グーグル中国撤退、副社長ドルモンド氏「決定を尊重してくれることを望む」 | RBB TODAY
※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

グーグル中国撤退、副社長ドルモンド氏「決定を尊重してくれることを望む」

ブロードバンド その他
Googleの最高法務責任者、デビッド・ドルモンド氏
  • Googleの最高法務責任者、デビッド・ドルモンド氏
  • 「Mainland China service availability」サイト(画像)
 Googleの企業開発担当副社長、最高法務責任者であるデビッド・ドルモンド氏は23日、「中国における事業展開について」と題する声明を発表した。

 Googleでは23日未明から、「Google.cn」における検索、ニュース検索、そして画像検索のサービスについて、検閲を停止。事実上の中国撤退となった。現在、Google.cnにアクセスすると、香港のサーバで運営しているGoogle.com.hkを経由して、簡体字で検閲のない検索結果を見ることができる。中国ではGoogleをはじめとし、Facebook、Twitter、YouTube、Googleドキュメント、BloggerなどのWebサイトでの言論規制が行われている。また1月にはGoogleを含めた20社以上の米国企業が、中国からの高度なサイバー攻撃を受けている。さらにドルモント氏の声明によれば、中国に関連した複数の人権活動家のGmailアカウント情報が、フィッシングやマルウェアなどにより日常的に外部からアクセスされている形跡があることが判明しているという。

 これを受けドルモント氏は同社の公式ブログにて、「私たちは、中国本土の人々を含む、世界中の多くの人々に、Googleのサービスを使ってもらいたいと考えています。一方、これまでの中国政府との話合いの場において、中国政府は、自己検閲は交渉の余地のない法的要件であることを明確にしており、Google.cnでの検索結果の検閲を停止するという約束を遂行することは非常に難しいものでした」と公表し、そのうえで、今回の中国撤退・香港へのリダイレクトという対応を行い「このような難しい状況下において、法的な要件を満たし、かつ、中国のユーザーがより多くの情報にアクセスできる方法として、理にかなったものであると考えています」と発言している。

 さらに、今回の決定について「私たちは、中国政府がこの決定を尊重してくれることを望んでいますが、同時に、Googleのサービスへのアクセスがブロックされる可能性がある」と指摘、サービスへのアクセス状況をモニタリングすると同時に、誰もが中国国内のサービス状況を閲覧できるWebページ「Mainland China service availability」を作成したとしている。

 そして最後に、「これらの決定は米国のGoogle幹部によってなされたものであり、中国国内の従業員は、その責を負うものではないことを明確にしておきたいと思います。1月に中国における事業展開に関する発表をした後、Googleの現地従業員は、不透明な状況やさまざま困難にも関係なく、中国の利用者や顧客へのサービス提供に尽力しており、私たちはその働きを誇らしく思っています」と、現地従業員への励ましと感謝で声明を結んだ。

 ドルモンド氏は、2002年Google入社。法務、政府への対応、企業開発 (M&Aおよび投資プロジェクト)、新事業開発 (戦略的パートナーシップおよびライセンス管理の可能性) に関するGoogleのグローバル チームを統率している。
《冨岡晶》
【注目の記事】[PR]

関連ニュース

特集

page top