加速する日系企業のインド進出!現地ビジネスを支える影のサポート(後編) | RBB TODAY

加速する日系企業のインド進出!現地ビジネスを支える影のサポート(後編)

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日系企業の進出が進むニムラナ工業団地
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 インドの国土は329万平方キロメートルで日本の約9倍だが、これを23の通信サークルの分け、サークルごとに事業者免許を付与する形で競争が導入された。固定電話の料金は99年から1分1ルピー(約2円)で推移し2006年3月に従来の3分の1に下落。携帯電話は99年は1分14.4ルピーであったのが、今年の4月に1分0.5ルピーに下がった。実に、10年間で価格が29分の1になったことになる。加入者は月額料金を払わなくて済むプリペイドタイプを93%以上の人々が選択。また電話をかけるのではなく、受ける目的で利用する方々が多いという。

 NTTコミュニケーションズ・インディアの社長・宮之本伸氏は「国内長距離通話料金については、バンガロールからデリーに電話をかける際、固定電話も携帯電話も1分0.5ルピー(1円)、インドでは通話料は距離に関係なく一律で携帯電話と固定電話の料金格差は消滅したと主張する人もいる。これは100%正しくはないが、料金プランによってはそうなるのも事実だ」と話す。

 インドの通信分野の主要プレイヤーとしては、国営通信会社のバーラト・サンチャール・ニガム社(BSNL)やインド タタ・グループが挙げられる。NTTコミュニケーションズはBSNLとMOUを締結、タタ・グループとは古くから関係をもっている。先進国での差がつきにくくなっている現在、こうした発展途上国での関係のもとで進められるネットワーク構築、保守の差が高い評価につながる。

 通信事情が改善したかに思えるインドでも、意外に知られていない問題があると、宮之本氏は話す。まず、インドに現地法人あるいは駐在事務所を設立したものの携帯電話がもてないという問題がある。これはインドがテロ大国であることとも関係している。「弊社のニューデリーオフィス入居ビルでも、2階の大手銀行に爆弾を仕掛けたという通知があり、入居者全員が避難するという騒ぎがあった」。犯罪に携帯電話が多く使われるということで本人性の確認を厳しく審査され、書類の不備を理由に断られるケースが後を絶たない。ここにもNTTコミュニケーションズの現地法人が仲介に入る。

 また、ある時はこんなことがあったという。製造業の外資系企業がインドに進出、工場建設が完了し、生産設備の搬入が終わっているにもかかわらず固定電話がひけない、インターネットが引けない。なんとか助けてほしいと頼まれ、最終的に15ヵ月かかって5回線の固定電話回線、2Mの専用線インターネットを開通した。都市部では皆無だが、製造プラントではよくあるケースだという。地方公共団体が音頭をとる日本の工業団地とインドとではまったく事情が異なる。

 インドではラストワンマイルはケーブルを地下に埋設される。近くの交換局から道路を掘削しながらケーブルを工場までもってくる。このような場所に固定電話回線、インターネット回線をひくのに最短で2カ月、最長で15カ月かかる。「45度を超える暑さのなかで、ケーブル敷設工事にたちあっていたら突如ストライキがはじまり作業がストップしたり、法外な要求をされたり。このような経験やノウハウがお客様から頼りにされる」(宮之本氏)。

 現地に進出した日系企業がいかにスムーズにビジネスを進めることができるか、影のサポートには考えさせられる部分が多い。前編で紹介した「待ち伏せ作戦」から、宮之本氏は講演のタイトルはとられている。「きれてもきれてもきれても、またつなぐ」……宮之本氏はサポートの姿勢をこう表現した。
《RBB TODAY》

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