家族利用以外は損なのか?ドコモ新料金プランを検証 | RBB TODAY

家族利用以外は損なのか?ドコモ新料金プランを検証

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6月1日からスタートするドコモの新料金プラン
  • 6月1日からスタートするドコモの新料金プラン
  • 家族で効率よくデータシェアすることが、お得に使う鍵になる
  • 単身で利用した場合の比較。現行プランが安いが、通話時間によっては逆転する
  • 4人家族の場合。新料金プランを上手く設定すればかなりお得になる
  • 料金表
  • ドコモHPにあるモデルケース
 NTTドコモが10日に発表した新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」。同社の加藤薫社長が、「家族という単位を強く意識した」と強調する同プランだが、果たして本当に家族利用にメリットが大きいのか。また、単身で利用するユーザーについてはどうなのか。スマホ・タブレット利用について、いくつかのモデルケースを考えながら現行プランとの違いを検討してみた。なお、以下に提示する料金はすべて税抜、かつ2年契約の場合のもの。

 まず整理すると、新プランでは“基本プラン”と“パケットパック”という2つの料金の合計に、ネット基本料300円を足した金額が基本的な月額費用となる。基本プランには「カケホーダイプラン」と「データプラン」があり、カケホーダイプランは、他社のスマホやケータイ、さらに固定電話に対しても時間や回数の制限なく音声通話がかけ放題で、月額2700円。一方、データプランは音声通信が一切できない代わりに、月額1700円という設定。

 次にパケットパックは、データ通信の定額利用プランに当たるもの。1人で利用する場合には、利用可能データ量が2GBで月額3500円の「データSパック」、データ量が5GBで月額5000円の「データMパック」が用意されている。また家族同士や同一名義の複数端末間で利用可能データ量をシェアできる「シェアパック」も用意された。シェア可能なデータ量ごとに、10GBは9500円、15GBは12500円、20GBは16000円、30GBは22500円と月額料金が設定されており、代表で1人がシェアパックを契約、それ以外の人もしくは端末は月額500円の「シェアオプション」を申し込む必要がある。なお、利用可能なデータ量を超過した場合、1GBにつき1000円で速度制限の解除ができる。

■単身での利用でも、通話時間によってはお得に

 具体的なモデルケースで見ていこう。まず1人でスマホを使う場合。基本プランは、通常の利用を考えると音声通話を一切しないことは考えにくいので、「カケホーダイプラン」を選ぶ。パケットパックは5GBまで利用可能な「データMパック」を選ぶと、ネット基本料を合わせた月額費用は合計8000円。現行のプランでこのケースに類似したものを選ぶと、2年契約の基本プラン「Xiにねん(月額743円)」に、7GBまでデータ利用可能な「Xiパケ・ホーダイフラット(月額5700円)」を合わせることになり、合計は6743円(SPモード利用料300円を含む)となる。

 単純に比較すると現行プランの方が月に1000円以上安い計算になるが、現行プランの場合、30秒20円の通話料がかかってくることも考えなければならない。両者の月額費用が逆転するボーダーラインを計算すると、現行プランで31分30秒以上通話した場合、通話料が1260円を超え、月額費用の合計が8000円より高くなる。つまり、音声通話を1日約2分以内に抑えられれば、現行プランがお得になるが、それ以降は注意が必要。仮に、1日平均3分通話した場合、30日で90分、3600円の通話料となり、月額費用は10343円になってしまう。

 また、現行プランにはドコモ同士であれば通話し放題の「Xiカケ・ホーダイ(月額667円)」というオプションも存在する。ドコモ端末への通話しかしない場合は、こちらを選べば月額7410円に抑えることが可能。ただ、ドコモ端末以外への通話が月に15分以上になると、月額8000円を超えてしまう。

■利用家族が増えるほどお得に。「シェアパック」を上手く使うことが鍵

 次に、2人以上で利用、もしくは1人で複数デバイスを利用する場合を見ていく。加藤社長が「家族」を強調したように、今回の新料金プランは、家族の人数が多いほどお得に使える余地が増える設計になっている。

 夫婦2人で利用する場合、基本プランはどちらも「カケホーダイプラン」を選択し、パケットパックは2人で10GBを分け合える「シェアパック10」を選択すると、その合計は16000円で利用可能データ量は10GB。対して現行プランでは、上述した6743円の構成にした場合2人で13486円。差し引き2514円で1人当たり1257円現行プランの方が安い計算になる。この人数では、まだ現行プランの恩恵が小さいようだ。ただし、やはり月に31分30秒という通話時間がボーダーラインであり、それ以下の通話料であればお得だが、仮にそれぞれが1日3分の通話をした場合、7200円の通話料が発生し、合計は20,686円となる。

 4人家族(夫婦+子ども2人)で利用する場合はどうだろうか。子ども2人が25歳以下であれば「U25応援割」が適用され、1人につき500円割引、さらにパケットパックの利用可能データ量にボーナスパケット1GBが付与される。基本プランはそれぞれ「カケホーダイプラン」を選択、パケットパックは15GBまでシェアできる「シェアパック15」を選択したとすると、その合計は25000円で、利用可能データ量は17GBとなる。対して現行プランで、1人6743円で計算すると合計は26972円。現行プランの方が高くなり、さらに通話料がかかってくることを考えるとさらに差額が大きくなる。仮に1人1日3分の通話をした場合であれば合計で40000円を超えてしまう。また、現行プランでそれぞれが「Xiカケ・ホーダイ」を選択した場合は1人7410円で合計は29640円。ドコモ端末へしか電話しなかった場合でも月々5000円近く高い料金となる。家族の中に6年以上ドコモを契約している人がいれば、「シェアパック」の金額が割引になる「ずっとドコモ割」という割引サービスもあり、対象者がいれば差額はもう少し大きくなる。

 このように、新料金プランは少ない人数・端末で利用する場合、データ通信利用がメインの使い方であればやや負担が増すプランだが、月々の通話時間によっては現行プランよりも安くなる。現行プランは8月末で受付中止となるが、それ以前に契約していればそのまま現行プランで使い続けることもできるそうなので、今の内に自分の利用状態を見直してみるのも良いだろう。

 4人家族やそれ以上で利用する場合、現行プランに対して大きくコストカットできる可能性がある。ただし、それには「シェアパック」を効率良く使うことが重要で、上述の4人家族場合に利用可能なデータ量を比較すると、新料金プランが17GBに対して現行プランは28GB(ただし1人7GB固定)。皆が5~7GB使うヘビーユーザーであれば17GBでは足りなくなるが、家族でデータ通信の利用に差があり、1人は7GB近く使うが、他の人は2GB程度で十分といった時に、新料金プランであれば無駄がない。利用状況や人数に応じて「シェアパック20」や「シェアパック30」を選んでも良いし、容量の追加も1GB・1000円で現行の2GB・2500円に比べて安くなっている。家族間でお互いの利用状況をきちんと把握し、最適なプランを選ぶという所で少しハードルは高いかもしれないが、家計に大きく影響するのでしっかり選んでもらいたいところだ。
《白石 雄太》

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