毎年大きな話題を集めるK-POP授賞式「MAMA AWARDS」の今年の開催地と日程が決まった。
CJ ENMは3月31日、「2026 MAMA AWARDS」を11月20日、21日に京セラドーム大阪で開催すると発表した。
K-POP授賞式の日程発表は毎年の恒例行事のようでいて、MAMAの場合は少し意味が違う。単に「今年もやる」という告知ではない。今年のK-POPシーンがどこで、どんな形で“世界に向けて提示されるのか”を知らせる最初の合図として受け止められているからだ。
実際、K-POP授賞式は数多くある。それでもMAMAは毎年、“注目される授賞式”として特別な扱いをされている。そこには、ほかの授賞式にはない、長い時間をかけて築かれてきたブランドの強さがある。
MAMAが特に注目される理由
一つ目の理由は、MAMAが単なる受賞の場ではなく、その年を象徴するステージを生み出す場所だからだ。
MAMAの価値は、受賞結果だけでは測れない。むしろ多くの人にとってMAMAは、「誰が何賞を取ったか」と同じくらい、「今年はどんなステージが生まれたか」で記憶される授賞式だ。
例えば、日本で行われた2022年のMAMAは、その典型だった。IVE、LE SSERAFIM、NMIXX、Kep1er、NewJeansという当時の新人ガールズグループ5組が一つのステージに立ち、第4世代の到来を象徴するようなコラボを見せた。

KARAは7年半ぶりの完全体カムバック後、初のステージをMAMAに選び、BTS・J-HOPEはソロとして強烈な存在感を残した。どれも単なる“豪華共演”ではない。MAMAで披露されることで、その瞬間自体がK-POP史の一場面として刻まれていくような重みを持っていた。
MAMAが強いのは、出演者の人気に頼っているからではない。出演アーティストの魅力をどう並べ、どう物語化し、どう“その年の象徴”に仕立てるかという演出の設計力があるからだ。
実際、2025年の制作陣インタビューでも、MAMAが何より重視しているのは「差別化」だと語られている。ハウスライブバンドの導入、特色あるスペシャルステージ、アーティストごとの特徴を最大限に生かす演出。MAMAは、授賞式でありながら、毎年その年限りの大型コンテンツを作っているのだ。

二つ目の理由は、MAMAが最初から“世界に向けたK-POP授賞式”として自らを設計してきたことだ。
1999年に「映像音楽大賞」として始まったこの授賞式は、2009年に「Mnet Asian Music Awards」へと拡張し、2022年には現在の「MAMA AWARDS」へとリブランディングされた。その歩み自体が、K-POPの拡大とほぼ重なっている。
とりわけ大きいのは、韓国国内の年末イベントにとどまらず、早い段階から海外開催を重ねてきた点だろう。マカオ、シンガポール、香港、日本、さらにはアメリカ・ロサンゼルスまで、MAMAはK-POPが広がる先へと会場そのものを動かしてきた。
2024年にはK-POP授賞式として初めてロサンゼルスと大阪のリレー開催を行い、2026年も再び京セラドーム大阪で開かれる。つまりMAMAは、韓国の授賞式が海外に“出張”しているのではない。最初から、K-POPを世界に届けるためのショーケースとして進化してきた授賞式なのだ。

三つ目の理由は、イベントそのものを成立させる制作力の高さだ。MAMAが“夢の舞台”と呼ばれるのは、派手な演出だけではない。授賞式全体に明確なメッセージを与え、それを空間全体にまで行き渡らせる設計力があるからだ。
2025年の香港開催は、その象徴的な例だった。現地で大きな火災事故が起き、開催直前までイベント実施の是非が議論されるなか、制作陣はわずか24時間で演出全体を大幅に修正した。照明、特効、映像、歌詞、台本まで見直し、もともとの華やかな演出を抑えつつ、「Support Hong Kong」というメッセージを前面に押し出したという。
ここで注目すべきなのは、単に危機対応が早かったことではない。MAMAが、状況に応じて授賞式そのものの意味まで組み替えられるイベントだという点にある。
この制作力は、外部評価にもつながっている。2024年のMAMA AWARDSは、アジア最大級のコンテンツ授賞式であるAACA(Asian Academy Creative Awards)にて「最優秀総合エンターテインメント番組賞(Best General Entertainment Programme)」を受賞した。人気イベントであることと、番組・ショーとして高く評価されることは別だ。その両方を手にしていることが、MAMAのブランドをより強固にしている。

もちろん、K-POP授賞式の価値観は一つではない。音源成績を重く見る授賞式もあれば、俳優やアイドルを横断して総合エンタメイベント化している授賞式もある。地上波3社の年末歌謡祭のように、受賞より祝祭性に重きを置いたイベントもある。
だが、その中でMAMAだけは、授賞式でありながら、グローバルショーケースであり、その年のK-POPを象徴するスペクタクルでもあるという、少し異なる立ち位置を保ち続けてきた。
だからこそMAMAは、毎年注目される。誰が出るのか、誰が賞を取るのかという興味はもちろんある。だがそれ以上に、「今年のK-POPをMAMAがどう見せるのか」という期待がある。授賞式そのものが、K-POPの一年を整理し、世界へ再提示する巨大な編集装置のように機能しているからだ。
今年も11月、MAMAは京セラドーム大阪で開かれる。27年の歴史を持つこの授賞式が、今年はどんなステージを生み、どんなメッセージを世界に向けて打ち出すのか。数あるK-POP授賞式のなかで、なぜMAMAなのか。その答えは今年もまた、この授賞式自身が示すことになりそうだ。
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