【特集・WEBビジネス】イタリア高級家電が日本市場に!総代理店がとったブランド戦略とは? | RBB TODAY
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【特集・WEBビジネス】イタリア高級家電が日本市場に!総代理店がとったブランド戦略とは?

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イタリア高級インテリアを扱うSMEG社の製品。写真はレトロ・モダンの冷蔵庫FABシリーズ。富裕層をターゲットとする同社の製品のなかでは、個性的なシリーズのひとつ。
  • イタリア高級インテリアを扱うSMEG社の製品。写真はレトロ・モダンの冷蔵庫FABシリーズ。富裕層をターゲットとする同社の製品のなかでは、個性的なシリーズのひとつ。
  • ユーラシア商事の代表取締役の平松伯志氏
  • GOLのウェブホスティングサービス「エグゼクティブプラン」を採用。オプションとして専用SSL証明書、ショッピングカート、クレジット決済を選択した。このほか、ホームページサポート カスタムプランを採用している。
  • ユーラシア商事のトップページ
  • オンラインショッピングページ
  • クレジット決済のページ
  • サイトへの顧客のアクセス状況から注文管理までを閲覧できる機能
  •  市場への新たなブランド投入には、そのイメージを維持しながらターゲットユーザーに効果的にリーチすることが求められる
 市場への新たなブランド投入には、そのイメージを維持しながらターゲットユーザーに効果的にリーチすることが求められる。輸入販売を長年手がけてきたユーラシア商事は、イタリア高級インテリア家電SMEG(スメッグ)社の日本総代理店となったことを機に自社サイトの立ち上げを決断、SMEG社製品の日本市場におけるブランドステータスの確立と販路拡大を目指した。

 ユーラシア商事代表取締役の平松伯志氏は、25年以上に渡り、イタリアの高級アパレル用品や宝飾品など、数々の高品質なブランドを日本に紹介してきた。2006年11月、イタリア高級インテリア家電SMEG社の日本総代理店としての正式契約を機に、現在は同社製品の販売にもっとも注力している。日本での正規販売の第一弾として、世界的に好評を得ているというレトロ・モダンの冷蔵庫FABシリーズを輸入、展示販売は「franc franc」「BALS TOKYO」などを手がける株式会社バルスのショップでのみ行っていた。

●サイト制作は未経験 ─ ワンストップのホスティングサービス探し

 自社サイトの立ち上げにあたり、ホームページ制作のノウハウが一切なかった平松氏は、インターネットでホスティングサービスを検索していくつかの候補をピックアップ。その中で最終的に選んだのが、地理的にも同社に近く、1994年から全国規模でサービスを展開しているフュージョン・ネットワークサービスが提供するISPサービス「GOL」だった。

 平松氏は、ホスティングサービスの選定にあたり、各社のホームページの内容や雰囲気も重要視したと言う。「わが社が契約しているSMEG社は、シンプルで余計なことを書かずインパクトのある商品の見せ方をし、きちんとお客様にアピールすることをポリシーとするメーカーです。そのポリシーに沿ったホームページを作らなければならないことが念頭にありました」と語る。もちろん、ドメイン取得からホームページ制作、サーバ管理、セキュリティの配慮まで、サイトの開設と運用に必要な技術とサービスをワンストップで利用できるGOLのメニュー体系も大きな魅力となった。

●オンラインショップ開設とSEO対策で攻めのサイトへ

 平松氏は、SMEG社の日本総代理店として事業展開していくうえで、ある大きな問題を抱えていた。実は以前から、本社に無断でイタリアの電源規格そのままの製品を日本に持ち込んで販売した業者がいたのだ。そのため製品は故障しがちで、きちんとしたサポートも受けられない。このような製品の流通に歯止めをかけ、SMEG社のブランドイメージを損なわないようにするためにも、正規のルートを多くの人に知ってもらう必要があるとかねてから考えていた。

 GOLの「ウェブホスティングパッケージサービス」には「ベーシック」「ビジネス」「エグゼクティブ」の3つのプランが用意されており、自社のビジネスと予算に合わせて選ぶことができる。お問い合わせフォームを重要なコンタクトツールと考えていた平松氏は、上記プランから専用SSL証明書が利用できるエグゼクティブプランを選定した。またウェブホスティングパッケージサービスの様々なオプションのなかで、平松氏がもっとも興味を持ったのは「ショッピングカート」だった。CGIなどの面倒で難解な設定は必要なく、クレジットカード決済にも対応。受注確認や発送済みを知らせるメールもWebブラウザから自動送信でき、在庫や商品・顧客の管理もすべてGOLのサーバで一元的に処理できるようになっている。

 そこで平松氏はオンラインショップの運営も決定、さらにコンテンツ制作のための「ホームページサポート」では提案からデザイン、システム開発まで、要望に合わせて依頼できる「カスタムプラン」を適用、トータル予算や開設時期の希望もクリアしたうえで正式なサービス契約を交わし、立ち上げ準備に入った。ホームページ制作にあたっては、平松氏自らが制作指示を出すのではなく、打ち合わせや既存資料の提供を行い、GOLから上がってきたデザインやレイアウトを確認するという流れで進めた。

●顧客満足度の向上とビジネス機会の創出に効果

 ホームページの出来ばえについては、イタリア本社もたいへん喜んでいるとのことだ。「サイトの完成を本社に報告したところ、すぐに役員から電話があり、さっそく本社サイトからリンクをはってくれました。私としましても、これでようやく正式な総代理店として認められたという実感があり、たいへんうれしく思っています」(平松氏)

 ホームページの問い合わせフォームからは、従来の4〜5割増しの問い合わせが届いているようだ。「富裕層をターゲットにした高額な製品にも関わらず、純粋にSMEG製品のファンでいてくださる方が多いことも知りました。そういったお客様に向けてもメッセージを出していかなくてはならないと感じています」と、消費者の声が直接聞けるようになったことで新たな販売ターゲットも見出せた。

「今の時期にホームページの開設という決断を下してよかったと思っています。おかげで多くのチャンスを得ています。実は、問い合わせの量は個人よりも企業からのほうが多いんです」と平松氏は語る。ホームページを見たバイヤーからの問い合わせがきっかけで、現在のバルス以外のショップにSMEG製品が展示販売されることも決まった。これで、地方でも実際に製品を見ていただく機会を増やすことができるようになる。

●今後はブランドステータス確立に向けた情報発信にも注力

 SMEG社製品の取り扱いを始めたきっかけについて、平松氏は「日本とヨーロッパのセレブの家の大きな違いは、圧倒的にキッチンなんです。ですから日本のキッチンもその家にふさわしいものにしてあげたい。せめて家電で実現したいと思ったのです」と語る。これまでイタリア本社が直接進出しようとしなかった日本で市場を拡大する平松氏。近い将来はユーラシア商事を「SMEGジャパン」にすることが目標だ。


 その目標実現のためにも、検索エンジンで他の並行輸入業者よりも上位表示されるよう、新たにGOLの「SEO対策サービス」を追加契約し、検索性の向上をはかることにしている。GOLのSEO対策サービスは、リーズナブルな価格で提供され、きめ細かい対策がとれるように専用ツールが用意されているのが特長で、難しい知識がないサイト管理者でも効果が期待できるという。

 また現在、平松氏は集合住宅のディベロッパーと提携してモデルルームにSMEG社製品を設置するなど、いろいろな検討を進めている。新製品投入のロードマップも決まっており、今度はますますホームページからの情報発信も増やしたいとの考えだ。GOLに関して平松氏は、「担当の方には事あるごとに足を運んでもらい、今はサイト運用で全幅の信頼を置き、安心して相談させてもらってます。今後もフレキシブルな対応とノウハウの提供をお願いしたい」とのことだ。
《柏木由美子》
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