びチャンスを得る可能性があるとの見方も出ていた。しかし、実際の市場の反応はゼロだった。29球団すべてがウェーバーでの獲得を見送った。
この結果を受け、コ・ウソクの古巣であるLGツインズへの復帰という選択肢も浮上したことだろう。ただ、タイミングが微妙だ。
LGは今季、前半戦の時点でコ・ウソクの復帰を視野に入れ、具体的な投手陣の構想まで描いていた。ヨム・ギョンヨプ監督は、コ・ウソクが戻ってくれば抑えを任せ、ソン・ジュヨンを再び先発に戻す案まで準備していたと明かしている。しかし、ツインズがコ・ウソクを獲得したことで、この計画は立ち消えとなった。
そして今となっては、時期も悪い。コ・ウソクが今LGに復帰したとしても、今季のポストシーズンには出場できない。KBOのポストシーズン出場資格を得るには、7月31日までに国内で登録されている必要があるためだ。残りのレギュラーシーズンでは戦力になれるものの、ラストスパートでチームの力になることはできないのだ。
ここ数年はパッとしない状況が続いているコ・ウソク。再びメジャーの舞台に立つためには、セインツで自らの力を誇示しなければならない。
◇コ・ウソク プロフィール
1998年8月6日生まれ。韓国・仁川出身。身長180cm。高校卒業後の2017年にLGツインズでプロデビュー。2019年に韓国プロ野球史上最年少30セーブ(21歳1カ月7日)達成、2022年に42セーブでセーブ王に輝き、韓国プロ野球史上19人目の通算100セーブ到達。2024年1月にサンディエゴ・パドレスと契約したが、開幕前の40人ロースター入りはならず。同年5月にトレードでマイアミ・マーリンズに移籍したものの、同月31日にDFAとなった。2025年6月、デトロイト・タイガースとマイナー契約。韓国代表では2019年プレミア12、2021年東京五輪、2023年WBC、杭州アジア大会に出場。2023年1月、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム(李鍾範)の娘で、イ・ジョンフの妹イ・ガヒョンと結婚した。



