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【木暮祐一のモバイルウォッチ】第54回 発表前に中国でiPhone 6の模倣品

IT・デジタル スマートフォン
北京では3本指に入る雑貨ビル
  • 北京では3本指に入る雑貨ビル
  • 模倣品の「iPhone 6」。
  • 箱には6,800元(約112,880円)という価格シール
 いうまでもなく、こうした模倣品、いわゆる偽ブランド品は、日本では関税法で定められる「輸入してはならない貨物」に含まれる商品であるため、輸入検査時や入国者への税関検査時に発覚すれば、輸入を差し止められてしまう。実際に、現地の話では、たとえば現地から日本へ郵送しようとすると、とくに日本向けの発送時には厳しく検査され現地郵便局の窓口で発送の受付をしてもらえないことがあるそうだ。仮に窓口で受理されても、経路上や通関などで大半が没収されてしまうという。

 現地で撮影された画面を見るかぎり、ベースはAndroidながらiOSそっくりのインターフェイスをかぶせてある。しかし、アイコンをスワイプした時の動きや画面遷移の際の滑らかさが、いい加減だったとのことだ。従来の携帯電話の時代から、こうした山寨機と呼ばれるノーブランド品やコピー品の端末がそれなりの市場規模を占めていた中国だが、その中国でもこうした製品を購入するのは所得が一定以下の層か、パロディと分かっていて購入する人たちであった。中国から日本に留学してきている学生などに聞いても、こうした端末は「本来購入してはいけない製品、普通の人は買いません」とこれらを闇商品と認識し、信頼性の低い製品であると断言していた。留学生によっては「これこそ中国の恥」と言う学生も居た。

 こうした端末は、価格帯的には日本円にして4~8千円ぐらいで購入できるものばかりである。今回発見されたiPhone 6模倣品も定価6,800元の表示こそあったが、実売は700~800元(約11,620~13,280円)といわれる。この手の山寨機はクオリティもまちまちだが、大半の製品の品質は低い。安かれ悪かれといった感じで、バッテリーがすぐに充電できなくなったり、液晶が不良になるなど、1年も持たずに故障するのが常だ。しかしながら、低価格で購入できる端末ということで、アフリカや南米の一部の国々などに輸出され、そうした国々で一定数の市場があるのだという。
《木暮祐一》
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