シャープ、「AQUOS PHONE」ブランドでスマホ差別化 | RBB TODAY
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シャープ、「AQUOS PHONE」ブランドでスマホ差別化

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シャープ 執行役員 通信システム事業本部長の大畠昌巳氏
  • シャープ 執行役員 通信システム事業本部長の大畠昌巳氏
  • 出揃ったシャープのスマホ新モデル。会場内には、新製品のタッチ&トライのコーナーも用意されていた。写真はNTTドコモ向けモデル
  • シャープの取り組み。「スマートフォンの明確な差別化」と「フィーチャーーフォンの継続開発」という2本柱で進めるという
  • NTTドコモ向けのスマートフォン「SH-12C」。ツインカメラと3D液晶で本格的な3D撮影が可能。2Dとの切り替えもワンタッチ
  • KDDI(au)向けのスマートフォン「IS12SH」。こちらもツインカメラで3Dハイビジョン動画(1280×720ピクセル)が撮れる。Googleとの連携により、YouTube3Dのコンテンツがダイレクトに表示されるAu独自のアプリも搭載
  • KDDI(au)向けのスマートフォン「IS11SH」。テンキ―入力とタッチ操作の両刀使い。スライドしてキーボードを開くだけでアプリを起動できるスライド連携メニューなど、従来の携帯電話の機能も継承
  • ツインカメラ搭載の「006SH」に続いて登場した、ソフトバンクモバイル向けのスマートフォン「007SH」。スウィーベルスタイルで操作性を重視し、テンキーによる操作が可能。KDDIの「IS11SH」と同じような位置づけだ
  • 007SHの液晶部をくるりと回転させれば、テンキーが裏に隠れ、コンパクトなスマートフォンの形状になる
 シャープは20日、都内において報道向けの「スマートフォン事業説明会」を開催。新ブランド「AQUOS PHONE」を中心に、夏商戦に向けた取り組みなどについて説明した。また先にアナウンスされていたNTTドコモやKDDI(au)の新モデルのほか、ソフトバンクモバイル向けの新製品も同時に追加発表した。

 大畠昌巳氏(執行役員 通信システム事業本部長)は、現状について「我々は携帯電話について6年連続でトップシェアを達成できた。Androidスマートフォンでも第2位につけている。国内のスマートフォン市場は急拡大しているが、ユーザーは従来のフィーチャーフォンと同じような操作性を求めている」とし、先進的な技術のみならず、「基本的な性能や機能についての期待も高い」と指摘。そのうえで今回の新モデルの展開があるとした。

 大畠氏は、シャープの取り組みについて「スマートフォンの明確な差別化」と「フィーチャーフォンの継続開発」という2本柱を表明。前者のスマートフォンの明確な差別化としては、誰にも分かりやすい「ブランドの提案」として「AQUOS PHONE」を浸透させたい意向だ。AQUOS PHONEは、AV機能連携と高画質エンジンを特徴とする新ブランド。また、すでに200万台以上を出荷した高精細液晶テレビ「AQUOSとの連携」や、従来のフィーチャーフォンの機能を取り込んだ「基本機能強化」、電子書籍などのコンテンツを意識した「サービス連携」を中心に進めるという。

 今年のスマートフォンの夏モデルは合計6機種で、順次キャリアから登場する予定だ。すでにNTTドコモ向けの「SH-12 C」「SH-13C」、KDDI(au)向けの「IS11SH」「IS12SH」が、ソフトバンクモバイル向けの「006SH」がアナウンスされている。さらに本日の説明会では、ソフトバンクモバイル向けに「007SH」も追加発表された。これは、テンキーを採用し、従来の携帯電話と同じように片手で操作できる防水型スマートフォンだ。カメラなどをワンタッチで起動するショートカットキーなども備えている。

 いずれもブランドとして「AQUOS PHONE」を銘打つだけあり、液晶テレビ・AQUOSとの連携が大きな特徴になっている。AQUOSとHDMIインタフェースで接続することで、AQUOS PHONEに収録した動画やゲーム、ネット上のHD動画などのコンテンツをAQUOSの大画面で手軽に楽しめるようになる。今後は、メール受信などスマートフォンの動作をAQUOS側で通知する機能なども追加していく方向だ。さらにDLNA機能を搭載した機器が普及すれば、AQUOSやBDレコーダのコンテンツをワイヤレスで、AQUOS PHONE側にて閲覧できるようになるだろう。

 こうした機能のみならず、もちろん基本性能や機能も充実している。たとえばSH-12C/006SH/IS12SHでは、4.2インチ大画面、QHD高精細液晶(960×540ドット)を採用。1.4GHzの高速チップセット「SnapDragon」や、Android2.3(ginger bread)によるスムーズな画面表示とアプリケーションの起動、ワンセグやおサイフケータイといった人気の高いガラケー機能、緊急地震速報などにも対応している。QHD液晶は高精細で低ストロークを実現し、今回の目玉機能である3D画像や3D映像を最大限に引き立てる。3Dハイビジョンの撮影を実現するツインカメラは800万×800万ピクセルで、世界初となるものだ。大迫力の3Dビジュアルを一度に撮影できるため、カメラ内蔵ケータイの楽しみが一層広がるだろう。またツインカメラは3D機能のみならず、動く被写体を倍速撮影することが可能で、ゴルフスイングのフォームチェックにも利用できる。

 タッチ操作やコミュニケーションの履歴から、自分に最適化された形でUIがカスタマイズされて進化する「TrapFlow UI」(SH-12C/SH-13C/006SH/IS11SH/IS12SH)や、従来の操作性を継承した縦スライダー&テンキーボードタイプ(IS11SH)、スィーベル&テンキーボードタイプ(007SH)も用意。さらにユニークなアクセサリーとして、世界初となるワイヤレス充電器も発表した。これは充電器の上に携帯電話を置くだけでチャージされるもので、コネクタを接続する手間が不要になる。電磁誘導の原理を応用して、ワイヤレスでエネルギーを送る仕組みだ。現時点ではNTTドコモのスマートフォン「SH-13C」(今年7月~8月に発売予定)のみの対応だが、今後はこの種の機能が一般的になっていくものと予想される。もしエネルギー効率を高められれば、携帯電話を置かずに、本当に非接触で、いつでもどこでも充電できるようになるかもしれない。

 同社は、サービス展開についても強化を図っているという。書籍・雑誌・新聞などのコンテンツが充実してきており、電子ブックストアサービス「TSUTAYA GALAPAGOS」を利用できるスマートフォンアプリを夏モデルでプリインストールする予定だ。同社では、今後も書籍コンテンツやサービスを拡充し、動画などのマルチサービスも展開していくという。

 このほかにもシャープは海外向けの展開にも積極的だ。006SHとほぼ同等の機能(一部カメラの解像度などをグレードダウン)をもつスマートフォンなどを中国向けに投入する。具体的にはテンキー付きタイプと3D機能を持つ2モデル4機種を発売するそうだ。大畑氏は「一人でも多くのユーザーの要望を取り入れて、携帯電話を進化させたい。さらなる飛躍に向けて、AQUOS PHONEをグローバルで展開していく」と語った。
《井上猛雄》
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