元プロ野球選手の発言が、韓国の野球ファンの間で思わぬ議論を呼んでいる。
その中心となったのは、“韓国のイチロー”と称されるイ・ジョンフだ。
元プロ野球選手のパク・ヨンテクは3月3日、歌手のソン・シギョンのYouTubeチャンネルに出演。間もなく開幕するワールド・ベースボール・クラシックの出場資格について説明する場面があった。
ここでパク・ヨンテクは「WBCは、選手の両親の国籍や本人の出生地の代表としても出場できる」と前置きし、その例として、元中日ドラゴンズのイ・ジョンボム氏を父の持ち、現代表の主将イ・ジョンフ(27、サンフランシスコ・ジャイアンツ)を挙げた。「例えばイ・ジョンフ選手は名古屋で生まれたため、日本代表として出場することも可能だ」と述べている。

この発言について、同席していたソン・シギョンと元プロ野球選手のイ・デヒョンは「あり得ない」と驚きの反応を見せた。実際に起こり得る話というより、あくまで規定上は可能な“理論的シナリオ”に過ぎないためだ。
パク・ヨンテクは、特定の選手について言及したものではなく、WBC特有の出場資格の仕組みを説明する過程で挙げた例だと補足した。実際、WBCでは両親の国籍や出生地などを基準に代表チームを選択できる仕組みがあり、一般的な国際大会よりも柔軟な資格規定となっている。
その後、話題は代表チームの試合中継にも及んだ。パク・ヨンテクは「地上波の野球中継は、付き合い始めたばかりの彼女を球場に連れて行って丁寧に説明してあげるような感覚で進める。代表チームの試合には、そこに必ず“国への感情”が入らなければならない」と、解説者ならではの視点で語った。これにイ・デヒョンは「代表チームの試合が気楽なのは、思い切り偏った解説ができることだ」と笑顔で応じた。
大会開幕を控える中、バラエティ番組で飛び出した「イ・ジョンフの日本代表の可能性」という話題は、WBCの複雑な出場資格ルールを改めて思い起こさせる一幕となった。
◇イ・ジョンフ プロフィール
1998年8月20日生まれ。愛知県名古屋市出身。身長185cm。サンフランシスコ・ジャイアンツ所属。父は1998~2001年に中日ドラゴンズに在籍したイ・ジョンボム(李鍾範)。高校卒業後の2017年にネクセン・ヒーローズ(現キウム・ヒーローズ)でプロデビューし、同年の新人王を受賞。ゴールデングラブ賞(NPBのベストナインに相当)に2018~2022年の5年連続で選ばれており、2022年はシーズンMVPと打撃5冠(首位打者、最多安打、最多打点、最高長打率、最高出塁率)に輝いた。2023年WBCに出場し、同年12月13日にMLBのサンフランシスコ・ジャイアンツと6年総額1億1300万ドル(日本円=約164億円)で契約した。愛称は「韓国のイチロー」。



