ソフォスは3日、2007年9月のWebベース、ならびにメールベースのコンピューターウイルス報告数をまとめた「メールウイルストップ10」、および「Webウイルストップ10」を発表した。 発表によると、9月のメールウイルスは増加傾向にあり、8月は1,000通に1件だったものが9月には833通に1件と比率が上昇している。これは、アンジェリーナ・ジョリーなどのハリウッド女優のヌード写真を装ったPushdoトロイの木馬を含む大規模なスパム配信によるものとみられ、9月最終週には24時間以内に配信された感染メール5通のうち4通までがPushdoトロイの木馬が占めていた。なお、Pushdoトロイの木馬は2007年3月以来毎週水曜日に配信されていたが、最近では曜日に関係なく配信されている。 2007年9月のトップ10メールウイルスは以下の通り。 1. W32/Netsky 29.9% 2. Troj/Pushdo 27.4% 3. W32/Mytob 9.2% 4. W32/Zafi 8.3% 5. Mal/Iframe 6.0% 6. Mal/Behav 4.6% 7. W32/MyDoom 4.1% 8. Mal/Basine 2.5% 9. W32/Bagle 1.4%10. W32/Traxg 1.2% その他 5.4%また、2007年9月のWebウイルストップ10は以下の通り。 1. Mal/Iframe 59.5% 2. Mal/ObfJS 17.0% 3. Troj/Decdec 3.7% 4. Troj/Fujif 3.6% 5. Mal/EncPk 1.6% 6. Troj/Iffy 1.3% 7. Troj/Pintadd 1.3% 8. Troj/Psyme 1.0% 9. Mal/Packer 0.9%10. Troj/Ifradv 0.8% その他 9.3% トップの「Mal/Iframe」と2位の「Mal/ObfJS」は、Webウイルス感染の4分の3以上を占め、中国で猛威をふるうMal/Iframeは9月の感染Webサイトの6割近く、Mal/ObfJSは17%を記録した。なかでもMal/ObfJSは、2006年5月に対策が提供されているにもかかわらず、ロシアのサンクト・ペテルブルクにあるアメリカ領事館が感染したことが明らかになっている。 2007年9月の国別Webウイルスホスティングサイトトップ10は以下の通り。 1. 中国(香港を含む) 54.9% 2. アメリカ 17.1% 3. ロシア 14.4% 4. ウクライナ 3.7% 5. ドイツ 1.0%=6. イギリス 0.7%=6. ポーランド 0.7%=6. オランダ 0.7%=9. チェコ 0.6%=9. カナダ 0.6% その他 5.6% 引き続き中国が感染Webサイトの半数以上を占め、1位となった。アメリカは8月の20.8%から17.1%までポイントを下げた一方、ロシアは11.3%から14.4%に上昇している。なお、上位3位となるこの3カ国が全体の85%を占める結果となった。さらに、4位のウクライナは3.7%と一見艦船数が少ないように思えるが、ウクライナでホスティングされているWebサイトが世界中のWebサイトに占める比率を考えると、感染比率が不適切に高いと言えるだろう。