【Interop Tokyo 2010(Vol.11)】MSとインテルが語るデジタルサイネージの未来像 | RBB TODAY

【Interop Tokyo 2010(Vol.11)】MSとインテルが語るデジタルサイネージの未来像

エンタープライズ ソフトウェア・サービス

インテル マーケティング本部 エンベデッド & ストレージ製品・マーケティング プロダクト・マーケティング・エンジニアの廣田洋一氏
  • インテル マーケティング本部 エンベデッド & ストレージ製品・マーケティング プロダクト・マーケティング・エンジニアの廣田洋一氏
  • 2015年のデジタルサイネージ市場予測(グローバル)
  • JR山手線主要駅でのデジタルサイネージ
  • サイネージの用途ごとに機能の標準化は重要
  • スタンドアローン型のデジタルサイネージ(今までのデバイス)
  • マイクロソフト Windows Embedded Business シニアマーケティングマネージャの松岡正人氏
  • リテールの抱える課題
  • コネクテッドデバイスのイメージ
 幕張メッセで開催されているInterop Tokyo 2010では、DSJ 2010(デジタルサイネージジャパン2010)も同時開催となっている。Interop Tokyo 2010/DSJ 2010の特別講演として、インテルとマイクロソフトとの共同セッション「デジタルサイネージの未来像」が開催された。

 まず登壇したのは、インテル マーケティング本部 エンベデッド & ストレージ製品・マーケティング プロダクト・マーケティング・エンジニアの廣田洋一氏だ。廣田氏は、デジタルサイネージの市場について、NSR Analysisの予測データを引用し、2015年にはグローバルで800万台のデジタルサイネージ端末が出荷されるようになるとし、日本国内については、デジタルサイネージコンソーシアムが2015年にはおよそ1兆円規模の市場に育てていく目標を掲げていると述べた。

 そして、東京・品川・渋谷・池袋・秋葉原など、山手線の主要な駅のデジタルサイネージの浸透状況などを紹介しながら、それでも国内の屋外広告は、看板、ポスター、印刷されたものが圧倒的に多いので、デジタルサイネージの市場は非常に「伸びしろ」があるとの認識を示した。続けて、屋外広告のさまざまな実証実験やコンビニエンスストアでのサイネージと組み合わせた多機能端末やレジの事例などを紹介し、「現在デジタルサイネージ市場は、非常に混沌とした状態にあるが、これらの取組みにはひとつの方向性が出ている」(廣田氏)と述べた。

 その方向性とは、「サイネージのメディア化」と表現できるものだそうだ。デジタルサイネージがテレビ・ラジオ・新聞・雑誌はもとより、ウェブや屋外の案内板、掲示板などメディアの機能を取り込み、付加価値を高めていることを「メディア化」と呼び、そのためには、ベンダーがデジタルサイネージの使われ方を提案したり規定するより、さまざまな機能を実現する技術を標準化すべきとした。

 特に今後重要になってくる技術として、ネットワークに接続し、コンテンツをダイナミックに入れ換えたり、リアルタイム制御を行ったり、デバイスとサーバーの双方向通信を行うといった機能を挙げた。

 ここで、講演者をマイクロソフト Windows Embedded Business シニアマーケティングマネージャ 松岡正人氏に交代し、デジタルサイネージの技術の標準化に関するセッションに移った。

 松岡氏は、「デジタルサイネージとマイクロソフトの接点についてよくわからない人も多いかもしれませんが、現在、店舗のPOS端末、コンビニなどのKIOSK端末、銀行のATMなどにWindows Embeddedと呼ばれる組込み機器向けのWindows OSの採用が進んでいます」と、この市場でのOSシェアの広さをアピールした。小売業(リテール)に関わる人は、無意識にWindows OSを使っているということだ。

 そのうえで、小売業の抱える問題点として顧客管理や顧客満足度の向上、コストダウンなどを挙げ、さらに最近ではネットワークで、インターネットやクラウド、企業データベースなどとつながることで実現できる付加価値の高い顧客体験が注目されているとした。マイクロソフトでは、この高度な顧客体験を「コネクテッドエクスペリエンス」と呼んでおり、この環境を実現するデバイス(コネクテッドデバイス)がPCからさまざまな製品に広がっているとした。

 松岡氏によれば、コネクテッドデバイスにWindowsテクノロジーがなぜ有効かというと、まず第1にITインフラとの接続性、第2にITインフラの管理、そして第3にWindows開発のリソース(ハード、ソフト、人材)が活用できることを理由として述べた。コネクテッドデバイスとしてのデジタルサイネージには、インターネットや携帯電話網などとの接続のほか、企業のバックオフィスのシステムや各種データベースとの接続が不可欠である。これらの市場でのWindows OSのシェアは大きく、標準的なソリューションとなっている。

 また、現在のWindows Embeddedのシリーズは、Windows 7の流れを汲むものにバージョンアップ、統合化されつつあり、コンシューマやエンタープライズ向けの最新のWindowsテクノロジーが簡単に利用できることもメリットして挙げた。具体的には、タッチパネルのマルチタッチによるジェスチャーインターフェイスの実装も、Windows Embeddedを利用すれば専用端末でもAPIベースで実装できるとし、その実機として、2010年1月にニューヨークで初公開された、インテルとマイクロソフトが共同開発したデジタルサイネージのコンセプトモデルが紹介され、実物が会場に展示してあるので、実際に操作してみてほしいと述べた。

 講演者は再び廣田氏に戻り、このような次世代のデジタルサイネージには、NECが開発した、「Panel Director*」やvSyncが開発した「Adbo」などもあるという。Panel DirectorはNECが多機能サイネージ端末だけでなく、バックエンドのサーバーとの接続や認証、コンテンツ配信その他のサービス全体を統合的にサポートするシステムであり、Adboは、フェリカ機能に対応したサイネージ端末である。

 最後に、これらの端末の操作デモとして、フェリカ機能やカメラを使った人間の動きに合わせた表示、ジェスチャーによる端末操作(ゲームのようなものもできるそうだ)などを披露し、講演を終えた。
《中尾真二》

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