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メアドは「@disney.ne.jp」——ディズニーモバイルのサービス・機能の詳細

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代表挨拶はウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長
  • 代表挨拶はウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長
  • ゲストスピーカーとして挨拶するソフトバンクモバイルの孫正義社長
  • ビジネススキームについて説明するウォルト・ディズニー・ジャパン ディズニー・モバイル ヴァイス プレジデントのデービッド・ミルスタイン氏
  • 具体的な商品プレゼンテーションを担当したウォルト・ディズニー・ジャパンのマーケティング ディレクター 竹村詠美氏(モデルさんではない)
  • 携帯電話事業参入のコンセプト
  • ソフトバンクのサービスとディズニーの楽しさを低価格で提供する
  • ディズニーの公式サイトが無料
  • ポイント制度でファンのハートをつかむ
 ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社は携帯電話事業サービス「ディズニー・モバイル」を2008年3月1日から開始すると発表した。通信インフラはソフトバンクモバイルの株式会社と協業し、使用地域、通話品質、機能、料金体系などはソフトバンクモバイルとほぼ同レベル。携帯電話機はディズニー・モバイル専用端末を開発する。発表会ではサービス開始時に提供される初の携帯電話機としてシャープ製のDM001SHが紹介された。端末は今後、春・夏・秋冬の年3回ペースで発表していくとのことだ。

■サービス・料金はソフトバンクモバイルと同レベル

 「ディズニー・モバイル」は独自の通信インフラを持たず、ソフトバンクの回線を使用する。いわゆるMVNO(仮想移動体通信事業者)だが、発表会で登壇したウォルト・ディズニー・ジャパンのポール・キャンドランド社長、ソフトバンクモバイルの孫正義社長ともMVNOという言葉を一切使わず「協業」と語った。これは、ソフトバンクモバイルが単なる回線の卸売りだけではなく、販売網としてソフトバンクモバイルショップ、ソフトバンクモバイルを通じた主要家電量販店を提供するためである。これにより「ディズニー・モバイル」のユーザーはソフトバンクモバイルと同じ品質で通話や通信ができるほか、ソフトバンクモバイルの数千にも及ぶ公式サイトを利用可能になる。

 料金体系については具体的な数字は提示はされなかったが、ソフトバンクモバイルで提供しているホワイトプラン、Wホワイト、ホワイト家族24、パケットし放題などの割り引きサービスや特典が提供される。ディズニー・モバイルの場合はプラン名の後に(D)が表記されるため、料金単価は異なる可能性があるが、各プランの無料通話時間はソフトバンクモバイルとの互換性がある。例えばホワイトプランの場合、ディズニー・モバイル同士の端末では朝1時から夜9時までの通話は無料だが、ソフトバンクモバイルのホワイトプランを契約している端末とも無料で通話できる。ユーザーから見れば、契約書と料金の請求元の名前が異なるだけ。ソフトバンクモバイルからディズニーをデザインした携帯電話が出たように見えるだろう。

 もし、ディズニー・モバイルとソフトバンクモバイルの料金体系がまったく同じだった場合、ソフトバンクモバイルは卸値で回線を販売することになる。直接販売した場合よりも損をすることになる。しかし、ソフトバンクモバイルは損して得を取る方針のようだ。

 ディズニー・モバイルは20代から30代の女性をターゲットしている。これは現在まで7年にわたってウォルト・ディズニー・ジャパンがケータイコンテンツを提供してきた実績として、全ユーザーの75%以上が20代以上の女性であるという経緯があるからだ。ケータイ各社のCMイメージ戦略を見るとこの層で決定的にイニシアチブを取っているところはなさそうだ。つまり、ソフトバンクモバイルにとっては、浸透しにくいターゲットに対して、ディズニーという強力なブランドで訴求できるというメリットがある。

 さらに、「ソフトバンクケータイ」は「ディズニーケータイ」と無料通話できるというメリットが得られるため、女性のパートナーである男性を他社からソフトバンクに取り込めるという計算も働いていると思われる。

■「ディズニーケータイ」ならではの特典が盛りだくさん

 ディズニー・モバイルはソフトバンク・モバイルとの協業で携帯電話の基本的な品質を確保した。その上でディズニーならではのサービスを提供する。そのひとつがディズニーをあしらった携帯電話。ディズニーグッズは玩具やお菓子など子供向けだけではなく、ネクタイやネクタイピン、アクセサリー、ステーショナリー、バイク用ヘルメットまで大人向けのアイテムが多い。そのラインアップに携帯電話も加わることになるが、これはもちろんディズニー・モバイル専用となり、今後も変わりないだろう。

 メールアドレスのドメインが「@disney.ne.jp」となることもディズニーファンには魅力だ。メールといえば、デコレーションメールにはディズニーのキャラクターやアイコンを使用できる。これは他社の携帯に送信した場合にもそのまま表示されるので、自分がディズニーファンであることを強く相手に印象付けられる。

 ポータルサイトとして、ソフトバンクモバイルが提供するYahoo!ケータイ」のディズニー・モバイル版「D★Y!」を提供する。前出のようにターゲット層が20代以上の女性であるため、乗り換え案内など従来の人気コンテンツに加えて、ビューティ・コスメ・占いなど女性の関心が高い項目を見やすく配置する。

 ケータイのカスタマイズにもディズニーのキャラクターが登場する。着信音や待ち受け画面、送受信画面のアニメーション、動画、ゲーム、壁紙、アイコンなどにディズニーの作品を利用できる。

 ディズニーファンにとって大きな魅力となる要素は、ディズニー公式サイトがすべて無料で利用できることだろう。現在、ウォルト・ディズニー・ジャパンは携帯電話3キャリアに対して80以上のコンテンツを用意しており、述べ750万人以上のユーザーを獲得している。ディズニー・モバイルでは23のディズニー公式サイトが無料で使い放題(通信料金は必要)だ。

 さらに、「ディズニー・マジックポイント・プログラム」にて、ディズニー・モバイルの利用料金100円当たり1ポイントを付与する。このポイントは携帯アクセサリーのほか、DVDなどディズニー関連商品との交換も可能だ。ディズニーアイテムをコレクションしている人にとっては、ポイント交換のみの限定グッズが登場するか、気になるところだ。

■さりげなくミッキーな携帯電話「DM001SH」

 3月1日に発売されるシャープ製の携帯電話DM001SHはオープンプライス。ソフトバンクが実施している割賦販売方式も利用できるという。色はシャイニーシルバー、グリッターゴールド、スパークルピンクの3種類。女性に向けたシンプルで美しいデザインがコンセプトというだけあって、色の名前もコスメティック風だ。しかしシルバーは男性がビジネスシーンで使っても違和感が無い。モノグラムのミッキー柄はちょっと見ただけなら気づかれないだろう。少数派だが男性にだってディズニーのファンはいる。シルバーはうれしい選択枝だ。

 カバー全体を覆うミッキー柄以外にもディズニーらしさが取り入れられている。例えば丸いセンターキーの上には丸い飾りがあり、ずばりミッキーのシルエットになっている。また、裏面のカメラの右下にあるサブ液晶にもディズニーキャラクターが登場し、不在着信やメール着信を知らせてくれる。極めつけはディズニーの頭文字「D」をデザインしたボタンが用意されていること。このボタンはポータルサイト「Disney Web」へアクセスするための専用ボタンになっている。

 携帯電話本体には2.6インチのワイドQVGAサイズASV液晶を搭載し、縦横の画面表示切替もワンタッチでできる。ワンセグやカメラも搭載した。ワンセグで視聴中の番組をmicroSDカードに録画可能。視聴予約に対応し、最大5件まで録画や視聴が予約できる。電子番組表「Gモバイルガイド」や番組情報を受信可能だ。

 カメラ機能には200万画素のCMOSカメラを搭載。最大1200×1600ドットサイズまで静止画を撮影できるほか、動画も撮影できる。高速赤外線通信にも対応し、画像データのプリンタ出力やシャープ製液晶テレビAQUOSへの表示ができる。

 ミュージックプレーヤーはWindows Media AudioとSD-Audio規格に対応。PCでダウンロードしたり音楽CDから取り込んだWMA形式の楽曲データを携帯電話に転送するツールとして「S!ミュージックコネクト」に対応する。もちろん着歌、着歌フルも対応。

 このほか、ソフトバンクから提供される機能として、S!Felica、S!アプリ、S!速報ニュース、S!ともだち状況、S!一斉トーク、S!ミュージックコネクト、S!電話帳バックアップが利用可能だ。

 なお携帯電話の基本スペックとして、W-CDMA方式の3Gハイスピード対応、サイズは幅約48ミリ×高さ約101.5ミリ×厚さ約12.9ミリ(折りたたみ時)、重さは約101グラム。フル充電時の連続通話時間は220分、連続待受時間は300時間、充電時間は最大140分となっている。

 ディズニー・モバイルの誕生は携帯電話サービスの新しい形としても注目できる。この事業の成功はもちろんだが、別の事業体からの新しいサービス参入が行われるとしたら、それもまた楽しみだ。
《杉山淳一》
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