Jリーグ主催で史上最多の観客数を記録した横浜F・マリノス対リバプールの試合とは対照的だ。韓国で行われたチームKリーグ対ニューカッスルは“興行面”で課題を残した。
7月30日、水原(スウォン)ワールドカップ競技場ではチームKリーグ(Kリーグ選抜)対ニューカッスル・ユナイテッドの「2025 Coupang Playシリーズ」第1戦が行われた。試合は前半36分のMFキム・ジンギュ(全北現代モータース)の決勝ゴールでチームKリーグが1-0で勝利した。
同日に日本で行われた横浜FM対リバプールが観客数6万7032人を記録し、Jリーグ主催試合の最多入場者数を更新したように、韓国でも海外チームの訪韓試合は国内サッカーファンの注目を集める一大イベントだ。
キャパ4万人も満席ならず
しかし、今回の一戦では“チケット完売”はもちろん、興行面で成功とは言えない光景が広がった。水原ワールドカップ競技場はキックオフ後も観客席に空席が目立ち、特に2階席や3階席は観客の姿がまばらだった。
人気ガールズグループのIVEがキックインセレモニーとハーフタイム公演を務めるなど、試合以外にも注目の集まる要素はあったものの、過去の「Coupang Playシリーズ」と比較しても関心の低さは顕著だった。

近年訪韓したトッテナムやアトレティコ・マドリード、マンチェスター・シティと比較しても、ニューカッスルは韓国国内における認知度やファンダムの面でどうしても差がある。昨季プレミアリーグでは5位と上位でフィニッシュこそしたが、それ以前は強豪に分類されるチームではなかった。
また、韓国で続く記録的な猛暑に加えて、本日(31日)にソウルワールドカップ競技場でFCソウル対バルセロナのプレシーズンマッチが開催される影響もゼロとは言えない。
2022年からスタートした「Coupang Playシリーズ」。初回はチームKリーグとトッテナムが対戦し、会場に6万4100人が詰めかけた。翌2023年のチームKリーグ対アトレティコ・マドリードは5万8903人、昨年のチームKリーグ対トッテナムは6万3395人と会場をほぼ満席に埋め尽くした。いずれもソウルワールドカップ競技場での開催だった。
今回の試合会場となった水原ワールドカップ競技場は、ソウルワールドカップ競技場と比べて収容人数が約4万人とやや小規模だ。それでも満席には至らず、過半数をやや上回る観客数2万7422人にとどまった。


韓国で夏のリーグ中断期間の“風物詩”として定着しつつあった「Coupang Playシリーズ」だが、開催4年目にして集客面での課題に真正面から向き合う必要が生じている。