ニコニコ動画が「SP1」にバージョンアップ——動画編集ツールの提供も | RBB TODAY
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ニコニコ動画が「SP1」にバージョンアップ——動画編集ツールの提供も

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デモンストレーションを行うニワンゴ取締役 西村博之氏
  • デモンストレーションを行うニワンゴ取締役 西村博之氏
  • ムービーファイルの編集ができるニコニコムービーメーカー(サンプル画面)
 株式会社ニワンゴは、運営する動画共有サイト「ニコニコ動画(RC2)」に多数の追加機能を含む大きなバージョンアップを行い「ニコニコ動画(SP1)」として、3月5日18時よりサービスを開始すると発表、同日東京秋葉原にて一般のサービス利用者を含む約400人の前で発表会を行った。

 会場ではニワンゴ取締役でもある2ちゃんねる管理人の西村博之氏がデモ映像も交えた新機能紹介を行い、その模様はニコニコ動画の生放送機能を利用して多くのユーザーに届けられた。

 紹介された新機能は以下のとおり。

●ニコニコムービーメーカー
 株式会社インターネットと共同で開発された、画像やテキストを使って誰でも簡単に動画を作成するためのツール。ニコニコ動画のユーザーに無償で配布される。動画はswfファイル形式で作成され、ツールから直接ニコニコ動画にアップロードすることができる。また、画像などのデータを複数ユーザーが共有可能な「テンプレート」として保存したり、動画作成に使用する効果音などの素材を有料でダウンロードすることも可能になっている。

 初心者には難しかった動画作成のハードルを下げ、視聴のみだったユーザーを投稿側に取り込み、コミュニティを活性化させることが狙いだ。

●「ニコニコ外部プレイヤー」のブログなどへの提供
 ニコニコ外部プレイヤーをブログなどに貼り付けることによって、今までは会員登録しなければ見ることができなかったニコニコ動画に投稿されている動画をYouTubeのように会員以外でも閲覧できるようになる。検索サイトなどを経由した新規ユーザーの獲得が期待される。

 なお、外部プレイヤーで動画に付いたコメントの表示は可能だが、投稿はできない。現時点でこのサービスに対応するのはlivedoor Blogなどlivedoor全5サイト、So-net SNS、はてなダイアリー、trunc。対応サイトは順次拡充していくという。

●ニコ割ゲーム
 ある時間帯に動画を視聴している全ユーザーに対し、視聴中の動画に割り込んでリアルタイム情報を伝える「ニコ割(ニコニコ割り込み)」機能を使って提供されるゲーム。現在ニコ割は動画の上の部分を使った時報などに使われているが、「ニコ割ゲーム」は動画ウィンドウすべてを使って「モグラ叩き」のようなミニゲームが提供される。また、ゲームの結果は即時集計され、得点上位のユーザーを紹介するランキングムービーが自動的に流される。

 動画の視聴を突然中断されるニコ割機能には以前から賛否両論があるが、西村氏は「テレビのコマーシャルのように邪魔だけどおもしろいものもある、そんな存在にしたい」と語った。

●初心者ページ
 初心者向けに機能や用語の紹介を盛り込んだチュートリアル動画を配信、初心者だけではなくすべての会員が視聴できる。また、4月にはWikipediaのように会員の書き込みで作り上げる用語辞典「ニコニコ大百科」も開始されるという。


●「ニコスクリプト」のバージョンアップ
 コメント欄に「@」で始まる簡単なコマンドを書き込むことによって、動画内でアンケート集計やクイズを行うことができる「ニコスクリプト」にいくつかの新機能が追加された。

 追加されたコマンドは、動画内にクリックできるボタンを設置する「@ボタン」、動画内にコメントが流れない領域を設定する「@マスク」、投票の結果などをユーザー単位で集計できる「@スコア」の3つ。また、視聴者を別の動画にジャンプさせる「@ジャンプ」コマンドでは、同一動画内の指定した時間にジャンプしたり、ジャンプ先の動画の再生開始時間を設定したりできるなどの機能が追加された。これらの機能を組み合わせれば、複数の動画を使ったアドベンチャーゲームなどを作成することができる。

 なお、ニコスクリプトのバージョンアップは3月13日に予定されている。


 また、有料のプレミアム会員限定だがH.264フォーマットでの動画投稿に対応(視聴は一般会員も可能)、あわせて最大ビットレートが800Kbpsに、1ユーザー当たりの容量が8Gバイトに拡大された。

 世界中でも例を見ない個性的な動画配信サービスに成長したニコニコ動画、コンテンツホルダーとの提携、JASRAC等の各著作権団体、権利者との協議など著作権違反コンテンツに対する対策も着々と進行しており、ユーザーが安心してクリエイティビティを発揮できる場としての整備を進めていくという。
《田口和裕》
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