息子の目の前で集団暴行に遭い、脳出血により死亡した映画監督キム・チャンミンさんの事件を巡り、一部の被疑者に対する召喚調査が未だに行われておらず、憤りが生じている。
4月15日、全国障害者父母連帯はソウル西大門区警察庁で、キム・チャンミンさんの死亡事件における不十分な捜査疑惑を非難する「五体投地(ごたいとうち)」集会を開いた。
現在、議政府(ウィジョンブ)地検・南楊州(ナミャンジュ)支庁が現場にいた加害者グループの調査を進めているが、自ら主犯だと名乗り出た男以外の主要な被疑者2人が、いまだに召喚調査の対象にすらなっていないことが明らかになり、衝撃を与えている。

事件が起きたのは昨年10月20日未明。京畿(キョンギ)道・九里(クリ)市で息子と食事をしていたキム・チャンミンさんは他の客と口論になり集団暴行を受けた。息子がトンカツを食べたがったため、早朝に店を訪れたという。現場で殴り倒されたキム監督は意識不明の重体となり、昨年11月に脳死判定を受けた後、臓器提供により4人の命を救ってこの世を去った。
事件後、加害者への逮捕状が棄却されたことで初動捜査の不備が露呈。検察が専門チームを構成して再捜査に乗り出したものの、核心的な被疑者の召喚がいまだに見送られている状況が、映画界や市民の怒りを増幅させている。
さらに、事件現場にいたキム・チャンミンさんの息子が発達障害を患っていることが知られ、さらなる悲しみを誘っている。これを受け、全国障害者父母連帯は厳正な捜査を求め、五体投地による集会を開催した。
4月10日、韓国の報道番組『事件班長』(JTBC)の報道によると、主犯の男は事件当時、床に倒れていたキム・チャンミンさんの顔を拳で10回以上殴打し、倒れた後も頭部や顔面を踏みつけたり蹴りつけたりするなど、残虐な暴行を続けていたことが明らかになった。目撃者たちの証言によると、加害者らがいわゆる「サッカーボールキック」で故人を殴打していたことも明らかになり、さらなる衝撃を与えている。
加害者らは最近、YouTubeチャンネル『カラキュラ探偵事務所』に出演してインタビューに応じた。この過程で、2分足らずの短い謝罪や、事件後に主犯の男が「犯人」という芸名で個人アルバムまで発表していた点、加害者グループの中に過去に暴力団員として活動していた人物までいたことが明らかになり、非難の声が強まっている。
遺族らは、こうした加害者たちの態度に対し、「これまで謝罪などの連絡は一切なく、報道で騒ぎになってからようやく形だけの謝罪をしてきた」と憤りをあらわにしている。
これに対し、法務部は徹底した事実解明の方針を発表。チョン・ソンホ法務部長官は「一次捜査の不備を隙間なく補完し、事件の実体的な真実を明らかにし、加害者に厳格な処罰が下されるようにする」と強調した。
なお、キム・チャンミンさんは、映画『大将キム・チャンス』(2017)、『The Witch/魔女』『麻薬王』(2018)、『雨とあなたの物語』(2021)、『消防士 2001年、闘いの真実』(2024)などで作画チームとして参加。監督としては『誰かの娘』(原題・2016)、『九宜駅3番出口』(原題・2019)を手がけた。
(記事提供=OSEN)



