米アドビは20日、開催中の「GoogleI/O」カンファレンスにおいて、Webデザイナーと開発者向けに「AdobeHTML5Pack」の提供開始を発表した。開発者向けサイト「AdobeLabs」から無償ダウンロードが可能となっている。 「AdobeHTML5Pack」は、HTMLオーサリングツール「AdobeDreamweaverCS5」の拡張機能。AdobeMax2009においてプレビュー公開され、開発者をはじめとするユーザーから非常に好意的な反響を得たという。 「AdobeHTML5Pack」には、HTML5とCSS3の各種機能向けの新たなコードヒントが採用されており、DreamweaverCS5(AdobeCreativeSuite5)のユーザーは、HTML5用の最新タグを簡単に活用できる。また、WebKitエンジンもアップデートされ、DreamweaverCS5のライブビューでの動画と音声の再生に対応した。最新のCSS3機能によって、ユーザーは、さまざまなブラウザや端末でのレンダリング状況をプレビューし、さまざまなディスプレイに対応するWebページを簡単にデザインできるとのこと。さらに、HTML5Packでは、DreamweaverCS5の「新規ドキュメントの作成」ダイアログボックスで、HTML5のスターターレイアウトを利用できるため、ユーザーとしては、新たなWeb規格の最新機能を活用したデザインと開発に要する期間を短縮できるという。 アドビシステムズ社のクリエイティブソリューションズ担当シニアディレクターのリーヒックマン氏は、「アドビシステムズ社は、業界の流れを決定付けるツールを提供し、もっとも人気が高いWebプログラミング言語、フォーマット、API、ライブラリへの互換性を実現することを誇りとしています。当社は引き続き、HTMLに関する最先端の作業のサポートに取り組むことで、最新のHTML機能を活用したクリエイティブコンテンツの提供を通してユーザーの皆さんを支援していきます」とのコメントを寄せている。なおCreativeSuite5は5月28日発売の予定。