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【レビュー】海外の旅に格安で使えるSIMカード……「Travel SIM」を使ってみた

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ベルリンへの旅行でTravel SIMを使ってみた
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  • ベルリンへの旅行でTravel SIMを使ってみた
  • 不慣れな海外の街中を歩いていても地図アプリがスムーズに使えてとても便利だ
  • Travel SIMの公式ページからチャージができる
  • 支払い方法はカードかPayPalが選べる
  • パリのCDG空港で乗り換え時にも快適にデータ通信ができる。Travel SIMがカバーする約130カ国内であればカード本体や設定を変えずに通信ができてしまうのが良い
  • Android用アプリ「Smart Callback」をインストールする
■セットアップはとても簡単

 まずはTravel SIMのカードをセットアップしてみよう。パッケージには英文の簡単なマニュアルが付属しているが、日本のオフィシャルサイトにも詳しいセットアップの方法が日本語で解説されているので参考になるはずだ。

 SIMカードをフレームから外して端末のSIMカードスロットに装着する。なお、海外で販売されているSIMフリー端末で、国内のMVNOが提供するSIMカードを使うことは現在法律違反となっているが、Travel SIMは海外のSIMカードとして扱われるため、海外の端末にセットして使うことも可能だ。

 カードを取り外したフレームの左上には「+372」で始まるカード固有の電話番号が記載されている。右下にプリントされているPIN/PIN2/PUK/PUK2の番号は、SIMカードを持って海外に出た際、接続キャリアが切り替わった時などにSIMネットワークロックの解除PINとして入力を求められることがあるので、こちらの数字も大切に控えておいた方がよいだろう。

 データ通信設定については、端末のAPN設定からアクセスポイントを「send.ee」として、ユーザー名にTravel SIMの電話番号を372から入力するだけでOKだ。


■ドイツ2週間の旅で「Travel SIM」を使ってみた

 今回はドイツ・ベルリンで開催されたIFA2014のイベント取材の滞在期間にTravel SIMを約2週間ほど使ってみた。

 移動はエールフランス航空を使ってベルリンまでの旅だったため、最初にパリのシャル・ド・ゴール空港に到着した。端末を起動してメールやニュースサイトをチェックしてみたが、操作はとても快適。カードの仕様上3G通信になるが、日本にいるのと変わらない感覚でアプリなどが利用ができるのが嬉しい。WebブラウジングやTwitterなどを使う分には速度的なパフォーマンスについても問題なく感じた。ベルリンに到着しても感度は良好。国をまたいで移動した際にも、Travel SIMがカバーするエリアであれば、カードの入れ替えやAPNの設定変更などが要らないことも大きなメリットだと感じた。

 日本の家族に到着を無事知らせるため電話をかけてみた。Travel SIMは通話品質の確保と安価な通話料金を実現するためコールバック方式を使っている。相手先の番号を発信すると、いったん通話が切れてTravel SIMのネットワークからコールがかかってくるので、これに応答すると先にダイアルした相手の番号への呼び出し音が聞こえて発信という手順になる。なおダイヤルする番号は「通話相手の国番号」に最初の「0を外した電話番号」だ。例えば日本国内の電話番号に発信する場合は「+81-0を取った相手の番号」になる。

 Androidスマートフォンの場合は、このコールバックを自動化できるアプリ「Smart CallBack」をインストールしておけば普通に電話をかける場合と変わらない感覚で通話ができる。「Smart CallBack」の設定は、インストール後にアプリを起動して「Callback auto answer」「Activate dialing assistant」「Service status」の各項目にチェックが入っていることを確認後、通常の電話と同じように相手先の番号をダイヤルするだけで、コールバックの裏側のプロセスを隠して、普通に電話をかける感覚で通話ができる。滞在中にクライアントとの連絡を頻繁に利用する機会があったが、音声の品質も安定していて非常に使いやすかった。

 ドイツでの通話料金はTravel SIMどうし、またはユーロ圏内であれば「0.19ユーロ(約26.6円)」、そのほかの場合は「0.39ユーロ(約54.5円)」に設定されている。データ通信は「1MBあたり0.19ユーロ」、SMS発信は「1通あたり0.19ユーロ」だ。ドイツのキャリアネットワークはE-Plus/O2/T-Mobile DE/Vodafoneを利用するかたちになるが、移動中にネットワーク網が切り替わる際に接続が切れたり、毎度SIMを認識しなくなるということも今回のテスト期間中に起こらなかった。

 筆者が普段から使っているソフトバンクのiPhoneを使ってドイツで電話をかけた場合は、ドイツ国内なら最も安いVodafone D2で75円/1分、ほかのキャリアでは115円/1分となる。着信通話の場合はVodafone D2で110円/1分、その他のキャリアは160円/1分になる。また日本にかけた場合はVodafone D2で175円/1分、その他のキャリアは265円/1分とかなり値段は高めだ。比較してみるとTravel SIMのコストパフォーマンスがとても良いことがわかるはずだ。

 なおデータ通信はソフトバンクの場合もドイツではまだLTE国際ローミングがスタートしていないため3Gになる。「海外パケットし放題」のサービスが提供されているエリア内であれば、定額対象事業者に接続して3Gのデータ通信を1日あたり定額の料金で利用できるものの、定額対象事業者以外のネットワークに移動してから使ってしまうと、それが積み重なってとんでもなく高額な通信料金になってしまうことがあるため、なかなか気軽には利用できないのが現状だ。その点でも比較的リーズナブルなデータ通信料金で、チャージした分だけ使えるという、Travel SIMのスタイルがシンプルだと思う。

 あまりに快適だったので、Web検索やメール、地図検索などデータ通信も含めてバンバン使っていたらサービスチャージの10ユーロがすぐに無くなってしまったため、チャージしてみた。

 通話・データ通信の利用料金のチャージはTravel SIMの本国公式サイトから行う。支払い方法はクレジットカード、またはPayPalが選べる。現在チャージのページは英語のみになるが、チャージ完了までのステップは非常にシンプルだ。

 まずはチャージのトップ画面(http://www.travelsim.com/order/buy)から「BUY」を選択。「+372」から始まる電話番号と、チャージしたい金額を10/25/50/100/200ユーロから選択する。続いてクレジットカードで購入する場合はカード番号を入力して、チャージ完了の通知を受けるメールアドレスを登録しておくだけ。SIMカードには1時間ほどでチャージが反映された。
《山本 敦》
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