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ギスギスしない自然な対話のきっかけを……Supershipが動画チャットアプリ「Sunnychat」

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Supershipは1日、無料のコミュニケーションアプリ「Sunnychat」の提供を開始した。写真は、Supership 代表取締役社長の森岡康一氏(右)と、同社 取締役 新規サービス開発室長の古川健介氏(左)
  • Supershipは1日、無料のコミュニケーションアプリ「Sunnychat」の提供を開始した。写真は、Supership 代表取締役社長の森岡康一氏(右)と、同社 取締役 新規サービス開発室長の古川健介氏(左)
  • 「Sunnychat」が目指すのは、動画をきっかけに仲間と雑談を楽しめるメッセンジャー
  • 利用イメージ。動画にはテキストやスタンプを入れられる。仲間の投稿した動画にはテキストでコメントできるほか、絵文字の連打などによって感情を表現することも可能
  • 利用イメージ。このようにタイムラインに仲間の動画が投稿されていく
  • 今後は動画の表現方法を増やし、将来的にはAR技術と連携させた動画を投稿できるようにしていきたい考え
 KDDIのグループ会社であるSupershipは1日、無料のコミュニケーションアプリ「Sunnychat」の提供を開始した。動画を軸に、友だちや家族とチャットで雑談を楽しめるツールを目指している。

■サービスの狙い

 Sunnychatの使い方は、以下の通り。まずはアプリを通じて最大5秒の動画を撮影する。次に、動画に表示させるテキストやスタンプを追加。最後に共有するメンバーを選んで投稿を確定する。メンバー間では、アップされた動画を話題の中心にしてチャットやスタンプを楽しめる。投稿された動画にはテキストでコメントできるほか、絵文字の連打などによって感情を表現することも可能。アプリは無料で、すでにAndroid版がGoogle Playで展開中。iOS版のリリースも近日中を予定している。

 TwitterやInstagram、FacebookといったSNSでも、写真や動画を投稿できる。またメッセンジャーアプリとしては、先行するLINEが大きなシェアを獲得している。こうしたサービスが人気を集めるなか、後発となるSunnychatではどのような展開を思い描いているのだろうか。記者説明会に登壇した同社 取締役 新規サービス開発室長で、nanapiを立ち上げた古川健介氏は、まず現行のSNSのデメリットについて「ギスギスしやすい」と指摘する。

 その理由として、同氏は「テキストの情報はネガティブを持続させやすい。例えば、ボクサーは試合前に罵り合う。これは言語をはさむことで怒りを長続きさせている」と持論を展開する。逆に「愛」や「優しさ」といったポジティブな感情は、言葉が介在しなくても相手に伝わりやすいという。そもそも動画には、ネガティブな感情を表現しにくいという特徴もある。こうしたことから、動画の投稿がきっかけで始まる友だち同士のチャットはギスギスしにくいのではないか、というのが古川氏の立てる仮説だ。

 また「LINEは連絡をとりたいとき、必要なやりとりとして使われている。もっと雑談に近い、自然な対話のきっかけができるツールはないか」とも考えた。例えば現実の世界では、今日の服はおしゃれだねとか、髪型を変えたの、といった会話が自然に交わされる。そうした現実世界で起こる心地の良いコミュニケーションを、インターネット上に実現できないだろうか。古川氏は「みんながハッピーになれる、そんなメッセンジャーをつくりたかった」と説明した。今後は動画の表現方法を増やし、将来的にはAR技術と連携させた動画を投稿できるようにしていきたいとのことだ。

 なお記者説明会の冒頭には、同社 代表取締役社長の森岡康一氏が登壇して挨拶した。森岡氏は「まだよちよち歩きで始まったばかりのサービスですが、進化していけるのがインターネットの良さ。将来的にはグローバルに展開していけたら」と抱負を語っている。

■LINEでも同じことができるのでは?

 説明会の最後に質疑応答の時間が設けられ、古川氏、森岡氏が記者団の質問に回答した。

--- 競合するサービスとの差別化について。

古川氏「特に意識していない。ユーザー数を増やしていくことに集中していきたい」

--- ユーザーの拡大方法について。

古川氏「QRコード、Twitterとの連携、Facebookコネクトを考えている。任意で、電話帳と連携させることで友人とつながることもできる」

--- どのあたりがハッピーな要素になりそうか。

古川氏「Twitterなど、オープンな場ではギスギスしやすい。またLINEでも2~30人のグループになると、短いテキストでやりとりが行われるようになり、どぎつい言葉が飛び交うこともある。動画を軸にしたSunnychatでは、その場の雰囲気を切り取った投稿になる。言語を通していないので、ネガティブな感情が入ってこない。そこから始まる会話は、かわいいね、楽しそうといったポジティブが投稿になりやすい」

森岡氏「できれば親子など、家族間でも使ってもらえたら。スマートフォンを若い人たちのものだけにしたくない。そういう広がりを出せたら良いなと思っている。ユーザー獲得の展開については、地道な努力しかない」。

--- LINEでも同じことができるのではないか。

古川氏「LINEでも動画を送信しあうことはできる。でもわざわざ相手に見てよ、といっているように感じてしまう。自意識過剰、自己顕示欲が強いと思われそう、という声も聞く。これはLINEのアーキテクチャ上、仕方のないこと。LINEでは重苦しくなりがちな動画のやり取りを、軽い気持ちで行えるサービスを目指す」
《近藤謙太郎》
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