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パナソニック、モバイル性を向上させた小型直接メタノール型燃料電池システムを開発

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 パナソニックは20日、「燃料供給方式」と小型高出力リチウムイオン電池技術に加え、新技術を融合させた直接メタノール型燃料電池システムを発表した。

 今回発表されたのは、体積当たりの出力を高めモバイル性を向上させたモバイル機器用の直接メタノール型燃料電池システム。従来の「燃料供給方式」と小型高出力リチウムイオン電池技術に加え、今回新たに燃料電池の発電部分(スタック)の小型化技術と、小型小電力のBOP(Balance Of Plant:発電補助機器)を融合させた。

 新開発のスタックは、従来品では締結などに使われ発電に寄与していなかった部分の構造を見直すことで不要な体積を極力削減し、大幅に小型化した。小型小電力のBOPは、燃料をポンプ内部で適正な燃料濃度に直接混合し、各セルに最適な燃料量をリアルタイムで供給する小型燃料ポンプなど、小さな消費電力で駆動できる部品を実現。これらのBOPにより燃料と空気を必要な時に必要な量だけ燃料電池スタックに供給でき、効率よく電力を取り出すことが可能になったという。

 今回の試作されたモバイル燃料電池システムは、ノートPCに搭載するタイプとマルチ充電器として使用するタイプの2種類。ノートPC用途タイプは、リチウムイオン電池パックと同等の体積を実現し、ノートPCの外観を損なうことなくリチウムイオン電池パックとの置き換えが可能。マルチ充電器タイプは、「AC電源がなくても、さまざまなモバイル機器をいつでもどこでも充電できる充電器」をコンセプトに開発。文庫本と同じサイズでUSB出力端子を2ポート備え、複数の電子機器へ同時に電源を供給できる。

 同試作品は、2006年に作られた試作品と同じ平均10W、最大20Wの出力を維持しながら、体積は約1/2の270cc(ノートPC用途タイプ)という小型化を実現。燃料200ccで約20時間駆動できる。なお、マルチ充電器タイプの容積は約360cc。重さはノートPC用途タイプが約320g、マルチ充電器タイプが約350g(ともに燃料は除く)。
《近藤》
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