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NTTデータ、金融機関向けシステム開発のノウハウを公開

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FINALUNAの位置付け
  • FINALUNAの位置付け
 NTTデータは16日、金融機関向け情報システムの開発ソリューション「FINALUNA(フィナルナ)」を、オープンソースソフトウェア(OSS)として公開した。

 FINALUNAは、NTTデータが2004年6月に発表。NTTデータのシステムインテグレーションと推奨製品群により構成され、金融機関向け情報系システムの開発生産性を従来と比べて20%向上できるという。100案件以上の金融機関の情報系システムで採用されるとともに、日本IBMのBPA/SOA基盤ミドルウェア「WebSphere(Webスフィア)」、日立製作所のSOAプラットフォーム「Cosminexus(コズミネクサス)」、富士通のビジネスアプリケーション基盤「Interstage(インターステージ)」などとの連携により、マルチプラットフォームに対応したシステム共通基盤としての地位を確立してきた。

 今回、ビジネスロジック記述に特化したJavaインターフェイス仕様の「FINALUNA API」と、そのリファレンス実装である「FINALUNAフレームワーク」をOSSとして公開した。これにより、NTTデータが金融機関のシステム開発向けに長年培ってきた開発ノウハウを無償で自由に利用できるようになるだけでなく、特定ベンダーに依存しない情報システムを柔軟に構築することが可能になるとのこと。ソースコードは、オープンソースライセンスのApache License 2.0にて公開されている。

 「FINALUNA API」は、Javaのインターフェイス仕様。「FINALUNAフレームワーク」は、「FIINALUNA API」で記述したビジネスロジックを実行するフレームワークのJavaのリファレンス実装となる。フレームワーク部分は、REST(XML/http(s))による、リクエスト・リプライ方式に対応した、「FINALUNA API」のリファレンス実装「FINALUNA framework Rich version」、バッチ処理方式に対応した「FINALUNA API」のリファレンス実装「FINALUNA framework Batch version」で構成されている。FINALUNAは一般的なOSSと異なり、アプリケーションサーバベンダーと協業し、各種アプリケーションサーバ上で動作確認を実施しているのが特長となっている。

 今回のOSS化により、従来NTTデータにシステム開発を発注しないと利用できなかった技術が、広く自由に利用できる。また、開発するシステムに「FINALUNA API」とこれに対応したフレームワークを採用することにより、アプリケーションサーバベンダーが動作保証するハードウェア、ミドルウェア上で、製品に依存しないビジネスロジックを開発できる。今後、NTTデータは、対応する各種アプリケーションサーバの情報交換をオープンに行うことにより、FINALUNAを活用したシステムインテグレーションに必要な技術者、およびFINALUNAを採用するシステムの拡大を図り、2013年にはFINALUNA適用システムの売り上げ200億円を目指す。
《冨岡晶》
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