南ア洞穴での猿人化石の新種発見、Google Earthが貢献 ~ 195万年前のヒト属祖先か | RBB TODAY
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南ア洞穴での猿人化石の新種発見、Google Earthが貢献 ~ 195万年前のヒト属祖先か

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発掘作業の模様
  • 発掘作業の模様
  • ウィットウォーターズランド大学のサイト(画像)
  • スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライおよび周辺地域の人類化石遺跡群(Googleマップ)
  • 発掘された化石
 南アフリカ共和国ヨハネスブルクのウィットウォーターズランド大学は8日、新種の猿人化石を発見したことを発表した。Googleによると、この発見にGoogle Earthが貢献していたという。

 ウィットウォーターズランド大学の研究チームは、南アフリカにある世界遺産「スタークフォンテン、スワートクランズ、クロムドライおよび周辺地域の人類化石遺跡群」で、アウストラロピテクス属の新種化石を新たに発見。この化石は、178万年~195万年前の保存状態の良い猿人の骸骨の一部で、少なくとも2つが見つかったとされている。

 Googleによると、ウィットウォーターズランド大学のLee Berger教授は、Google Earthを活用。他の研究者たちと情報共有するためのプラットフォームとして利用し、教授本人や研究仲間たちが過去数10年間にわたって確認した様々な洞窟や化石産出層の地図を作成した。さらに、教授は、人工衛星の画像で洞窟遺跡を識別する方法を編み出し、新たな化石産出層の位置確認にGoogle Earthを使用したとのこと。プロジェクト開始時には、この地域には約130の有名な洞窟と約20の化石産出層が確認されており、アフリカでも最も調査された地域の1つであった。しかしGoogle Earthのナビゲーション機能と高解像度の衛星画像を利用することで、Berger教授は約500もの洞窟と化石遺跡を発掘したという。

 今回これらの化石遺跡の1つから、アウストラロピテクス属の新種「アウストラロピテクス・セディバ(Australopithecus sediba)」が発見された。アウストラロピテクス・セディバは直立歩行で、現生人類を含むヒト(ホモ)属と多くの身体的特徴を共有しており、アフリカの最も古い人類の祖先ついて重要な疑問に答えることになるかもしれないとのこと。この発見は、最近の古人類学におけるもっとも重大な発見の1つになると見られている。
《冨岡晶》
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