【レビュー】新生活スタート!あると便利な電動ドライバー、選択の基礎知識 2ページ目 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【レビュー】新生活スタート!あると便利な電動ドライバー、選択の基礎知識

IT・デジタル 周辺機器
筆者宅の電動ドライバー、レンチ
  • 筆者宅の電動ドライバー、レンチ
  • もっとも利用されているコンパクトタイプ。トルク調整機能はない
  • 内装、外装の作業に使うインパクト式ドライバー。ホームセンターブランドで安かった
  • 予備バッテリーも付属。ねじの多い組み立て家具に利用することも
  • トルク調整機能がついたドリル式ドライバー
  • 付属のビット類。ソケットレンチとしても使える
  • ACタイプのドリル式ドライバー
  • 主にタイヤ交換に威力を発揮するインパクトレンチ
●電源方式と回転方法で選ぶ
 家庭で使うにはどんなタイプがよいのだろうか。まず、バッテリー式はACコード式かは利用頻度に応じて決める。屋内利用で電動ドライバーそのものを滅多に使わないなら、値段も安いACコード式が便利だろう。バッテリーは使わなくても放電するため、いざ使おうとなったとき充電から始めなければならないことがある。さらに、穴あけのドリルとしての利用がメインなら、ACコード式がオススメだ。穴あけの場合、貫通するまで連続して回す必要があるため、バッテリー式だと電池が持たないことがある。

 もちろん手軽さは、コードレスのバッテリー式の方がダントツだ。最近はリチウムイオン電池の性能もあがり、コンパクトで容量の大きいものも増えている。充電の問題が気にならないならバッテリー式がオススメだ。なお、筆者は穴あけ専用に、AC100Vの電動ドリルを持っているので、電動ドライバーの類はバッテリー式がほとんどだ。

 ドリル式かインパクト式かは、用途や目的によってかわってくる。一般に、ドリル式ドライバーは組み立て家具や家電製品などの組み立て、分解、そして穴あけによいとされている。インパクト式は、堅い木や内外装の工作、工事でのねじ締めに向いており、穴あけには適さない。インパクト式は衝撃があり軸もブレるのできれいな穴があけにくいばかりか、ドリルの先端を折ってしまうこともある。その代わり、瞬間的に大きな力がかかるので堅く締まったねじなどをはずすときにも使える。また、ドリル式より回転数が高いため、作業効率がよい。長いねじや何百本ものねじやボルトを作業しなければならないときはインパクト式が便利だ。

●コンパクトサイズでもけっこう使える
 写真のいちばん小さいドライバーはドリル式で、コンパクトサイズのためトルク調整はできないが、組み立て家具やちょっとした家電の修理、カーオーディオやナビの取り付けはこれを使っている。付属品は充電アダプターとビットだが、下穴用のドリルもついている。ドリル式の場合、タッピングビスや木ねじを使う時でも、下穴はあけたほうがよい。下穴がないと、斜めに締め付けてしまったり、ねじの頭をつぶしやすい。

 ノーブランドで3年以上前に3000円台で購入したものだが、役に立っている。トルク調整機能はないが、後述するちょっとしたコツでねじをつぶさないように使っている。

 もうひとつの青いボディーのやつは家庭用インパクトドライバーだ。ホームセンターのプライベートブランド製で、予備バッテリーや替えのブラシ(モーターの回転部分に通電させるための部品)も付属して8,000円しなかったものだ。これは、主に壁に棚を取り付けたり、箱や棚など木工作業に使っている。

 写真でいちばん大きいものは、業務用のインパクトレンチで最大トルクは200Nmという製品だ。5年以上前にヤフオクで中古品を落札したもののため、バッテリーがリチウムイオンではなくニッケル水素となっている。用途はタイヤ交換など自動車整備だ。ホイールナットは規定トルクで締め付けてあっても、200~250Nmくらいのインパクトレンチのトルクがないと緩めることができないが、逆にこれがあると、スタッドレスタイヤの交換がかなり楽になる。


●ねじの頭をつぶさないためには?
 最後に利用時のちょっとしたコツについて伝授しよう。電動ドライバーの最大の欠点というか「あるある」は、ねじの頭をつぶしてしまうトラブルだ。この対策は、前述したようにトルク調整機能に尽きるのだが、ついていない機種の場合は、ねじが締まったなと思ったら、持ち手の力を加減し、スイッチを放しながら本体を回転させてやる。

 緩めるときも油断しているとねじの頭をつぶしてしまうことがある。ねじが思ったより堅く、本体のホールドが甘いと、ねじが回らず、頭のところをガリガリと削ってしまうのだ。同じ現象は、ドライバーの形状・大きさとねじ頭の溝のサイズが一致していなくても起きる。ドライバーとねじ頭がしっかりかみ合っていることを確認し、本体を垂直に押しつけ気味にホールドする。

 なお、トルク調整機能がついていても、設定が正しくなければ頭をつぶしてしまう。適正トルクがわからない場合は、ダイヤルを3か4くらいの低い設定から試す。最後まで締まらないようなら、目盛りを1つずつあげていけばよい。

●マルチツールやキッチンで使える製品も
 今回は、一般的な電動ドライバーキットを紹介したが、他にも、ハンドル部分が可動してピストル型にもまっすぐなリューター型にもなる本体、回転部分のアダプタを交換するだけで、サンダーやのこぎりになったりするマルチツールなどもある。

 ところで、実は筆者が気になっている製品がある。ドイツメーカーのコンパクトタイプのドリルドライバーだが、USB端子で充電可能であり、オプションで回転方向を90度変えるアングルアダプタやトルク調整アダプタ、さらにバーベキューの火起こしファン、ワインオープナー、ペッパーミルなどのアダプタが用意されている。嫁に「ワインオープナーにもなってキッチンでも使えるから」と振ってみたのだが、反応は「バネみたいになった手で回すやつがあるでしょ」だった。いつもながら返しに隙がない…
《中尾真二》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top