【対談】『THE AI 3rd』開幕直前!~AIバブルの次を知る~ | RBB TODAY
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【対談】『THE AI 3rd』開幕直前!~AIバブルの次を知る~

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2月13日に開催されるAI関連のイベント「THE AI 3rd」(https://ledge.ai/the-ai-3rd/)に先がけ、AIを取り巻く現状と同イベントの見どころについて緊急対談を実施した。対談の相手は、人工知能特化型メディア「Ledge.ai」の編集長・飯野希氏だ。(敬称略)

「Ledge.ai」編集長・飯野希氏(左)と「RBB TODAY」編集長・小板氏(右)




■AIバブルは終わり、AIという言葉もなくなっていく?



---RBB TODAY編集長・小板(以下、小板 今回3回目となるイベントについて、1回目、2回目と比べて内容はどう変わりそうですか?

---Ledge.ai編集長・飯野(以下、飯野 1回目はAI社会における人のポテンシャル、ビジネスでAIが生み出す価値への示唆のような話、2回目は精度や技術的な問題よりも課題発見や解決方法が大事なんだという話がメインだったような気がします。3回目はちょうど1回目の1年後になりますが、SEOでは「人工知能」というキーワードがボリューム的に下がってきたり、特定の技術の成熟度や採用度を図っているガートナーの「ハイプ・サイクル」では、人工知能は幻滅期と呼ばれるフェーズに入っていて、いわゆるAIバブルみたいなものが終わりかけてきているのかなと思っています。

 ただ、技術的には間違いなくAIは今後いろんなところに入っていきます。3回目となる今回は「新時代にむけて、先進企業はAIを駆使してどのような結果を出しているのか。刻々と変わりゆく社会で淘汰されないために “今”すべきことはなにか」というところにフォーカスしていくイベントにしたいなと思っています。

 あと面白いのは、来場者の傾向が変わってきている点ですね。もちろんIT系の方は多いのですが、製造業などIT以外の方の割合が少しずつ増えています。いわゆるITの人たちが新しいテクノロジーを使うというよりは、他の業界の方々がどうAIと向き合うかを気にされているように思いますね。

---小板 「AIの定義」というのをはっきりさせたいのですが、「これってAIなの?」っていうのが結構ありますよね。例えば、大量のデータを集めてディープラーニングをして、そこから学習をして結果を導き出すというところが本来のAIかなと思うのですが、学習機能はまだ先ですよ、みたいなものが多くて。センサー検出機能を実装しあとは自動化、みたいなものでAIって言っちゃってるのも多いですよね。



---飯野 難しいですよね。「人工知能の定義」はいろいろな本でも語られていますが、アカデミアの中でも定義が割れていて、AI業界をトップランで走っていらっしゃる東大の松尾(豊)先生も定義は難しいとおっしゃっています。というのも、歴史的にAIという言葉が生まれてから今3回目のブームが来ていて、先ほどおっしゃっていた「学習」みたいなところは、基本的に3回目の話だと思ってくださればいいかなと思います。

---小板 今が3回目なんですね。

---飯野 そうですね。今はディープラーニングで盛り上がっているところです。なので、今AIって言っているところは基本的にディープラーニングに寄ってはいるんですけど、じゃあ1回目、2回目はAIじゃなかったのか?そこの言葉の定義は割れるかなと思っています。

 あとは全く別の話として、知能という言葉の定義が曖昧だという問題があると思います。ちょうど今手元に「人工知能の定義」について書かれた本がありまして(笑)、松尾先生が「人工的に作られた人間のような知能、ないしはそれを作る技術」って書いています。

ただ「人間が部屋に入ったときに入ってきたということを認知・知覚して電気が付く」というセンサーライトにも知能があるといえばそう思う人もいるかもしれないですよね。知能とは何かという定義がハッキリとはないので「人工的に作られた知能」も定義が難しいとは思います。

---小板 なるほど。

---飯野 先ほどもAIバブルみたいな話をしましたが、AIって言っておけば、とりあえずPRとしては伸びるというところは正直あると思っていて、いろんな企業がAIって言葉を使っているんですけど、AIという言葉自体にあまり大きな意味はなくなってきているのかなと思います。

 というのは、クラウドが出てきたときはクラウドかどうか、みたいな話は結構営業であったそうなんですけど、今はもうクラウドかどうかってどうでもいい話だと思うんです。手段なので。今はまだ「AIかどうか」みたいな話がフォーカスされがちではあるんですけど、最終的には目的達成できる技術かどうかが大事であって、AIかAIじゃないかってどんどん意味がなくなってくる。AIって言葉自体も徐々に目立たなくなってくるのかなと思います。

---小板 なるほど。ある製造業の企業は、機械を日本の自動車工場に納品していて、そこから全部データを集めてきて、それを生産現場に生かそうとしています。となると、データを集めることができるある程度の母集団が必要なわけですよね。

---飯野 データがないと、今のディープラーニングは何も始まらないですね。

---小板 そうすると母集団を抑えている企業が勝ちと。

---飯野 おっしゃる通りです。なのでGoogleとかFacebookとか、そういった情報が集まりがちなところが研究機関を持っていて、優秀な方を高年収で雇い、研究が進んでいくという形はあるかなと思います。日本の企業は、そういうところが貯めないデータをいかに持つかというところが、ディープラーニングという部分でのキーになってくると思いますね。たぶん皆さん、すごく苦労されている部分だと思います。
《RBB TODAY》
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