もはや魔法の杖!? 流体金属が自動で固まり支えてくれるロボット歩行補助杖  | RBB TODAY

もはや魔法の杖!? 流体金属が自動で固まり支えてくれるロボット歩行補助杖 

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静岡大学応用ロボットシステム研究室が開発中のロボット歩行補助杖。MR流体(磁気粘性流体)を制御する電源には単3乾電池を使用していた(撮影:防犯システム取材班)
  • 静岡大学応用ロボットシステム研究室が開発中のロボット歩行補助杖。MR流体(磁気粘性流体)を制御する電源には単3乾電池を使用していた(撮影:防犯システム取材班)
  • 磁界の強さで粘度が変わる性質を持つ磁気粘性流体(流体金属)をダンパーとして使用し、段差や不整地でも安定性を保つ(撮影:防犯システム取材班)
  • 段差のある場所での使用感を試すことができる体験デモの様子。多脚杖の弱点である段差でも安定性を発揮する(撮影:防犯システム取材班)
  • 砂利道を想定した体験デモ。従来の杖の延長として手軽に使用できる杖を目指し、さらなる小型化・軽量化を進めるという(撮影:防犯システム取材班)
 2007年に65歳以上の高齢者人口が21%を超え、「超高齢社会」となった日本。内閣府の推計によると、2030年には高齢者の割合が30%を超えると予測されている。

 高齢化社会による影響の一つとして、歩行補助杖を使用する人の増加も考えられる。そうした中、静岡大学応用ロボットシステム研究室(伊藤研究室)は、既存の杖よりも安定性に優れたロボット歩行補助杖の開発を進めており、東京ビッグサイトで開催された「Japan Robot Week 2016」において、そのロボット杖の展示を行った。

 一般的に普及している一本杖は、接地位置や荷重方向によってはバランスを崩し転倒してしまう恐れがある。それに対し多脚杖(多点杖)は整地では一本杖より接地性が向上し安定するものの、段差のある場所や不整地では一本杖以上に不安定になるという欠点があった。

 今回、同研究室が展示したロボット杖は、基本構造は多脚杖に近い形だが、支持脚の部分に磁気粘性流体(流体金属の一種)をダンパーとして使用。磁界の強さで粘度が変わる性質を利用しバランス制御を行う。整地での安定性に加え段差や不整地でも安定して使用できるという点が大きな特徴だ。

 例えば、杖をついた時にバランスを崩しそうになると、流体金属が磁気により緩やかに固まり、杖のバランスを維持して、しっかりと体を支えることができ、転倒を防止する。

 実際にブースで同機を試した見たところ、確かに段差や砂利の上で使用すると、通常の一本杖や多脚杖よりも安定していた。ただ、ダンパーが作用するまで少し時間がかかるようで、最初の数秒はぐらつきも感じられた。

 今後は、性能面のブラッシュアップや、転倒の危険性を警告する機能なども搭載し、さらなる小型化・軽量化を進めて実用化を目指すという。

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《防犯システム取材班/鷹野弘》

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