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じわじわ拡大中の「電子マネー・スリ」。防ぐには?

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じわじわ拡大中の「電子マネー・スリ」。防ぐには?
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■電子マネー・スリの巧妙な手口とは?

財布の中に1枚入れておくと小銭が不要になるカード型電子マネーはとても便利だ。だが、アメリカではこの電子マネーを狙う「電子マネー・スリ(digital pickpocket)」がひそかに広がっている。

スリといえば、懐や鞄から財布を抜き取る泥棒、と思われがちだが、「電子マネー・スリ」は、物理的な財布ではなく、高精度のカードリーダーをこっそりかざして、財布の中のRFID(非接触型IC)カードから電子マネーやカードの情報だけを盗み取る。やり口としては、リーダーで読み取った電子マネーの情報を元に、ECサイトで数百円程度の少額の決済を行うもので、被害者の方はなかなか気づかない。たとえ気づいたとしても、どこで被害にあったのか見当をつけることも難しい。

気づかれにくいことを利用して、犯人は多数の人から少しずつ盗んでいく。たとえ数百円とはいえ、チリも積もれば山となる。日本での統計は今のところ見つからないが、アメリカでは2016年上半期の6カ月間に420万ドル(日本円で4億7,580万円/2017年2月1日現在のレートで換算)もの被害が出ているそうだ。電子マネー・スリ防止用に、財布に入れておくとRFIDの電波を遮蔽するスキミング防止カードや、電波を遮断する素材を使用した財布が多数販売されている。

Wallor Wearable社のWallor GPS/BLTE Walletもそうした製品のひとつで、一見するとなんの変哲もない革製の男性用財布だ。だが、ほかの製品と一味違うのは、低消費電力のBluetoothとGPSを内蔵していることだ。

■BluetoothとGPSで財布とスマホをつなぐ「Wallor GPS/BLTE」



Wallor GPS/BLTE Walletは、革製の「Cash Holder」と同じく、革製の「Card Holder」の2つのパーツで構成されており、2つのパーツは特別に開発されたアジャスターで簡単につけ外しができる。ハイテクなのは「Card Holder」で、外装と内張りの間に電波を遮断する素材を用いており、電子マネー・スリを予防できるうえ、BluetoothとGPSも内蔵しているため、物理的なスリの被害も防ぐことができる。単体で薄型の小銭入れ兼カード入れとして持ち歩くこともできる。「Cash Holder」は9色のカラーバリエーションがあり、気分に合わせて付け替えられる。

スマホ用アプリ(無料)と連携させておけば、スマホと財布が20フィート(約6m)離れるとスマホにアラートが出る。逆に、財布は持っているがスマホの場所が分からない場合には、財布を叩くとスマホ側のアプリが音で反応して場所を教えてくれるのも便利だ。2カ月に1度、2時間程度の充電が必要だが、チャージャーを使えばワイヤレスで充電を行うことが可能。

Bluetoothの電波の届く範囲内であれば、20cm程度の誤差で財布の場所が特定できる。もっと離れてしまっても、GPSトラッキング機能を起動すれば財布の場所が分かる。外で財布を落としたり盗まれたりした時にも、アラームで気付いてすぐにアプリを起動すれば場所を正確に追跡できる。

Wallor GPS/BLTE Walletがあれば、オールインワンで忘れ物防止、紛失・盗難時のトラッキング、スキミング対策が可能になる。Kickstarterではすでに2万ドル以上を集めてプロジェクトが成立しており、最初の出荷は2017年4月を予定している。

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文:幸野百太郎
《TIME&SPACE》
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