【春モデルPC突撃レポート Vol.1】日本HP、春モデルのコンセプトは「速さは美しさのなかに」! | RBB TODAY
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【春モデルPC突撃レポート Vol.1】日本HP、春モデルのコンセプトは「速さは美しさのなかに」!

IT・デジタル ノートPC
パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 本部長の山下淳一氏
  • パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 本部長の山下淳一氏
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  • HP
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  • パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 プロダクトマーケティングマネージャの中原和洋氏
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  • HP Pavilion Desktop PC 3000シリーズ
 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)による春モデルの新製品発表会が24日に原宿クエストホールで開かれた。冒頭では、同社パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 本部長の山下淳一氏が、個人向けPC市場における戦略について説明した。

●好調な業績を背景に、個人向けPCの事業をさらに拡大方向へ

 山下氏はまず、急成長するアジア圏のPC事業拡大を背景に、同社のパーソナルシステムズ事業の売上高が30%アップ、営業利益は75%アップしたことを述べ、「絶好調と言って差し支えない」とアピール。世界市場におけるシェアは5期連続で1位を獲得している。2006年6月から再開された個人向けPCは、徐々にラインナップを拡充。2007年3月にはデスクトップを投入し、9月には新しいライフスタイルの提案として「HP Touch Smart PC」を発売。事業規模はさらに拡大していくという。

 「“速さは美しさの中に。”それが今回のモデルのメッセージ」。そう語る山下氏は、決して奇をてらった製品ではないが、持つ喜び、使う喜びを感じてもらえるように工夫したことを強調。それと同時に、一部モデルにタッチ機能を付加することで新しいPCの可能性についても示唆。「タッチデバイスは価格が高かったり、テクノロジーが未熟で普及してこなかったが、Windows Vistaが標準サポートしたことでソフトウェアのハードルは低くなってきた。今後はもっと増えてくるはず」と述べた。

●ファッションショー形式による幻想的な製品展示

 続いては、新しく発表された11機種の発表会。一般的な発表会だとスライドで製品を説明して、別室で実機に触れるというケースがほとんどだが、今回はなんとファッションショー形式。4人のモデルがHP Pavilion Notebookを手にして颯爽と歩いていく。バックのスライドでは、それぞれのモデルが手にするHP Pavilion Notebookの表面デザインを大きく表示。PCの展示とは思えない斬新な試みだった。

●価格はアグレッシブに。HP Pavilion Desktop PCの戦略

 ファッションショーが終わると、パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 プロダクトマーケティングマネージャの中原和洋氏が登壇。HP Pavilion Desktop PCに関して述べた。

 「“速さは美しさの中に。”というメッセージをサポートする要素は3つ。まずはセクシー&エレガント。光り輝く筐体のことです。そしてラグジュアリー。1台ずつ丹念に作ることによる持つ喜びです。最後はユーザビリティ。見た目だけでなく使いやすさに配慮しました」とコンセプトを説明。

 具体的な春モデルの特徴は5つあり、「各モデルのポジショニング、価格帯の明確化」「HD DVDやブルーレイを取り入れた先進性」「最小構成価格帯が5万円以下というコストパフォーマンス」「タッチパネル対応モデルの提供」「モニターの価格改定」が挙げられた。特に中原氏は「24インチワイドディスプレーは4万1894円というアグレッシブさ」と価格面での努力を前面に押し出した。

 中原氏によれば、HP Pavilion Desktop PCのうちで上位となる7000シリーズではクアッドコアを採用したモデルも用意。また、45nmプロセスのCPUである「Core 2 Duo E8400」採用モデルも新しく3000/7000両方のシリーズのラインナップに加えた。3000シリーズのコンパクトPC「s3340jp/CT」と「s3320jp/CT」は、HP独自の着脱式ポータブルHDD「HPポケット・メディア・ドライブ」(250GB/160GB)専用スロットを本体前面に装備している。

●将来、PCはデザイン志向へシフトする!

 HP Pavilion Notebook PCについては、パーソナルシステムズ事業統括 モバイル&コンシューマビジネス本部 プロダクトマネージャの菊池友仁氏が、その特徴を「デザイン」「テクノロジー」「価格」の3点に集約して説明を加える。

 まず、デザインでいえば同社でいう「ZEN-disign」。これまでは石庭の砂紋や雫などがモチーフになっていたが、春モデルでは新しく音が放射状に広がる様子をイメージした「ZEN-design hibiki(響き)」、大地から草が芽生えるイメージの「ZEN-disign mebae(芽生え)」、潜在的なエネルギーが吹き出す様子をイメージした「ZEN-design ibuki(息吹き)」の3バリエーションを追加。「カラーバリエーションはやらないのかとよく聞かれるのですが、近い将来、PCはデザイン重視の方向になる。春モデルではそれを先取りできたと思う」と熱弁をふるった。

 テクノロジーではTXシリーズのタッチ機能に言及。「市場には2つのタイプがあります。ひとつは抵抗膜方式。銀行のATMなどがそうで、細かい動作に向いていません。もうひとつは専用ペンを使う電磁誘導式。感度はいいけれど、専用ペンが必要なので直感的な動作に劣ります。今回のモデルは2つのいいとこ取りをしていて、専用ペンを使うとタッチ機能がオフになったりする」と従来モデルよりも使いやすくなっているところをコメント。

 こうした技術を新たに盛り込みながら、基本性能もアップグレード。45nmプロセスのCPUを日本初で採用、次世代DVDへの対応、グラフィックス性能の強化などを図っている。セントリーノデュオに次世代DVD搭載でも14万円以下と、コストパフォーマンスも努力している。全体的にノートPCでありながら、ほとんどが10万円をきっているのが驚きだ。

●NISSHAの高度な技術なくして春モデルはありえなかった!!

 締めくくりは、日本HPの製品の中にデザイン性を盛り込むという基準を満たすクオリティ確保のため、技術協力をした日本写真印刷(NISSHA)の経営戦略本部 広報部長の谷口哲也氏の話である。京都に本社を置くNISSHAの技術は、携帯電話、自動車の内装、デジタル情報家電、文房具、化粧品などの最先端高度技術に使われている。

 「当社では成形同時加飾システムというものを持っています。溶けた樹脂が金型の中で冷却されてプラスチックができますが、その過程においてフィルムに印刷されたデザインが転写しているのです」。日本HP製品のパネルはこの加飾システムの賜物。「細かい図の表現や、メタリック、パール、つや消しなどの質感をデザインすることが可能になりました」と述べた。HP Pavilion Notebookの天板を見ると、デザインは上から印刷されたというよりも最初から埋め込まれていたという印象。凹凸のない、すっきりしたものに仕上がっている。

 この技術は、耐摩耗性の要求されるコーティングも同時に行なえる点が特徴。製品が出来上がった時点で耐摩耗性も付加されているのだ。現在、NISSHAは加飾システムでは世界85%シェアを持っているという。
《RBB TODAY》
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