【Interop 2014 Vol.46】Nuage Networks、ポリシードリブン型キャリアグレードSDN動作のデモを実施 | RBB TODAY
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【Interop 2014 Vol.46】Nuage Networks、ポリシードリブン型キャリアグレードSDN動作のデモを実施

ブロードバンド 回線・サービス
Nuage NetworksのSDIブース。同社は仏の大手通信メーカー、アルカテル・ルーセントから発足した社内ベンチャーだ。Nuageはフランス語で「雲」(クラウド)を意味する
  • Nuage NetworksのSDIブース。同社は仏の大手通信メーカー、アルカテル・ルーセントから発足した社内ベンチャーだ。Nuageはフランス語で「雲」(クラウド)を意味する
  • Nuageの仮想化サービスプラットフォーム(VSP)を利用して、L2/L3仮想ネットワークをGUIやAPI経由で動的に制御するデモを実施
  • 同社のVSPと、VSD/VSC/VERという3つのコアテクノロジーを利用し、L3仮想ドメインを生成してネットワークに適用
  • APIでOpenStackなどのCMSと連携させ、管理画面側からOpenStackのトポロジーなども見ることが可能
 仏のアルカテル・ルーセントの社内ベンチャーとして発足したNuage Networksは、Interop Tokyo2014のSDIコーナーにおいて、同社の仮想化サービスプラットフォーム「VSP」(Virtualized Services Platform)と一連のコア技術を紹介し、L2/L3仮想ネットワークをGUIやAPI経由で動的に制御するデモを実施していた。

 VSPは、仮想化サービスプラットフォームとして、Citrix、F5、HP、Palo Altoから提供されるセキュリティや仮想化機能を統合し、マルチテナント型クラウドデータセンタ用の包括的サービスを実現する基盤となるもの。これに加え「VSD」(Virtualized Services Directory)や「VSC」(Virtualized Services Controller)、「VSR」(Virtual Routing and Switching Engine)という3つの要素技術によって、ダイナミックなデータセンタのネットワークサービスを展開できるという。

 具体的には、VSDはユーザーのネットワーク情報を管理するデータベースとして機能し、VSCはコントローラ、VSRはルーティングとスイッチング部を担う。たとえばVSDでは、ネットワーク・セグメントやACL(Access Control Lists)、QoSなどの情報を管理できる。そのGUI画面で、ポリシードリブンのアプローチによって抽象化されたネットワーク構成を定義し、テンプレートを簡単に組み上げられる。さらにネットワークにREST・APIを適用すれば、OpenStackやCloudStack、VMware vCloudなどのCMSとの連携も可能だ。

 ハイパーバイザー上にVMを作るときは、リソースのCPUやメモリをアサインすることになるが、同時にVSDで作成したネットワーク・テンプレートの情報(ネットワーク・ポリシー)も組み込める。これらの情報が組み込まれると、今度はVMを起動した際に、VRS側のOpenFlowスイッチ機能がメタデータを読み込み、OpenFlowプロトコルからVSC側のコントローラにデータが渡る。

 「これによってVMが立ち上ったとき、該当のVMがどのネットワークに属し、どういったポリシーが適用されているのか、VSCやVSD側で把握できるようになる。たとえばデータセンタAとBがあり、その中でVMが起動した際に同一ポリシーであれば、ネットワークとして同一セグメントとみなされ、そこでVXLANを張ってオーバーレイで通信できるようになる」(同社担当)。

 実はこのような考え方は従来もあった。たとえば携帯電話を海外で使う際に電源を入れると、現地で利用できるキャリアやサービスの情報が提示される。これはモバイル端末側から現在の位置を提供しているからだ。

 同様に仮想ネットワークの世界でも、イベントドリブンの考え方を適用できる。ハイパーバイザー上で起動するイベントによって、コントローラ側に必要な情報を渡し、VMotionでノードが移動してもポートやVLANなどの設定ポリシーが自動的に適用されるわけだ。今後、このようなポリシードリブンのアプローチは、SDNやデータセンタの構築に大きな影響を与えると思われる。
《井上猛雄》
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