【ニュース解説】Google参入でiPhone、Windows Mobile3つ巴の戦い!? おもしろくなるケータイ市場 | RBB TODAY

【ニュース解説】Google参入でiPhone、Windows Mobile3つ巴の戦い!? おもしろくなるケータイ市場

 5日(現地時間)、米GoogleはOpen Handset AllianceとAndroidについて発表を行った。これは、かねてよりのGoogleが携帯電話市場へ進出するという噂に対する、Googleの正式な発表となる。

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 5日(現地時間)、米GoogleはOpen Handset AllianceとAndroidについて発表を行った。これは、かねてよりのGoogleが携帯電話市場へ進出するという噂に対する、Googleの正式な発表となる。

 Open Handset Allianceは、Androidというモバイル端末用のプラットフォームの仕様を確定、普及させるための団体だ。パートナー企業にはSprint Nextel、T-Mobile、Qualcomm、日本のKDDI、NTTドコモなど30社以上がすでに参加している。端末を作っているメーカーでは、サムスンやLG、Motorolaなど名前もあり、LinuxやVxWorksという組込み用OSを提供しているWind Riverも参加している。

 Androidは、端末のOS部分とミドルウェア、さらにアプリケーションが一体となったプラットフォームであり、デバイスに依存しない構造だという。内部仕様などもオープンであり、知的財産などで保護されないフリーなプラットフォームともしている。おそらくオープンソース系のライセンスと思われるが、派生著作物の扱いについては不明である。AndroidのSDKは12月12日にリリースされる予定だ。

 Googleは、Androidを自社の情報提供戦略のゴールのひとつとしているが、興味深いのは「コミュニケーション」とはしていない点だ。これは検索エンジンベースの広告ビジネスモデルで成り立つGoogleとしては、通話や端末販売によるビジネスよりも携帯電話ネットワークにもGoogleの機能を浸透させようという戦略によるものと思われる。Googleにしてみれば、ウェブへのゲートウェイとなるプラットフォームをフリーで提供するので、キャリアやメーカーは新しいサービスでビジネスを展開してもらい、win-winの関係を作ろうというものだろう。実際、KDDI広報によればアライアンスに参加した目的は、ユーザーに対して新しいサービスや携帯電話の可能性を提供できると思ったので協力していくという方針を述べてくれた。

 その国内企業の動きだが、KDDIは上記のとおりアライアンスに協力していくことで一致したが、今後の展開はこれからなので発表できる事実はまだないそうだ。NTTドコモも同様に、アライアンスに参加することは決まったが具体的な展開はこれからとのことだ。Googleの発表では2008年後半には最初の製品が出荷されるだろうとしているが、これは米国での話しになりそうだ。また、一部でAndroidのベースはLinuxとの報道があるが、KDDI、NTTドコモともに、現時点ではその事実は確認していないそうだ。ただし、リリースの文脈から、OS一式をスクラッチで作るコスト、インターネットとの親和性から、LinxuもしくはBSDなどのOSである可能性は高い。

 また、国内3キャリアでまだアライアンスに参加していないソフトバンクモバイルは、「参加するしないも含めて決定事項はまだないのでなんともお答えできない」との回答だ。参加しないのは、一部で報道のあるiPhoneとの契約に関係あるのかとの質問にもノーコメントだった。iPhoneについてはNTTドコモも役員の講演でアップルに秋波を送っている。

 やっとベールを脱いだ形の「Gphone」(=Android、Open Handset Alliance)だが、すでにスマートフォンや一部の携帯電話でWindow Mobileを搭載した製品が出荷されている。今回の発表でGoogleとマイクロソフトの市場対立の構図がはっきりしてくるものと思われる。これに、アップルのiPhoneもからんでくるわけだ。ユーザーとしてはそれぞれが市場原理にのっとり大いに競争してもらいたい。

 ただし、現実問題として、カーナビやスマートフォンの汎用OSの搭載は、パフォーマンスの点で問題もある。時間が解決する本質的な問題ではないが、限られたリソースで機能を実装するモバイル端末は、汎用性や拡張性とのバランスが難しい分野でもある。通信方式などは国レベルで法律による制限が不可避な部分でもある。上流レベルのサービスやアプリケーションが共通化されても肝心の通信ハードウェアやファームウェアとの整合が当面の課題になるだろう。
《中尾真二》

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