多様化する大学奨学金、貸与型・給付型と予約型・選抜型を紹介 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

多様化する大学奨学金、貸与型・給付型と予約型・選抜型を紹介

ブロードバンド 回線・サービス
日本学生支援機構の奨学金貸与人員の推移
  • 日本学生支援機構の奨学金貸与人員の推移
  • 早稲田大学の「めざせ!都の西北奨学金」
  • 専修大学の「スカラシップ入学試験」
  • 2011年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金の平均額(出典:文部科学省)
 厳しい経済状況を背景に奨学金のニーズが高まる中、独自の奨学金制度を新設、拡充する大学が増えている。返済不要の給付型奨学金の導入が進み、奨学金制度が多様化してきている反面、保護者や受験生への周知徹底が図られていないのも現実だ。

 奨学金には、大きく分けて貸与型と給付型がある。貸与型でもっとも一般的なのは日本学生支援機構の奨学金だ。文部科学省によると、日本学生支援機構の奨学金貸与人員は毎年増え続けており、2012年度は134万人。1998年度の50万人から2.6倍以上増加している。日本学生支援機構以外にも、さまざまな民間団体や地方自治体などが独自の奨学金制度を設けている。

 一方、返済不要の給付型では、書類審査によって認定される予約型奨学金と選抜試験によって認定される選抜試験型奨学金がある。予約型奨学金は、入試の出願前や出願期間中に申し込み、書類審査によって奨学金採用候補者に認定されると、入学前に奨学金が予約できる制度。合格すると、入学後、奨学金を確実にもらうことができるので、学費計画が立てやすく、受験生や保護者にとって心強い仕組みといえる。

◆早稲田大学「めざせ!都の西北奨学金」
http://www.waseda.jp/syogakukin/mezase.html

◆慶應義塾大学「学問のすゝめ奨学金」
http://www.gakuji.keio.ac.jp/life/shogaku/gakumon.html

◆東京大学「さつき会奨学金」
http://www.u-tokyo.ac.jp/stu02/h02_12_j.html

◆立命館大学「入学試験受験前予約採用型奨学金」
http://ritsnet.ritsumei.jp/fee/scholarship/prescholarship.html

◆お茶の水女子大学「みがかずば奨学金」
http://www.ocha.ac.jp/campuslife/scholarship/migakazuba.html

 選抜試験型奨学金は、一般入試とは別に奨学生選抜試験の実施や、一般入試やセンター試験と連動して奨学生を選抜し、得点上位者に奨学金を給付する仕組みだ。この選抜試験方式は、予約型奨学金と異なり、事前申し込みが不要な大学や、出願時のエントリー制としている大学もあり、受験生にとっては大きな手間やハードルを感じることなく、挑戦することができる。

 1933年から給費生試験を実施している神奈川大学や、スカラシップ入学試験を行っている専修大学では、全国各地で試験を実施。試験で優秀な成績を収めた学生が入学した場合、返済義務のない奨学金を4年間にわたって受けることができるという。

◆神奈川大学「給費生試験」
http://www.kanagawa-u.ac.jp/admissions/ku_guidance/stipendiary/

◆専修大学「スカラシップ入学試験」
http://www.senshu-u.info/shikenseido/e03.html

◆中央大学
入学時成績優秀者スカラシップ
http://www.chuo-u.ac.jp/chuo-u/scholarship/d06_03_j.html

◆法政大学「入学時特別奨学金」
http://www.hosei.ac.jp/campuslife/shogaku/dokuji.html

 これら大学独自の奨学金制度は、少子化に加え、景気低迷で学生の地元志向が強まる中、地方在住者や経済的な理由を抱えている受験生など、できるだけ多くの優秀な学生を確保したいという大学側のねらいもあるという。また、貸与型、給付型など、複数の奨学金制度を整備している大学や、奨学金以外にも、学費免除や特待生制度を設けている大学も数多くあるようだ。

 大学進学にどのくらいのお金が必要になるのか、事前に知っておくことも大切だ。文部科学省によると、初年度納付金は国立大学(2009年度標準額)が81万7,800円(入学金料28万2,000円、授業料53万5,800円)、私大文系(2011年度平均額)が115万5,405円(入学金25万3,167円、授業料74万3,699円、施設設備費15万8,540円)、私大理系(2011年度平均額)が149万7,747円(入学金26万7,869円、授業料104万472円、施設設備費18万9,406円)。これに生活費をはじめ、自宅外であれば新生活に向けた準備費用もかかることになる。

 奨学金制度の多様化により、申込期日が大学や奨学金別に異なる点にも注意が必要。特に予約型奨学金の申込期限は願書提出時またはそれ以前になる学校もあるようだ。来年度の受験を予定している生徒や保護者は、2012年度の情報を参考に必要書類や申込期限などを参考にするとよいだろう。
《奥山 直美》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top